正体のレビュー・感想・評価
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鏑木が出会った人達と過ごす時間は、本当に心地いい温度感や安心感のあ...
鏑木が出会った人達と過ごす時間は、本当に心地いい温度感や安心感のある時間に感じられて、このまま続いて欲しいと願ってみていました。それでもなんらかのきっかけで綻んでいく、迷いが生じる、そんな繊細な揺らぎがリアルで、関わった人達に見えた前向きな変化も、鏑木の表情の変化も含めて見逃せなくて、最後まで拳握り締めて泣いてた。最高の映画でした。原作読んで、パンフレットも読んでから、もう一度見に行くと誓いました。出会えて良かった映画でした。
期待はしてなかったけどおもしろかった
正直、横浜流星さんは暗い役が多いのもあってかどれ観ても似たような演技だと思ってましたが、この映画はそんな横浜流星さんの演技がちょうどハマってたのか気になりませんでした。
吉岡里穂さんに関しては1年ほど前に観た怪物のきこりを彷彿とさせるような役でなんでいつも訳あり男を好きになってしまう幸薄役ばかりなんだろうと少し笑ってしまいました。
思い出したのは朽ちないサクラで、ああいう結末のほうがリアリティがあって面白いと感じる反面、フィクションならではのご都合主義でそんなに簡単に警察は誤認を認めないし再捜査もされないとは思いつつも結局は救われる結末にも感動するもので全体的には良かったです。
時間がある時に亀梨和也さんのドラマ版も観て比較してみたいです。
身につまされて、心が温かくなった。
割とファンタジー
横浜流星の変わり身だけがクローズアップされているが、ドラマの出来としても一級品の作品!!
映画のパブリシティでは横浜流星演じる鏑木慶一の変わり身のみがクローズアップされているような気がするが、実はドラマとしても超一級の作品!!
自分は染井為人の原作は未読であるが、同様の形でこの作品に触れた人は絶対に原作を読もうと思うはず・・・・・・・
それ程までに鏑木と共に逃亡の加担者となる安藤沙耶香(吉岡里帆)、野々村和也(森本慎太郎)、酒井舞(山田杏奈)との係りや心の機微が丁寧に描かれ、共感する部分も多いはず!!
また山田孝之の抑揚のきいた演技は絶対に一見の価値あり!!
だから敢えてドラマの部分では死刑囚になる前の鏑木の生活をもう少し詳細に描いてもよかったのではないかと思うのだが・・・・・・・・
それを描写することにより横浜が演じた死刑囚・鏑木との対比が極まり、より一層 横浜の生気が抜けた演技が身をもって感じられると思うのだが・・・・・・・・
多分 日本でもこの作品を起点に冤罪に関する考え方が変わっていくと思うのだが、如何でしょうか!?
隠れた傑作
あまり世間では話題に上がらないなと思いつつ、前から気になっていたので鑑賞。結論から言えば見てよかった、隠れた傑作だった。
主演の横浜流星の演技はもちろん良かったが、やはり目を惹くのは吉岡里帆と山田孝之の演技だった。吉岡里帆の演技をあまり見たことがなく、上手な印象はなかったが、こんなに上手かったっけ?と思ってしまうくらいには良かった。特に再度捕まった鏑木と面会するシーンでは思わず泣いてしまったし、最後の判決が言い渡されるシーンでは判決を無音にし吉岡里帆の表情で伝えるなど、監督の演技に対する信頼感すら感じた。
ストーリーとしては冤罪を主張する死刑囚が逃亡の中で関わった人達の人生に良くも悪くも影響を与えていくといった、悪く言えば今までにもありそうな内容だったが、昨今SNSでの誹謗中傷が激化する中で、臆さずに「正しいことを正しいと主張する」ことの大切さを改めて気付かせてくれる、社会風刺にも富んだものだったと思う。
2024年の邦画傑作と名高いミッシングにも、勝るとも劣らない隠れた傑作である。
脇が甘いのも若者らしくてよかった
日にちが経ってしまって忘れかけているので簡単に書く。
とてもおもしろかった。
主人公が警戒心を持ちきれていないところや矛盾をマイナスに感じる人もいそうだけど、世間知らずのままこの境遇になってしまった純粋な少年という感じがして私は良いと思った。
内容に入り込んで泣いたし、俳優さんたちの演技もとても良かった。
終わり方は、冤罪が認められてさっぱり終演しその後のことは何も触れられずちょっと物足りなく感じてしまったが、純粋に彼の逃亡劇を描きたかった作品なんだなと思った。
後に亀梨さんがドラマをやっていたことを知った。要となるような逃亡の理由は、少年がまだ若かったからこそ響くようなものだったけど、ドラマでは成人男性の設定のよう。(見てはいない)
そこは同じ理由にしてるのかな、ちょっと気になる。
このテーマをこう描ききるのすごい
横浜流星はすごいね。
ラスト近くで山田孝之と重要なシーンを一対一でやるけど、全く引けをとらない。
もとからすごい役者さんだったけど、一段と良いね。
吉岡里帆もすごい。
