「現実のホラー」入国審査 La Stradaさんの映画レビュー(感想・評価)
現実のホラー
移民ビザを得てスペインからアメリカに入ろうとした事実婚カップルに偽装移民の疑いを持った入国審査官が個室でネチネチと尋問するという密室劇です。「拒否すれば入国できないぞ」と脅され、プライベートな携帯やPCの中まで覗かれ、私生活のあれこれまで失礼極まりない質問への返答を求められます。でも、無事入国する為にはそんな不愉快にもひたすら耐えねばなりません。その圧力と忍従の構造がまるでホラー映画なのです。
これは或る種の寓話的物語なのかも知れませんが、今やアメリカではグリーンカード(永住権)を持っていても理由も明かさず国外退去を命じられる事が頻発していると聞きます。これが単なる「お話」ではなくなったと言う事が一番恐ろしいホラーなのです。
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