「63億点」35年目のラブレター uzさんの映画レビュー(感想・評価)
63億点
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自分も40になったせいか、こういうのが染みるようになってきたなぁ。(未婚だけど)
まず第一に、若い頃の皎子に上白石萌音を当てたのが素晴らしすぎる。
柔らかい中に芯とユーモアがあり、声や顔立ちも合っていて、原田知世とも自然に繋がる。
原田知世も可愛らしさを残しながら年輪も感じさせ、最後の手紙の朗読も含めて魅力的だった。
長女役の徳永えりは、大阪出身だけあってコテコテでない自然な関西人で、いいアクセント。
(顔立ちも皎子の遺伝子を感じた)
男性陣も悪くはないが、個人的には上記3人の女優が最高。
話としては派手ではないが、悪人も(最初の兄弟子以外)おらず温かい雰囲気が心地よい。
実話ベースなのもあってか台詞や行動に不自然さもない。
(紙に塩振って食べたのはやりすぎだけど)
脚本も書き込みすぎず役者を信じて委ねてあり、演者もそれに応えてるところも好感が持てる。
ただ、序盤の保の心筋梗塞や夜間学校の若者2人が必要だったかは疑問。
皎子の手術後に保の字が(同じ『君』の字ですら)下手になったのは編集のミスか。
画が保たなかったのか、保の手紙を若い頃の2人が読む演出は描写として違和感があるし、ベンチ横並びはシュール。
後半ちょっと間延びしたのは残念でした。
保が読めるようになってることを信じて書いた皎子の手紙は、内容含めて想いが伝わってきた。
あんな可愛らしく愛に溢れた夫婦、羨ましいなぁ。
現実的なことを言うと、ラブレターは棺に入れてあげてほしかったけど。笑
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