ザ・ウォッチャーズのレビュー・感想・評価
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“シャマラン”ブランドでファミリービジネス。娘の監督デビュー作は微妙な出来
イシャナ・ナイト・シャマランはM・ナイト・シャマランの3人の娘の真ん中で、父親が監督した「オールド」「ノック 終末の訪問者」で第2ユニット監督を務めるなどしてキャリアを積み、この「ザ・ウォッチャーズ」で長編劇映画監督デビューを果たした。アイルランドの作家A・M・シャインが民間の伝承や奇譚を取り入れて執筆したホラー小説を原作とし、父M・ナイトがプロデュース。新人監督としては異例の製作費3000万ドル(The Numbers調べ、現在のレートで約48億円)が集まったのも、シャマランのブランドがあってこそだろう。比較のため先述した父M・ナイトが監督した直近2作の製作費をみると、「オールド」が1800万ドル、「ノック 終末の訪問者」が2000万ドル。ハリウッドスターのダコタ・ファニングが主演とはいえ、VFXもさほどお金がかかっているようには見えず、正直どこにそんな大金が使われたのか疑問に思ってしまう。
アイルランドのゴールウェイからベルファストへ配達のため車を走らせていたミナは、山奥の森に迷い込んで動かなくなった車を見失い、森の中で出会った白髪の老女に導かれて“鳥カゴ”と呼ばれるシェルターにたどり着く。そこは周りを木々に囲まれ車道もなく、ぽつんと孤立した四角いコンクリートの建造物で中は一部屋のみ、壁の一面だけが大きなガラス張り。ミナのほかには老女マデリンと若い男女の計3人が以前から鳥カゴで共同生活をしている。電気は供給されていて、夕暮れ以降室内灯をつけるとガラスがマジックミラーのようになり、中から外は何も見えないが、外からは水槽に入れられた小動物のように丸見えだ。そして、ミナを含む4人を見るために、“ウォッチャーズ(監視者)”と呼ばれる正体不明の何者かが夜な夜な鳥カゴの外に集まってくる。マデリンから聞いた生き残るためのルールを破り、ミナは脱出を試みるのだが……。
ウォッチャーズの姿は中盤までにおぼろげながら明らかになり、後半はミナたちがどうやって閉塞状況を打開するかという方向に筋が移っていく。その過程で、鳥カゴが誰によって、なぜ、どんな方法で作られたのかも説明されるのだが、その段取りでは絶対無理、完成するはずないよねという話が語られて、正直がっかり。超自然的な要素を含む映画なのですべてが科学的物理的に厳正である必要はもちろんないが、ストーリーの根幹をなす建造物を作った方法が説得力に欠けるのはやはり問題だろう。
本作は本国アメリカをはじめ多数の国で6月7日から翌週にかけて公開、3週間が経過した現時点で米国興収1800万ドル、世界興収3000万ドルにとどまっている。興収の最低ラインは製作費の2倍という説もあるなか、イシャナのデビュー作はかなり厳しい結果に終わりそうだ。原作者A・M・シャインによる続編小説「Stay in the Light」が今年10月に刊行される予定だが、映画の続編は望み薄だろう。
灯台下暗し。 やはりシャマランの子はシャマランであった…!!
アイルランドを舞台に、謎の存在“ウォッチャーズ“に囚われた女性ミナとその仲間たちが暗き森からの脱出を試みる様が描かれたスーパーナチュラル・ホラー。
ペットショップで働く女性、ミナを演じるのは『オーシャンズ8』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のダコタ・ファニング。
製作を務めるのは『シックス・センス』や『アンブレイカブル』シリーズで知られる映画監督、M・ナイト・シャマラン。
その独特すぎる作風から、「シャマラニスト」と呼ばれる熱狂的なファンダムを持つ唯一無二のクリエイター、M・ナイト・シャマラン。
本作はその娘、イシャナ・ナイト・シャマランの監督デビュー作である。
アイルランドの陰鬱な森に潜む謎の怪物、ポツンと佇むマジックミラー張りの家、その中に住む奇妙な男女という正にザ・シャマランな建て付けと、何者かに観察されながら日常を過ごさなければならないという、正にザ・シャマランなストーリー。
やはりシャマランの子はシャマランというべきか、イシャナに濃厚なシャマランDNAが引き継がれている事がこの映画を観ればわかる。
雰囲気やストーリーだけでなく、設定やストーリーのガバガバさにもシャマラン節が炸裂。
ウォッチャーズの正体は太古の昔から生息している“妖精“であった!という大胆さはまぁ受け入れるとしても、かつて人間と妖精の間で戦争があって…とか、人間と妖精の間には“ハーフリング“という子供が生まれていて…とか、終盤になって唐突に詰め込まれる衝撃の真実の数々は、ただ映画を煩雑なものにさせているだけで特にプラスには働いていない。
家には秘密の地下室があった…!という展開も、驚きよりも「いやお前ら、死ぬほど時間があったのにカーペットの裏を調べてみる事すらして無かったのかよ…😅」という呆れの方が先に来る。というか、そもそもマデリンは地下室の存在を最初から知っていたはず。それを秘密にしていた訳とは…?
