フィリップのレビュー・感想・評価
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身を隠した男の全裸の人生
もちろん、
見つかればユダヤ人として、また同僚は同性愛者としてガス室なのだが、
ひっそりと身を隠して生き延びた幾多のユダヤ人とは異なり
敢えて禁断の域に踏み込んだ男の、危い行為を見せてもらった。
「ユダヤ人云々」と一括りにはすまいとする意図が、この映画のプロデュースには反逆的に描かれていたのだ。
ステレオタイプのユダヤ人でない存在を通してだ。
パルチザンの組織的抵抗活動ではなく、フィリップは個人的に、パーソナルに、彼の怨嗟を生きる。
全裸になれば、彼は割礼を晒すことになる。
「密告」は女次第だ。
ガス室選別の、運任せの尾根をフィリップは歩いてみせたのだ。
600万人のホロコーストの死があったと同時に、600万の独自で異なる生が存在していた筈だ。
当たり前のことだが、そこに焦点を当てている。
そして、自暴自棄と、異常な行動にも踏み出させる「戦争の狂気」を、僕に考えさせる。
恐怖と緊張に耐えられずに自殺した工場長と、エンディングの光景 ―
フランクフルトの深夜の駅では、「パリへ逃げる市民たち」と「前線に向かうユーゲントたち」と・・
街で、ホテルで、鉄道の駅で、
あらゆる場所での《死の選別》の光景に、言葉を失う。
純愛も、戦時には死の選別を受ける。
歪んだ復讐
衝撃的な展開のオープニングに息を飲み、始まったと思ったら、そうそうに背徳的な展開…
時に官能的にエロく、時にスリリングに、ハラハラドキドキしながら、楽しめます。
この映画は、ドルビーじゃないのに音が大迫力で、
胸を掻き立てられながらも奮い立たされるような不穏な曲、緊張感を煽る心臓の鼓動の様な効果音、悲哀を帯びた爆撃音と体に響く衝撃。
この迫力を、ぜひ映画館で体感してほしいです。
予告編を観て、ナチス系エロ系サスペンスと思ってたけど、それだけの映画で終わらない、いろいろと考えさせられるし、
当時のナチスドイツにおける、法律だとか、外国人の境遇だとか、知らない事だらけで興味深かった。
ポーランド人の作家の自伝的小説を映画化した、事実に基づく話らしいですが、すべてリアルなのかな?
かなり面白かった♪
スコアは、80~85点の間です。
今日見た【ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命】は、 同じ時...
今日見た【ONE LIFE 奇跡が繋いだ6000の命】は、
同じ時代の映画でも、優しい映画だった
これは悲しくて切ない映画
この後のフィリップが、
少しでも幸せに余生を送れていたら良いなと思う
戦時の最中の悲惨さを物語る展開で、、
冒頭で愛する人を失った主人公だが、その後の真意が最後まで、良く分からない。果たしてその真意は復讐なのか?それとも?自らの欲望?
真の友人を失った時の興奮は凄い!
ラストの展開は!全くの予想外で、あれっ?
あら?って感じ。
ストーリー性は面白いヨ ただ事実かどうか 反ナチ かどうかは原作者しかわからない
ねえ 文部科学省選定【ONE LIFE】 と 即時発行禁止 60年間【本作 フィリップ】
の2つだったら どちら選ぶ❓
ジジイ的には エロあり 悪あり 裏切り❓ありの 『良い子のみんなは観てはダメ R15➕』に決まってるがな❗️
エロ観たい 悪観たい 期待したがな あっ 最後の5行目くらい ドイツ国家✖️ ナチス政権下のドイツ国歌 国歌です⭕️
全然、単なる消去法【2世映画✖️ 仕事柄 明らかに捜査が間違ってる広報課✖️ 黒人俳優さんは味があって良いが
ウィル・スミスさんだけはビンタ事件もあってムリ✖️ぬるいのに人間関係錯綜テレビ連動❓❓✖️】
ということで 奇しくも 『文部科学省さんが選定 ONE LIFE』と ホロコーストつながりで鑑賞
『ONE LIFE』がホプキンスさん好演で意外に良かった。
故に 若干エンタメ入ってる 事実関係はどこまでホントか❓
1961発行禁止 2022晴れて出版 期待値は俄然高まる。ポーランド映画
結論は 前半若干ダレるが 後半の展開は良かったし 面白い。
勿論 ホロコーストをコメディにしてはいけないと思うけど
違う方向性の ホロコースト関連映画
キチンと 緊急カタルシス なんじゃワレ的場面あり
あと 男女の機微な 覚悟的な
大暴れ的な場面もあるかも
昔、今は亡き 沖田浩之さんが主演の ・・プマン Vシネマ 想像してたら
一応手順は踏んでるかもな ただこの描写でR15➕だろう
どこまでホントかは 自叙伝的 伝記的とした 原作者しかわからない
