正体のレビュー・感想・評価
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役者に救われた映画かも
横浜流星は最近は役者としても1ランク上がってとても良かったし、それを支える山田孝之はさらに良かった
がしかし、映画は…
前半の演出、構成はまあまあ良かったので期待して観てたら後半はテレビドラマやエンタメ映画に成り下がったのは凄く残念
もう少し前半を生かした演出にならなかったのかな〜
出演した役者に救われた映画だとおもった
いける
最初から最後まで退屈しない
ストーリーは、わかりやすい、サスペン的な要素があればなお最高だが内容的に難しい。
最後裁判の判決で終わってるが、その後どうなったのか軽く触れて欲しかった。ただ人の優しさ、信じることの大切さであったり、逃亡し人との出会いがあり無罪になったという、ありえないストーリーですが、それも全て含めて、それが映画なので気にしない。まあ見て良かった。
報知映画賞三部門受賞
「第49回報知映画賞」において、作品賞、主演男優賞、助演女優賞を取ったというものだから、遅ればせながら映画館へ足を運んだ。
客席もまあまあ入っていた。全体的には悪くないのだが、
今年の最優秀作品と成りうるのか。
いささか疑問符が浮かぶ。
この国の有罪に至るまでの立証はあの程度なのか?
移送中に逃亡できるのか?
誰もが鏑木を好きになってしまうのか?
更に、主演の横浜流星さんより、刑事役の山田孝之さんのほうが良くも悪くも心に残った。
3月の日本アカデミー賞はどう評価するのだろうか。
人の優しさに触れる
こちらの映画の構成的に、逃亡先で出会う人々との場面がそれぞれで区切られていて、短い時間内での演出になっていました。そこでの物足りなさを一切感じさせない、素晴らしい演出。短い時間の中で、鏑木の魅力だったり根っからの優しさだったり、「本当はやっていないんじゃないか」という感情を、観ている側に植え付けてきます。
「警察を恨む」という直接的な描写がなかった分、なぜ逃げたのかという問いかけに対して、もっと生きていたいと思った、、という鏑木の言葉に、胸を締め付けました。
横浜流星をはじめ、脇を固める俳優さんたちの目で訴えかける演技に心を打たれました!
構成がスゴイ!
ハッとする言葉に感動した
引き込まれるような話の始まりだった。そこから転々と職を変えながら,自分の目的に向かって進んでいく。高校生で死刑囚となった彼は,逃亡生活の中で初めて仕事をしたりお酒を飲んだらするのだ。出会った人たちから受ける優しさや言葉は彼の中に宝物のように積もって力になった。
最後に刑事である山田孝之に語る言葉に涙が出た。
彼は確実に人生を生き直すことができるだろう。
冤罪の恐ろしさを訴える社会派の面と、人を信じて正しいことをしたいと動くヒューマンドラマの面,どちらも併せ持つ良い映画だった。横浜流星の熱い演技も素晴らしかった。
原作を2回読んだ上で
弱冠原作と違うところもありエンディングも違いましたがどちらもすごく感動しました
原作は少しモヤモヤがありましたが多分映画化に当たって原作に対する反響が影響したような気がします
原作映画どちらも面白いので是非両方体験してください
冤罪の怖さと信じる者の強さを描いた作品
一家惨殺事件の犯人に仕立て上げられ、裁判で死刑判決を受けた主人公が自身の冤罪を証明すべく、逃走を図り、容姿や職を変えながら潜伏先を転々とし、最終的に判決の決定打となった証言を翻して逆転無罪を勝ち取る。大筋としてはそんな物語です。
この映画を見て袴田事件を思い浮かべた方も多いかもしれません。わりとタイムリーな話題ですし、被害者一家が惨殺された点、警察が袴田さんを犯人と決めつけ、それに基づいて証拠を捏造した点など、いくつも類似点があります。
