「二人の行く末は…?」入国審査 オパーリンブルーさんの映画レビュー(感想・評価)
二人の行く末は…?
ベネズエラ人のディエゴと、スペイン人のエレナ…
その後の二人がどうしたのか、興味がつきない
敢えて“結婚”という形を取らずに渡米したことが、案外ディエゴの本音かもしれないなと思う
日本のパスポートの強さが、世界の国々のなかでも上位であることを我々は当然のようにとらえている
渡航を希望したら、飛行機のチケットを押さえる費用と宿泊代を準備出来たら、ほぼ目的は達成できる
以前「人間の境界」という映画を観た
シリア人の家族、アフガニスタンの女性がベラルーシまで飛行機移動し、そこからポーランドを経てEU加盟国に潜り込めるとブローカーは請け負っていたが、ポーランドとの国境で荷物もろとも放り投げ出される。その後は、それぞれの国から拒絶され、モノのように国境の鉄条網越しに投げ返される
それぞれロンドンに住む親戚や、EU圏の国の軍人になっている弟等の身元保証人がいるにもかかわらず、だ
ここでは彼らのパスポートの価値はゴミ屑以下で、身の安全や無事な渡航を保証するものではない
国や人に優劣は無いと言われるが、実際問題としてシリア人の家族など渡航するだけでも歓迎されないし、移民希望なら尚更のこと
よほどの資産家でない限り、彼らは招かれざる客であるわけで
内政が混乱を極める南米から、ほとんど徒歩で重い荷物を背負い、中南米の国々を経由して、メキシコ国境からアメリカを目指す家族のドキュメンタリー番組
赤ちゃんまでいるベネズエラ人家族もいたし、圧政から逃げてきた中国人家族もいる
行程の要所に次のポイントまでを手配する闇ブローカーがいて、彼らに言われるままに大金を支払わねば先に進めない
また水や食糧や衣類を売りつける住民の出店がお祭りのように屋台を並べ、難所では荷物担ぎの手助けで金をせしめる若者までいて、その地方のちょっとした現金稼ぎの手段になっている
第二期トランプ政権の新たな国境政策が打ち出されたニュースが巡る当時、彼らが海を越えてメキシコに入国するところで番組は終わるが、果たして彼らは今どこにいるだろう…?
今日もイタリア沖でアフリカからの移民を満載した船が転覆したというニュースがあった…
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