しかし 飛躍と分かっていながら 妙に納得の 『ホロコースト糾弾のポイントは押さえつつ エンタメ入ってる作品』
上映館少ないし、お客様も少なかったが、もう少し入っても良い作品。
一つだけ ワルシャワ ゲットーの場面 冒頭 だけは事実か確認したいなぁ
どうでも良いけど ナチス時代のドイツ国家 愚かな文言で かえって安心した。
悪は悪のままでいてくれないと
『ONE LIFE』は 熟読したけど 本作は 有料🈶パンフ購入したが眺めただけ。
さすがに ホロコーストつながりで コラム多数は 俺のキャパではムリだった。
もう一回眺めたけど そんなに文字ないから 適度なゆとり時間あれば 是非
戦時中でも自身の生き方を貫く
ナチスの銃撃から家族と恋人を失ったユダヤ人フィリップ。その恨みからナチス将校の妻達を誘い出しては切り捨てるという方法で復讐を繰り返す。
孤独を抱え自身をフランス人と名乗る生活。
本当の愛を見つけるも再び不幸が…。
スピード感ある展開と官能的描写。
戦争が全てを切り裂いていく。
肉食系ベジタリアン(ウソ)
フランス人と偽って1943年のフランクフルトでドイツ人女性と関係を持ちながら暮らしていたユダヤ系ポーランド人の話。
1941年まだ自由があったワルシャワのゲットーがナチス兵に襲撃されたところから生き延び、そして2年後…。
ホテルで働きながら夫が出兵中のドイツ人女性を転がす男というのはわかったけれどこれがショッキング???
発禁になった部分は描かれていないんですかね?
口止めを脅迫じみたものもあったけれど、結構自分でペラペラと正体について話してしまっていたりするし、そういえばユダヤ人だから割礼しているんですよね…。
ヤッて捨てるのがドイツ人への復讐と宣うチャラ〜い男の心変わりや、彼を取り巻くホテル従業員と、彼らと絡んだ女たちや軍人たちの機微に境遇にとなかなか面白かったけれど、ユダヤ人としてヒリヒリする場面は最初だけだし、結局のところ一般人だし何かを成し遂げる訳でもなくて盛り上がったり響いたりするほどのものはなかった。
なんか悲しい
人に説明できる程のこれと言った話しではないんだけど面白かった。そして終わってみるとなんか悲しい話しだった。
主人公は最後まともだった。
ちゃんと愛情と友情をもちあわせた。
キーワードはポーランド、ドイツ、ナチス、娼婦
フィリップの顔の変遷
ワルシャワのゲットーで恋人サラや家族と楽しい時を過ごしていたフィリップ。その時のフィリップは若く幼さもまだある、青春真っ只中の青年の顔をしていた。陽気で明るく爽やかな顔。舞台に出る間際にサラに指輪と共にプロポーズする彼に不吉な思いを抱いたが的中してしまった。
ホテルが舞台の映画は好きだけれど、この映画のホテルでは聞きたくない歌、見たくないこと・ものが多くて辛かった。ドイツでは男性同性愛を禁じる刑法175条(1872-1994!)がナチ時代にはより厳罰化され強制収容所送りの対象でもあった。でもナチスの将校は好き勝手やっていたんだ。
フィリップはリザを本当に愛していた。リザもフィリップを心から愛していた。恋人と家族を一度に失った彼にとって、リザはホテルで共に働く同郷の親友と同じ程に大切だった。でも親友の最期を見て、フィリップは変わらざるを得なかった。戦争の時ほど自分の故郷、根っこ、自分の言葉を人間は懐かしく大切に思うんだろう。昨日見た、サイードの映画を思い出しながらいろんなことを考えた。
泥水をすするような味
重苦しいとか、悲しいとか、怒りとか、言葉では簡単に表せないなんとも言えない嫌な気持ち悪い映画。
ラストのダンスシーン、お前たちがやってきた事はそうゆう事なんだよ!
ホームへ消えていく主人公、その後は?
復讐のジゴロ
ナチスに家族と恋人を殺されたポーランド系ユダヤ人青年フィリップの復讐劇。といってもターゲットは将校ではなくその妻達。夫と離れ離れになって生じた心の隙間に入ってNTRしていき、事後に素性を明かす。金品は貢がせない代わりにその心とプライドをズタズタにしていく、正に“復讐のジゴロ”。
本作の肝はナチス政権下におけるドイツ人女性の立場にある。政権を嫌って自由奔放にドイツ人以外の男と交わる者や、フィリップの素性を知ってでも恋人であろうとする者など、彼女達なりの自国への反発が描かれる。
原作が60年も発禁処分になっていたというのを宣伝文句にしているが、女を手籠めにしてきた男がおぼこい女性と出会って…というお話は手を変え品を変えていろいろあるので、正直インパクトは感じず。ただ、憂を含んだフィリップ役の俳優は、容姿は似てないけど若きハンニバル・レクターを演じた故ギャスパー・ウリエルを思わせた。
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