映画のなかの話とはいえ、警察幹部の意向ひとつでこれほど簡単に冤罪が作られ、ひとりの人生が狂わされるのかと思うとゾッとします。
『この世界を信じたかった』
真実を明らかにし、誤解が解ければ世の中はきっと自分の無罪を信じてくれる。そんな主人公の強い信念が、彼を逃避行へ駆り立てる原動力となっていたわけですが、心から無実を証明できると信じ、それを行動に移せる強さと行動力にはただただ感服します。もし自分が同じ立場に置かれたら、裁判で死刑判決が出た時点で司法と警察を恨み、絶望して心を失ってしまうだろうなと。
また、この映画では潜伏先で主人公と関わった人々が、自身のリスクを顧みず、自宅に匿った主人公を警察から守ったり、互いに連絡を取り合い冤罪の署名活動をするなど、主人公の味方となる場面がいくつか見られます。
心根が優しく、人が好きで、人を信じている主人公だからこそ周囲から信頼され、自然と人が集まり、味方となり助けてくれる。簡単そうで、なかなかできることではないのですが、この主人公はそんな資質を備えた人なのかなと思います。
そんな主人公と直に接し、冤罪を信じて我が事のように味方をしてくれる者がいる一方、メディアが伝える事実の表層だけを見て主人公を犯人だと決めつけ、SNSで誹謗中傷する者もいる。そんな対比も今の社会に対する警鐘なのだと思います。
我々が日々接している情報は、あくまでひとつの側面から見た事実の断片に過ぎませんし、部外者である我々には裏側にある事実を知る術もありません。だからこそ、断定的に人を非難してしまうことに対しては、より慎重であるべきだと思うのです。
突っ込みどころは色々あるのですが、映画に込められたメッセージ、抑揚をつけながらテンポ良く進む物語、俳優陣の演技力の高さなど、全体的によくまとまっていて4.0という高評価にも納得の内容でした。
以下、あらすじ(備忘録)
当時、東村山に住んでいた18歳の高校生・鏑木(横浜流星)は、悲鳴を聞いて駆けつけた家のなかで3人の遺体を発見する。遺体は無残に鎌で切り殺され、家中が血塗れになるほど凄惨な現場だった。鏑木はまだ息のあったひとりの被害者を助けようと、遺体に刺さった鎌を抜くものの、その瞬間、通報により駆け付けた警察官に取り押さえられ、現行犯で誤認逮捕されてしまう。
鏑木は一貫して無罪を主張し、事件の捜査責任者である捜査一課の又貫刑事(山田孝之)も、当初は鏑木が犯人であることに疑問を抱いていた。しかし、上司である川田部長(松重豊)の『犯人は鏑木で決まりだ!さっさと終わらせろ!』という圧力もあり、鏑木の線で強引に捜査を進めてしまう。
そして、決定打となったのは、被害者家族で唯一の生き残りである井尾(原日出子)の目撃証言だった。井尾は事件のショックから心神喪失の錯乱状態にあり、警察はそこに付け込んで誘導尋問を仕掛け、井尾から『犯人は鏑木だ』という事実とは異なる証言を引き出す。
そうして始まった裁判では警察の思惑通り、鏑木の死刑が確定。鏑木は一貫して無罪を主張したものの、現場の状況と井尾の証言が決め手となり、それが聞き入れられることはなかった。
鏑木は刑務所の独房で刃物のようなもので口を切り、口から血を吐いて警察病院に搬送されることになるのだが、警備が手薄な搬送中の救急車からの脱走を試みる。
その目的はもちろん冤罪の証明である。事件で唯一の目撃者である井尾の居場所を探し出し、警察の誘導尋問によって歪められた証言を覆し、自らの冤罪を証明する。
脱走に成功した鏑木は姿や雰囲気をガラリと変え、土木作業員やウェブライター、介護士などの仕事をしながら潜伏先を転々と変え、巧みに警察の捜査の手から逃れていく。
