劇場公開日 2024年7月19日

「この音なぁに?」あのコはだぁれ? サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0この音なぁに?

2024年7月27日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

怖い

単純

ホラー映画の巨匠・清水崇監督による最新作は、昨年公開された「ミンナのウタ」の続編的立ち位置であり、Jホラー界のニューアイコン・高谷さな主軸の新たな物語。

この監督の映画は基本全く肌に合わないんだけど、「ミンナのウタ」はなかなか面白く好きな作品。最近不調なJホラー。ここで一発かましてほしい!とそこそこ期待していたんだけど、期待以上のものを見せてくれました。いやぁ、面白い。何よりジャンプスケアじゃないのが非常に好感が持てる。じめっとしたストーリーながらに、暑い夏にピッタリな背筋の凍る良質なホラー映画。村シリーズは監督の本領が全く発揮されていなかったのか。これが、本当の清水崇。いいじゃん、いいじゃん!

1本でこんなにネタ消化して大丈夫?って不安になるほど、これまで見た事のない恐怖がいっぱい。なんだか贅沢な気持ちになれる。ゲームセンターを最大限活かしたり、影を使ったトリックがあったりと、飽きることなく常に楽しい。テンポもいいからずっと見れられる。個人的にはやっぱり、メインであるカセットテープネタが超好き。いやぁ、それは怖い💦 うわ!ビックリした!じゃなくて、身が震えるような怖さ。これだよこれ。こういうのが見たかった。

ただ、怖いを優先したがばっかりにストーリーの終着点を見失っていて、結局何も解決してないし、どうしてそうなったの?で終わっちゃうのは残念。ツッコミどころもある程度あるし、やけに気味の悪いところに目を向けようとする主人公にはちょっと違和感を感じちゃったし、どうしても色々気になるところはあるけれど、演出の秀逸さやホラーという観点から考えれば、相当な力作だと思う。
高谷さな、まだまだ不思議がいっぱいで面白いな。本作のベストキャラはまたしてもお母さん。過去に囚われている姿があまりに怖い...。早瀬憩、やっぱめちゃいい味出すじゃん☺️

本作鑑賞の最大の注意点は、客層が過去最大レベルで劣悪だと言うこと。自分が観た映画館だけじゃないはず。夏休みになったばかりの小中高生たちが大暴れ。劇場内が暗くなっても喋り続け、発狂し、騒ぎまくっては、訳の分からないシーンで大爆笑し出す。楽しいのはわかるけど、ここは映画館だからね。しゃべってること以上に、声量がデカすぎ。とは言っても、このレビューをそんな子たちが見ているわけないので、真面目に鑑賞したい私たちが考慮する必要がある。
見る時間帯は朝っぱらか、最終上映のどちらか。できるだけ、子供たちの入らないタイミングを狙って鑑賞しましょう。それか、公開終了ギリギリがいいかもね。はーー、、疲れた。

サプライズ