「どんなどんでん返しが…」ザ・ウォッチャーズ Minaさんの映画レビュー(感想・評価)
どんなどんでん返しが…
シャマランの名を見て映画ファンならば誰しもがそう思うだろう。それだけのイメージを与えているのだから彼は本当に凄い人なんだと思う。本作ではシャマラン作品で第2班監督を務めていた過去のある実娘のイシャナ・ナイト・シャマランがメガホンを取る。デビュー作で大手スタジオ、製作にはもちろん父のシャマラン。なんとも贅沢なデビューだろう。親の七光りなんて言葉があるが、割と演出力等には高評価が目立ち、デビューとしては華々しいものではないか。
マジックミラーの様になっている建物をあの樹海に建てたのは中々至難の業だと思うが、ウォッチャーズの存在や、森に侵蝕されていく人の怖さ等は十分に描けている。やや人物描写が薄く、何ヶ月も閉ざされた環境にいるのであればもう少し掘り下げてほしい気もするが、上映時間等の関係から致し方ない事だろう。サスペンス色が強いが、ホラーとしてのポイントは押さえており、油断しているとドキッとする描写もある。だが流血シーン等のバイオレンス描写は薄く、直球でこの不思議な世界を表現している。
父シャマランの得意技とも言えるどんでん返し手法を取るのかと思いきや、それを踏襲しつつ希望を交えたラストになっており、上手く落ち着かせた様に思える。次回はどんな作品が登場するのか、楽しみに待っているとしよう。
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