また、鏑木はもともと心優しく聡明な少年であり、潜伏先で出会った人々にその人柄を慕われ、味方につけていく。のちに彼ら彼女らは鏑木の味方となり、鏑木の冤罪を信じ、互いに連絡を取り合って再審請求の署名活動などを行うようになる。
鏑木が逃走を続けるなか、西東京市でとある事件が起こる。家に侵入した犯人が鎌で一家を惨殺。犯人である足利(山中崇)はその場で現行犯逮捕された。
捜査一課の又貫は、犯行現場の状況や犯行に使用された凶器が鎌であることなど、鏑木事件と類似点が多いことに気付く。また、鏑木事件が起きた当時、足利が東村山の事件現場付近に住んでいたことも突き止めた。
さらに取り調べでは、足利が不気味な笑みを浮かべながら『これは鏑木事件の模倣じゃない』と話したことも引っ掛かった。まるで『あの事件は俺がやったんだよ』とでも言わんばかりの話しぶりだった。又貫刑事は鏑木の冤罪の可能性を感じ始める。
そんななか、鏑木はとうとう井尾の居場所を突き止める。井尾は長野の介護施設に入居しており、鏑木はその介護施設の職員として働きながら、井尾との接触に成功する。
そして、こう語りかける『思い出してください!あの時、何があったのか!お願いします!僕には時間がないんです!』と。そして、とうとう井尾は記憶を取り戻し、鏑木の無罪を裏付ける証言を引き出すことに成功する。それをSNSのライブ中継で配信し、鏑木は世間に自身の冤罪を訴えた。
鏑木事件が世間で注目を浴びていたこともあり、この配信は瞬く間に世間の関心を集めた。有罪の決定打となった井尾の証言が覆されたこともあり、又貫刑事は記者会見を開き、誤認逮捕である可能性を示唆。再捜査することを公表した。
そして、始まった再審。そこで鏑木は逆転無罪を勝ち取ることに成功したのだった。
鏑木が出会った人達と過ごす時間は、本当に心地いい温度感や安心感のあ...
期待はしてなかったけどおもしろかった
正直、横浜流星さんは暗い役が多いのもあってかどれ観ても似たような演技だと思ってましたが、この映画はそんな横浜流星さんの演技がちょうどハマってたのか気になりませんでした。
吉岡里穂さんに関しては1年ほど前に観た怪物のきこりを彷彿とさせるような役でなんでいつも訳あり男を好きになってしまう幸薄役ばかりなんだろうと少し笑ってしまいました。
思い出したのは朽ちないサクラで、ああいう結末のほうがリアリティがあって面白いと感じる反面、フィクションならではのご都合主義でそんなに簡単に警察は誤認を認めないし再捜査もされないとは思いつつも結局は救われる結末にも感動するもので全体的には良かったです。
時間がある時に亀梨和也さんのドラマ版も観て比較してみたいです。
身につまされて、心が温かくなった。
割とファンタジー
横浜流星の変わり身だけがクローズアップされているが、ドラマの出来としても一級品の作品!!
映画のパブリシティでは横浜流星演じる鏑木慶一の変わり身のみがクローズアップされているような気がするが、実はドラマとしても超一級の作品!!
自分は染井為人の原作は未読であるが、同様の形でこの作品に触れた人は絶対に原作を読もうと思うはず・・・・・・・
それ程までに鏑木と共に逃亡の加担者となる安藤沙耶香(吉岡里帆)、野々村和也(森本慎太郎)、酒井舞(山田杏奈)との係りや心の機微が丁寧に描かれ、共感する部分も多いはず!!
また山田孝之の抑揚のきいた演技は絶対に一見の価値あり!!
だから敢えてドラマの部分では死刑囚になる前の鏑木の生活をもう少し詳細に描いてもよかったのではないかと思うのだが・・・・・・・・
それを描写することにより横浜が演じた死刑囚・鏑木との対比が極まり、より一層 横浜の生気が抜けた演技が身をもって感じられると思うのだが・・・・・・・・
多分 日本でもこの作品を起点に冤罪に関する考え方が変わっていくと思うのだが、如何でしょうか!?
