「優さに包まれた作品」35年目のラブレター プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
優さに包まれた作品
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鶴瓶は家庭の事情で中学を卒業できず読み書きができない。
それを隠して知世と結婚し、当然やがてバレる。
でも知世はそれを許し、鶴瓶は板前として一生懸命働いた。
退職後、近所の夜間学校で授業を受けられると知った鶴瓶は、
妻にラブレターを書くことを公言し、その学校に通う。
かつて妻からのラブレターを読めなかった苦い経験があった。
公言通り字を学んで書いて渡したが、大喜びはされなかった。
っていうか誤字脱字だらけなのをツッコまれた。
まもなく知世は病死。失意の鶴瓶はラブレターを発見。
生前の知世が自分に宛てたものだった。
知世はあの時、本当は泣いて喜んでたのだった。
それを見せなかったのは鶴瓶に通学を続けて欲しかったため。
自分は本当に幸せな人生だったと書かれてた。
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ストーリーは王道というか、ありふれてる感じやったな。
知世の死後にラブレターが出て来るシーンとか特になw
でも見てて退屈しなかったし、何か引き込まれた。
鶴瓶と知世の自然体の演技がそうさせたんやと思う。
鶴瓶っていつも思うけど、演技が妙に自然なんよな。
思い悩んだりカンシャクを起こすシーンもすごく自然。
ああ見えて、繊細な部分を持った人なんやと思う。
あと知世の透明感がスゴい。還暦近いのにあの透明感。
オバさん感がまるでない。永遠の少女って感じよな。
あと教師の安田顕とか、とにかく全体にみんな優しい。
そういや好きな俳優ばっか出てたな。
撮影現場はすごく優しい雰囲気に包まれてたんやろうな。
そんな余計なことまで考えながら見てたわ。