これまではコメディを頑張ろうとして今一つだったり、シリアスな話は穴だらけの設定でやらされたりで今一つだったりしたんだけど、この作品の役は良かった。はじめて吉岡里帆を良い役者だと思いました。
松重豊は憎々しかったね。ちょうど《孤独のグルメ》の予告編観たあとで観ることになったから「いくら腹減っても、飯食わせねえぞ」と思った。
あと前田公輝やっぱり良かった。画面に出てくるだけで締まる。
作品のテーマは冤罪なんだけど、冤罪って絶対に起こるんだよね。なぜなら人間はミスを犯すから。でも、それ認めちゃったら警察の権威が失墜して治安が守れないっていう松重豊の考え方も一理ある。
「誰かが罪を犯したら、誰かがそれを贖わなくてはならない」っていうのが、法律というか、司法というかの基本的な考え方だよね。罪を犯した人と贖う人は同一でないと困っちゃうけど、でも実は、治安維持だけ考えると同一でなくても良いんだよね。
僕らニュースで「犯人が捕まりました」と聞くと安心するよね。そこで「冤罪なんじゃないの?」とは思わない。「悪いことしたら捕まるんだ」と思う。これで治安維持ができるよね。
だから警察にとって大事なのは犯人を検挙することなんだと思う。罪を犯した人でなくても良いから速やかに検挙しないと。松重豊の「鏑木慶一が犯人です」もそういう考え方だね。
社会全体として考えるとそうかも知れないけど、じゃあ、そのシステム維持のために自分が冤罪で捕まったらどうするのさ? っていうと、全く納得できない。国家権力と戦うね。たぶん負けるけど。
そういうテーマを、うまく描いてきたなと思うの。大上段にテーマについて語らないもんね。
横浜流星と山田孝之がさしで話した後で「どうなるんだ?」と思うと、山田孝之が良心に従って行動するね。実際にはあり得ないでしょう。ここまで権力に染まって行動してきたら、最後までやり切るはず。
でも、そのあり得ない選択で、この作品は面白くなった気がすんの。
ラストシーンを『主文……』で無音にするのいいね。
そして吉岡里帆のアップに賭けた。吉岡里帆も応えた。
そしてエンドロール。
色々な造りがいいから、これは必見と思うよ。
ドラマ観ちゃったからなあ
これはひどい作品だ
なぜこの作品が高く評価されるのか全く理解出来ません。「映画はフィクションだから細かいことは言うな」というような意見も聞きますが、ここまでリアリティがなく、細部のツメが杜撰な作品も少ないと思います。
どうやってあの刃物を持ち込み、どんな傷で病院に運ばれたか分からず、あの状況で救急車から逃げられるとは思えないことから始まって、①大阪から逃げた後、吉岡里帆の会社の契約ライターになる経緯が全く分からない。②いくら心を許したとはいえ、逃走中なのにいきなり吉岡里帆に素顔をさらして食事し、飲酒までするのは無警戒過ぎる。③吉岡里帆がいきなり横浜流星を同居させるのは幾らなんでも無理。④捜査一課長の山田孝之が平刑事のように現場の最前線で聞き込み調査などしないと思います。⑤吉岡里帆のアパートに踏み込む時に、普通は周りを警官で堅めると思います。⑥部屋を調べる時には天井裏も調べるでしょう。⑦川に飛び込めばそれで逃走成功になるのか?⑧身分証明書や保証人も無しに水産会社や介護施設に就職出来るのか?⑨介護施設に踏み込んだ際、警官が威嚇発砲もせずいきなり犯人に発砲することがあるのか?⑩死刑囚に面会出来るのは許可された親族のみ。⑪いったい横浜流星の死刑判決はどの時点だったのか?最高裁迄行っていたのか。それとも二審あたりだったのか?それによっては最後の無罪の出る場面の解釈が変わります。
それ以外にも細かなツッコミ所はたくさんありますが、とにかくここまでご都合主義で作られた作品を、横浜流星の演技がいいとか、テーマが冤罪問題を扱っているからなどというだけの理由で、評価することは全く出来ません。
監督始め製作サイドの真摯な作品作りを望みます。
現代日本を舞台にしたイケメン逃亡者のファンタジー映画
レビューが良かったので期待していきましたが、もっと沢山のレビューを読めば良かったと後悔しています。
良いレビューは主演の横浜流星さんのファンの方々が多いよう。彼の魅力は存分に発揮されている作品でした。
ただ、特に彼のファンでもなく、ただの映画好きとしては美男子逃亡者という時点で大体展開が読めてしまう。
更に不潔で不気味な見た目の真犯人が出てきた時点で悪=醜いという古来より使い古されたルッキズム思考でつまらない。
ただ真犯人役の山中崇さんはこういうキモメンを演じさせたら一級品です。爽やかな役も演じれるのに底辺キモメンもリアルに演じられるのでとても尊敬できる俳優さんです。台詞が少ないのにいつも通り雰囲気をかなり作り込んできています。
高評価なので予想の斜め上を行く展開を期待してみたもののありきたりな終わり方でした。
彼に同情するレビューも多かったですが外見も中身も良いお陰で沢山の人々の支援を受けてハッピーエンドなので幸運な逃亡者に見えてしまい冤罪の苦しみに共感できない。