隠れた傑作
あまり世間では話題に上がらないなと思いつつ、前から気になっていたので鑑賞。結論から言えば見てよかった、隠れた傑作だった。
主演の横浜流星の演技はもちろん良かったが、やはり目を惹くのは吉岡里帆と山田孝之の演技だった。吉岡里帆の演技をあまり見たことがなく、上手な印象はなかったが、こんなに上手かったっけ?と思ってしまうくらいには良かった。特に再度捕まった鏑木と面会するシーンでは思わず泣いてしまったし、最後の判決が言い渡されるシーンでは判決を無音にし吉岡里帆の表情で伝えるなど、監督の演技に対する信頼感すら感じた。
ストーリーとしては冤罪を主張する死刑囚が逃亡の中で関わった人達の人生に良くも悪くも影響を与えていくといった、悪く言えば今までにもありそうな内容だったが、昨今SNSでの誹謗中傷が激化する中で、臆さずに「正しいことを正しいと主張する」ことの大切さを改めて気付かせてくれる、社会風刺にも富んだものだったと思う。
2024年の邦画傑作と名高いミッシングにも、勝るとも劣らない隠れた傑作である。
脇が甘いのも若者らしくてよかった
日にちが経ってしまって忘れかけているので簡単に書く。
とてもおもしろかった。
主人公が警戒心を持ちきれていないところや矛盾をマイナスに感じる人もいそうだけど、世間知らずのままこの境遇になってしまった純粋な少年という感じがして私は良いと思った。
内容に入り込んで泣いたし、俳優さんたちの演技もとても良かった。
終わり方は、冤罪が認められてさっぱり終演しその後のことは何も触れられずちょっと物足りなく感じてしまったが、純粋に彼の逃亡劇を描きたかった作品なんだなと思った。
後に亀梨さんがドラマをやっていたことを知った。要となるような逃亡の理由は、少年がまだ若かったからこそ響くようなものだったけど、ドラマでは成人男性の設定のよう。(見てはいない)
そこは同じ理由にしてるのかな、ちょっと気になる。
このテーマをこう描ききるのすごい
横浜流星はすごいね。
ラスト近くで山田孝之と重要なシーンを一対一でやるけど、全く引けをとらない。
もとからすごい役者さんだったけど、一段と良いね。
吉岡里帆もすごい。
これまではコメディを頑張ろうとして今一つだったり、シリアスな話は穴だらけの設定でやらされたりで今一つだったりしたんだけど、この作品の役は良かった。はじめて吉岡里帆を良い役者だと思いました。
松重豊は憎々しかったね。ちょうど《孤独のグルメ》の予告編観たあとで観ることになったから「いくら腹減っても、飯食わせねえぞ」と思った。
あと前田公輝やっぱり良かった。画面に出てくるだけで締まる。
作品のテーマは冤罪なんだけど、冤罪って絶対に起こるんだよね。なぜなら人間はミスを犯すから。でも、それ認めちゃったら警察の権威が失墜して治安が守れないっていう松重豊の考え方も一理ある。
「誰かが罪を犯したら、誰かがそれを贖わなくてはならない」っていうのが、法律というか、司法というかの基本的な考え方だよね。罪を犯した人と贖う人は同一でないと困っちゃうけど、でも実は、治安維持だけ考えると同一でなくても良いんだよね。
僕らニュースで「犯人が捕まりました」と聞くと安心するよね。そこで「冤罪なんじゃないの?」とは思わない。「悪いことしたら捕まるんだ」と思う。これで治安維持ができるよね。
だから警察にとって大事なのは犯人を検挙することなんだと思う。罪を犯した人でなくても良いから速やかに検挙しないと。松重豊の「鏑木慶一が犯人です」もそういう考え方だね。
社会全体として考えるとそうかも知れないけど、じゃあ、そのシステム維持のために自分が冤罪で捕まったらどうするのさ? っていうと、全く納得できない。国家権力と戦うね。たぶん負けるけど。
そういうテーマを、うまく描いてきたなと思うの。大上段にテーマについて語らないもんね。
横浜流星と山田孝之がさしで話した後で「どうなるんだ?」と思うと、山田孝之が良心に従って行動するね。実際にはあり得ないでしょう。ここまで権力に染まって行動してきたら、最後までやり切るはず。
でも、そのあり得ない選択で、この作品は面白くなった気がすんの。
ラストシーンを『主文……』で無音にするのいいね。
そして吉岡里帆のアップに賭けた。吉岡里帆も応えた。
そしてエンドロール。
色々な造りがいいから、これは必見と思うよ。
ドラマ観ちゃったからなあ
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