クライマックスの大ドンデン返しも実にシャマランらしい。こう言う「最後までチョコたっぷり」なトッポ的サービス精神は素晴らしいのだが、そのクライマックスがちょっと長い。また、ミナvsマデリンの修羅場を描きたかったのだろうだろうが、それにしてはバイオレンスも決着も弱い。
森から脱出出来た3人が観光バスに乗せてもらうシーン。実はそのバスの乗客は全員ウォッチャーズであり、それに気付いたミナの恐怖の表情が画面一杯に映し出されてジ・エンド…とか、そのくらい切れ味鋭く映画を終わらせて欲しかった。
暗い森の中で一方的な衆人環視に晒される男女、という構図は様々な寓意を含んでいる。それはSNSの匿名性であるかも知れないし、オーディションを受ける役者とプロデューサーや監督の関係性を指しているのかも知れない。横長の鏡張りはさながらスクリーンの様で、ウォッチャーズの正体は我々映画の観客だと言う見方も出来得るだろう。
その解釈に幅を持たせているのは良いのだが、肝心の「観られている」という感覚があまり伝わって来なかった点については苦言を呈したい。せっかく妙齢の女性を主人公に据えているのだから、もっと視姦の怖さやエグさを前面に押し出してもよかった筈。
また、閉じ込められた人間が皆そこそこいい人たちだと言う点にも勿体なさを感じてしまう。それこそ『ミスト』(2007)の宗教ババアや『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016)のクソジジイくらいのヒールがいれば、映画にサイコ・サスペンスの要素を加味する事が出来たかも知れない。
と、批判的な意見を書き込んではいるのだが、実のところかなり楽しめました。だって自分もまぁまぁのシャマラニストだもん。
確かに人間同士の汚い争いやエグい心理描写はなかったが、それによりホラー映画らしからぬ爽やかさが映画に生まれていた。セクシャルやバイオレンスな描写もほどほどなので、ホラーが得意ではない人にもオススメしやすいのではないだろうか。
陰惨な印象は弱めだが、だからといってホラー映画としてダメだという事にはならない。
個人的にはもっと怪物を映して欲しかったし映すべきだと思うが、ヌボーっとこちらを眺めているシルエットはなかなか恐ろしい。はっきりと映らない事が逆に恐怖心を煽る。
アイルランドの森林の陰鬱さは、鬱蒼とした日本の森林とはまた違った侘しさがあり、その点もこの映画のカラーと合っていた。また、その寂しさとは対照的な恋愛リアリティーショーが延々とブラウン管に流し続けられているという状況が、より強い絶望感を演出している。バカバカしさと怖さのバランス調整がとても上手い作品である。
何より、主人公を演じたダコタ・ファニングが良い。フェルメールの絵画から抜け出してきたかの様な、何処となく陰と儚さを孕んだ彼女の存在が森の寒々しさと見事に調和している。
絵空事のようなぶっ飛んだストーリーにも拘らず何処か上品さが漂っているのは、彼女によって作品がバロック美術的な風合いを帯びているからだと思う。
デビュー作にして見事なシャマラン節を見せつけてくれたイシャナ。そのまんま親父の作風を引き継いでいるため、オリジナリティに欠けているという見方も出来るが、今後の成長に期待したい。
余談だが、このイシャナ・ナイト・シャマラン監督、実はめちゃくちゃ美人である。だからなんだって言われると困るが、親父さんは普通のオジサンなのに娘は女優顔負けの美貌の持ち主…。そこはあんまり受け継がなかったのね。
健闘したけど安っぽい
今夜(2025/03/28)観ました。
不思議な森に迷い込み、不可解な体験をします。
夜になると得体の知れない何かが襲ってくる。なんとか逃げ込んだ先は“鳥カゴ”。そこには数名の人の姿。
彼らと協力してこの森から脱出できるのか。…みたいな話です。
ドラキュラとか、バンパイアとか、ミュータントとか、それらを想起させる“得体の知れない何か”は、少々チープで興醒めでした。お約束の“暗闇”、“ブレブレのカメラワーク”、“フィルター(画像加工)”などによって体裁を繕おうとしていますが、あまり効果的ではありませんでした🤷♂️
森から脱出してハッピーエンドと思いきや、その後の展開が本作の最もエキサイトできる場面だと思います。
続編かスピンオフの話も出ているようですが、本作の余韻を大切にした方がいい気がします。
イシャナ・ナイト・シャマラン初の監督作品としては、観る価値はあると思います。
ナイト・シャマランの血は受け継がれた
娘シャマラン映画NO1
私達からは見えない 奴らはずっと見ている
原題
The Watchers
感想
スリラー映画の名手M・ナイト・シャマランがプロデュース!
