「ハロルドの発音が難しい・・・」ハロルド・フライのまさかの旅立ち kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
ハロルドの発音が難しい・・・
クイーニーに手紙を出すはずだったハロルド。立ち寄ったガソリンスタンドの女の子に話をすると、「私の伯母もガンで・・・心が治すのよ」との言葉によって500マイルの距離を歩いて会いにいくことを決意する。元同僚クイーニーとはどんな女性?もしや過去に付き合ってたのでは?などと下衆な考えで観てしまったけど、そんなことはどうでも良くなってしまった。
ロードムービーの基本でもあるけど、旅して出会う人たちが全て優しさに満ちている。クイーニーを救うためだとしても止めさせる人が登場してもおかしくない中、神を信じなくともハロルドの行動だけは信じることができる。それでもホスピスに入院中なのだから先は長くない。頑張れ!と応援する人々。いつしかファンクラブも出来て大勢の人間が彼の後を追いかけるのだ。
出会った中ではスロバキアの女医マルティナ(モニカ・ゴスマン)が印象的。移民の現実。医者なのに清掃員の仕事しかないというイギリスの現実を見せつけられる。また、ハロルドの息子デビッドに似ている若者が記事を見て彼と一緒に旅をするという。ケンブリッジ大学に合格したもののクスリと酒に溺れてしまった息子。その息子もどうなったのかが気になってしょうがない。
「PILGRIM」とプリントされたTシャツまで作ってくれた巡礼仲間。しかし、本来の目的を果たすためにも彼らと別れなければならない。62日かけて北の果てのホスピスに辿り着いたが・・・
若者と一緒に野良犬も旅の友になるのだけど、ちゃっかりバスに乗り込む少女について行ってしまった。なんとも微笑ましい光景でした。美しい田園風景もさることながら、人の温かい心にも触れることができるロードムービーでした。それにしても「ハロルド」の発音は難しい。
共感ありがとうございます。
自分はフーのファンなので、アメージングジャーニー、俺たちはしないよと離れていくフォロワーとかグッサリでした。イギリスは薬物も他人事じゃないみたいですしね。