「親子でありつつ、違うシャマラン味あり」ザ・ウォッチャーズ ヤンバルクイナさんの映画レビュー(感想・評価)
親子でありつつ、違うシャマラン味あり
M・ナイト・シャマランの娘が父と同じく監督として、しかもスリラー作品でデビュー。
デビュー作なので、期待し過ぎるのはどうかと思うが、それでも楽しみにしていた一作。
主に森の中と、森の外2段階の展開。
森に迷い込み、姿が見れない相手に惑わされながらも、何とか外に出ようとルールを破るミナ。
ミナが来たことで少しずつ状況が変わり、ダニエルも状況を変えようと対立してたマデリンを閉め出す。
日が暮れ、奴らが来るので部屋の外で、一時的に身を隠すことで初めてウォッチャーズを目撃する。
その姿は四足歩行の様な動物に見えるが、部屋の前に集まり立ちがっていく。
決して全身が見えるまでは行かないが、逆に見せないからチープさが出ず、不気味さが維持出来てかと。
(全身はほぼ人間の形に変化した状態でしか出てなかったかと。)
そこからはバタバタと急展開。
部屋の下にハッチがあったことを発見(何故今まで誰も気付かなかったんだ)、下に降りて教授の記録を発見。どうやら奴らの異形を捕まえ交流をしてたよう(ハッチ内にいる可能性があるのかと、1人でヒヤヒヤ)。愛する人の為に〜と分かりやすいフラグ。脱出用にボートがあるとしり、翌日には脱出を実行。
脱出してからも解決したと思いきや、もう1展開。
個人的には監督デビュー作としては大満足!父親が名前があるから、まぁまぁ大きな規模で製作されているが新人監督でこの出来は素晴らしいのではないか。
父親のシャマラン味の良い不穏さを匂わせつつ、違うなと思ったのは、森に出てからも展開を広げたこと。(恐らく父親であればハッチ〜妖精との対峙をもっと盛り上げそうと妄想)
アインリクタンに寄り添い折合いを付けた展開、それが形は色々あれど女性同志のキャラクターであったこと、ハッピーエンドだったことは、1つの話としてまとまりがあったしファンタジーが強かったように感じる。
ただの怖さだけで終わらず鏡の部屋・惑わせる森でミナが過去のトラウマと向き合い、そこから立ち直る姿がメインであって、後半も描きたかったのかと。
いつか、この話がシャマラン監督の『アンブレイカブル』のように何十年後とかにイシャナ監督の他の映画と繋がったら胸熱と想い馳せながら、今後に是非期待。(もしかしたら次はスリラーではなく、ファンタジーさが強くなるかもしれないですね)
あとダーウィン🦜がとても可愛かった。
死ななくて良かった。