「BREAKOUT」赤羽骨子のボディガード ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
BREAKOUT
これは原作を見てるか見てないかでガッツリ評価が分かれる作品だぁ…。
原作を読む前にこの作品を見たからある程度は観れたんだけども、原作を読んだ後だと改悪がすぎるレベルでやっちゃってるので評価がとても難しいです。
一応原作を見る前の感想をここには垂らしておきます。特典はポストカードでした。
全体のアクションは悪くなかったと思います。
もうちょっとエフェクト控えめで役者の力を信じてやって欲しいと思うところはありましたが、格闘シーンが結構多かったり、剣とかも出てくるのでそこんとこの満足度は高かったです。
ストーリーは原作の良さを映画用にコンパクトにしてしまってるせいか、キャラクターをまとめて紹介してしまったり、それっぽい話に仕上げるために改変しまくっていたりと初見時はこういう感じの作品なのかと思っていましたが、原作を見ると全然違うじゃないか!となってしまったのが悩ましいところです。
骨子の懸賞金を1億から100億に変えたのは逃走中の影響なのかしら…。
なんとなく実写版「暗殺教室」のような感じの雰囲気があって、クラスメイトとか半分くらいは掘り下げできないんだろうなと思っていたら案の定全くできていなくてリアクション要員になっていたのは残念でした。
ギャンブラーとか掘り下げていったら絶対面白くなるのに今作ではモブも同然の出番の少なさで、仕方ないとはいえ個性豊かな面々の個性を活かしきてれはいなかったなと思いました。
役者のレベル云々の前に様々な業種から人を集めているせいか一貫性が無いのが本当に問題で、昴さんやツダケンの声優陣にモグライダーの芝さんや土佐兄弟の有輝さんやかなでさんだったりの芸人さんに、あのちゃんや詩羽さんといったアーティストに俳優陣と顔ぶれがブレブレすぎて要所要所のシーンで演技にズレが出てしまっていてとてもチグハグだったなという印象です。
ラウールはハマり役だったと思いますし、土屋太鳳さんはもう流石としか。
奥平くんは言わずもがなの安定感で、なぜこの作品に?と思いましたが底上げしてくれていたので感謝しかないです。
高橋ひかるさんもとても良いキャラ立ちしていましたし、格闘技も魅せてくれるところが多かったので、今後アクション映画の話が増えればいいな〜と思いました。
劇中何度も原作めっちゃ面白いんだろうなぁと思いながら観ていたので、劇場を出た後に読んだ原作は格別の面白さで、それと同時に何でこんなに素晴らしい原作をイジリまくったのかが不可解でした。
原作を読んでたり、ファンだったりしたらこの作品には相当低い評価をつけている気がしますが、これが初見時だったのが悩ましいところです。
原作を大切にして欲しいと思うところなんですが、どうにもこの監督とは相性が悪い…。しっかりしてくれー!
鑑賞日 8/2
鑑賞時間 12:00〜14:10
座席 D-15