「面白かった」正体 田中さんの映画レビュー(感想・評価)
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人を信じることの大切さを身に染みて感じた映画でした。
とはいえ、全てを信じていたらいつか痛い目に遭う。何を信じて何を疑うべきかということも同時に考えさせられますが、鏑木が再審で無罪を勝ち取った結末は、周りの人間の信頼によるものですし、鏑木自身がその信頼に値する人間だったということの証明でもあります。
ただ違和感を感じたのは、結局一家殺人事件の真犯人は足利ということだったということですが、鏑木の逮捕はあくまでその場の目撃証言(それも錯乱していた由子から無理やり引き出したもの)と状況的証拠でしかないこと。
凶器に付着した指紋や下足痕などいくらでも足利の痕跡はあっただろうに一切調べずに鏑木の死刑判決に踏み切ったのでしょうか。松重豊が法改正で18歳の刑罰云々言ってましたがそれだけの陰謀(??)と鑑識が給料泥棒したみたいな軽ーい捜査で即死刑判決じゃそりゃ逃げますわ…私なら人を信じる云々の理由が無くても死に物狂いで逃げると思います。
再審の時に安藤をしつこく追っていた記者が傍聴していて、周りと比べて雑な拍手をしていたりとか、そういう細かい描写は好きでした。
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