「歩かなければ見えぬ物」ハロルド・フライのまさかの旅立ち LaStradaさんの映画レビュー(感想・評価)
歩かなければ見えぬ物
妻と穏やかな老後生活を送っていたハロルドのもとに昔の同僚女性から「もはや余命僅か」という手紙が届きます。ハロルドは彼女と嘗てなんらかの曰くがあった事が伺えます。すると、ハロルドは彼女を励ます為に、800キロ先の彼女のホスピスまで歩いて訪れる事を決意するのでした。
彼女に残された時間が決して多くある訳でないのに何故800キロを歩くのかについて具体的な説明がある訳ではありませんが、その意味がこの歳になるとよく分かります。彼はとにかく歩きたかったんだよ。自分自身の老いを意識する様になると、歩く速さでないと丁寧に折り畳めない苦い思い出があるのです。車の速さだと、それらはまた未決棚に押し込まれて誤魔化されてしまうんだよね。
僕も無性に歩きたくなりました。
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