フィルム 私たちの記憶装置
2021年製作/120分/カナダ・スペイン合作
原題または英題:Film, the Living record of Our Memory
スタッフ・キャスト
- 監督
- イネス・トハリア・テラン
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2021年製作/120分/カナダ・スペイン合作
原題または英題:Film, the Living record of Our Memory
広島市映像文化ライブラリーで見た。ユネスコ「世界視聴覚遺産の日」記念特別イベント。 この日、フードフェスティバルやハロウィンパーティなど多くの人でとても賑わっていた。この真面目な映画には6名ぐらいの人しかいなかったが、いいドキュメンタリーであった。 フィルムの映画は、温度・湿気などにとても弱い。かつてフィルムは保存というよりも要らなくなったら廃棄するというのが当たり前であった。多量に捨てられるフィルム。そこには文字では語り尽くせない、動く実際の人間や風景が撮されており、歴史を知る意味でも貴重なフィルム。それがいとも簡単に捨てられる。保存という考えもなかったようだ。 デジタル時代になり、その復元・再生が可能になってきた。そして多くの人の前で上映されることに。膨大な著作権をクリアしなければならないという大きな課題もある。このような課題に立ち向かう世界各地のフィルム・アーカイブの専門家を取材したドキュメンタリー。 記録・保存。これがいかに大切なことか。スマホ、ハードディスクで写真、動画、資料を保存している私たちであるが、それも将来どこまで再生ができるのか。そもそも保存期間はどうなのか。DVD、CDも然り。すでにビデオテープ、レーザーディスクは見ることができない。 デジタルで再生したものは、フィルムに焼き直して保存している。デジタルの信頼性が低いから。