寧ろ痴漢冤罪の弁護士の方が悲惨。
事件直後の主人公の行動もなぞ。悲鳴が聞こえたからって他人の家の中に入らないし、普通の高校生が息も絶え絶えの人に深々と刺さった刃物を引き抜いたりしない。もっと納得できるストーリーが必要。
警察の冤罪でっち上げの理由も薄っぺらい。
女性陣が知り合って間もないのに何故ここまで信じれるのか共感できません…イケメンで恋に落ちていたとしても関係が短期間過ぎて逃亡中の凶悪殺人犯という報道を覆せるほど信用で来ないと思います。
逃亡した理由もとてもファンタジーですね。
他のレビューにもありましたが、現代日本を舞台にしたイケメン逃亡者のファンタジー映画なんだと思いました。
信じることの勇気
凶悪な殺人事件で死刑囚となった男が脱走。追う警察と、何も知らずに彼と接触した人々との交流を描きながら、彼の本当の目的が明らかになり…といった物語。
これは強いメッセージ性のある作品ですね。
結末というか真実は、まぁこういうことなんでしょうというのは大体読めてしまいますが、逃走中に出会った人々との関りや、まわりの情報に振り回されず、自身が直に触れた上での思いを大切にしなければならないと考えさせられるのが主軸でしょうか。
そして、組織の黒い部分も嫌と言う程…。彼らからすれば大切なのは体裁ということなのでしょうか。実際に現実でもこんなことあるんでしょうから辛いです。
その他にも、映画作品として逃走劇は非常に見応えがあって手に汗握るし、疑心暗鬼になる人々の細かな所作に心臓が鳴ってしまう。でも、結局パパの件や如何にも怪しそうだったアイツとかは結局どうなったの?
さておき、全体を通して深く考えさせられるし、テンポも良く演者の皆さんの素晴らしい演技で最初から最後までとても面白い作品だった。
…でも、でもですよ?
「住む場所が見つかるまで、うちにいても良いよ!」
「…恋人はいるんですか?好きな人とかいるんですか/////」
…こんな展開って、彼がイケメn…いや、何でもないです。
佳作 ほどよいエンタメ映画 見ても後悔することはない
その“正体”。
凶悪な殺人事件の犯人として逮捕され無実を訴えながらも、死刑判決を受けた青年が脱獄した。彼は何故逃げたのか。そしてどこへ向かっているのか。いくつもの顔を使い分け潜伏先を変えながら逃げ続ける鏑木と彼を追う刑事。そして彼と関わった人達のいくつもの証言を軸にしたとても見応えのある人間ドラマでした。
この“正体”にはいくつもの意味がある。今逃げ回っている青年の正体、一家惨殺事件の犯人の正体、そして自分の隣にいる誰かの正体。日本にも指名手配されながらも逃げ続けている凶悪犯が何人もいる。誰もが交番横に貼られたその顔写真を何度も目にしたことがあるはずだ。でも実際その人物が自分のとても近いところで生活していたとしても、その正体に気付くのは至難の技だと思う。誰だって自分の近くにそんな人がいるはずがないと思っている。その人間の心理をうまく突いたストーリーで、ラストも良かった。
出演者はなんで森本慎太郎がキャスティングされているんだろうと正直不思議だったけど、めちゃくちゃ役柄に合っていた。横浜流星は近年難しい役に挑戦している印象でめっちゃ応援してます。
感動えぐかった!!!!!
藤井監督と山田孝之さんが大好きなのでみに行きました。
これはもうやばいです。今年1番を余裕で更新しました笑笑
まず、横浜流星くんの芝居がヤバい。もう言語化出来ないレベルで上手すぎます!!
いろんな顔を持つ同じ人物ってこれ大丈夫か?って気持ちが最初あったんですけど、軸がブレずにあって、それを守りながら一人の人生を描いている感じ??がしました。
森本慎太郎くんも以前、山ちゃんの完コピしてる芝居が話題になっていましたが、今回普通に鳥肌立ちました。
わかった途端の震えというか、「どうしよう、」っていう不安と恐怖におびえてる芝居が最高でした。私までゾクゾクしてきました。
吉岡里帆ちゃんの「いって!!」の所で涙ダバー(泣)
このシーン、めちゃめちゃ好きです。
人を信じることの大切さというか、。
私も誰かを心から信じられる、偏見だけで決めつけないような人になりたいなって強く思わさせられました。
藤井監督の作品が大大大好きなので!!!
また新作待ってます^_^
これが日本映画の限界か
このテーマを選ぶ際に想起されよう冤罪事件は山ほどあるのに、あまりに稚拙な発想。「信じる」というテーマを築くというのに、リアリティのない各人物設定とエピソードを積み重ね、登場人物の生育歴に対する無知で鈍感で無神経な偏見。メガネを取ったら実は美少女、かのような安易に万能な主人公。山田孝之はなぜこの映画に出たのだろう、、、他にも当代を代表すると言われる人気俳優を集めて、これが日本映画の限界なのかと暗澹たる気持ちになった。俳優たちの熱演が悲しみを増す。
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