実の娘で天才のDNAを受け継ぐイシャナ・ナイト・シャマランが弱冠24歳で衝撃の監督デビュー!
ヤツらに従わないと即終了の新感覚脱出ホラー
謎の監視者。3つのルール。この結末、あなたの予想は絶対に外れる。
【監視されるルール】
日が暮れたら部屋を出てはいけない。
監視者に背を向けてはいけない。
決してドアを開けてはいけない。
うーん、私にはハマらなかったです。退屈はしなかったですがイマイチ盛り上がりに欠ける展開で上映時間102分だから観れたって感じです。
ホラーだと思って観たので肩透かしを食らいました笑
ダークファンタジーと思って観た方が良いでしょう。
※回帰不能点134
※ハーフリング
ゴキブリはマジでいらない
「シックス・センス」のナイト・シャラマン製作と、主演がダコタ・ファニングという事で、気になってたけれど、映画館に見に行けてなかったのが、Netflixに上がったので早速鑑賞しました。
う〜〜〜ん(笑)
最初はいったい私は何を見せられているんだろう?と思ってしまいました💦
鏡張りの前に立って、ただ姿を見せてるだけで、
不気味な森や、謎めいた人々、不思議な感覚はあるのだけど、ちょっと何をやってるのか意味がわからなくて、前半はダラダラしててはっきり言って面白くないです。
面白いのはラスト30分だけです。
そこに全て詰まって、謎が紐解かれていきます。
ちょっとしたどんでん返しが待っています。
なので頑張って前半乗り切りましょう😊
ただ全体的に派手な展開はなくて、ホラーとして物足りなく感じました。
ここからは少しネタバレになってしまいますが、
ウォッチャーズの正体は、訳がわからん気持ち悪いクリーチャーかと思ったら、なんと妖精でした。
妖精の概念が一気に崩れました(笑)
妖精ってティンカーベルっぽいじゃないんですか?
プリキュアの横に一緒にいる子、みたいのではないんですか?
全然可愛くないです(笑)
まぁー妖精もクリーチャーというと、クリーチャーなんですけどね💦
どうでもいいんですが、「THE・HEAD」のアーサー役のジョンリンチが出てました。
「あ!アーサーだ」と思うと、話が入ってこなくなってしまいました(笑)
ジェネリック・親父だった!!
「観測者」と言うと、私たちの宇宙を外側から観測する者が思い浮かびますが、本作はもっとスケールが小さくて、「『それ』らがいる森」という感じでした。ジョーダン・ピールの「アス」(2019)の方が、それらが人々と入れ替わっていくので怖いと思います。教授のボイスメッセージだけ、ベタですが良かったです。お父様と同じような映画を作るだけでは、この感じだとジェネリックになるだけであまり期待できない気がします。
シャマランワールドが好きな人々集まれ
シャラマンっぽい
父の影響が強いのかだいぶシャラマンっぽい。
この親子なんでもないことをなんとも大袈裟に描くのが得意。
ネタバレしてみれば『はあ?』と言うことが多い。
この映画ももれずそうなんだけど、
なぜか設定や雰囲気で期待させられ観てしまうんだな、、
この設定もなんだかホラーなのかファンタジーなのか、
リアリティも説得力もなくただ陰鬱な雰囲気が延々と続き
何かありそうで何もないと言うお得意の演出で最後まで引っ張る。
そのネタで最後までよく引っ張るなと言いたい。
これなら30分で完結でいいでしょ。
結局は七光なのかな
ダコタファニングが好きなんだけどなんか太ったなあ。
500ページの夢の束は本当によかったんだけど。
ハーフリング!!
最初は森のバケモノ系ホラーかと思ったら、妖精のお話✨
海外のRPGとかしてたら思うけど、妖精🧚がとにかく怖い!
基本なんか不気味やし。意地悪で攻撃的。で、今回もそう。
妖精等のせいで森に閉じ込められてたけど、なんとか脱出してめでたしめでたしと思いきや。
まさかの一緒に脱出したマデリンは、妖精と人間との混血種のハーフリング!
最後は和解?してハーフリングは人間世界に。
頑張れハーフリング‼️
微妙って評価多いけど普通に面白いやん!
2024 114本目(113本目は過去にレビュー済み)
シャマランの娘✕ダコタのホラー
期待せずにはいられない。
ん~、B級ホラー笑
得体の知れない何かが神話の生物で
森だけに留まらず街まできて自由を得る。
ん~なんとも、、
監督デビュー作だから、これから!ですね
あのダコタさんももう30才!!
時の経過が早いです
何処から借りてきたようなもののごった煮感がある
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