「観てくれて、ありがとうさん!二人の笑顔が共に客席に届いて居たなと思う。」35年目のラブレター The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
観てくれて、ありがとうさん!二人の笑顔が共に客席に届いて居たなと思う。
待つケーキ 君を想ひて ふみ綴る
凍えた文字に 心温まる
いや~ マジ泣けましたわ。
確かに、確かに。 これ実話ベースなんですね。
だから どうのこうのって言えませんね。
唯一ツッコミ入れるなら 鶴瓶さんかな。
原田知世さんが奥さん役だなんて 有り得ない! 良すぎです (*´▽`*)
16歳差 ん~ ず、ずるいですww
久し振りに軋んだ心の奥底が ホッ~としました。
ありがとう 御座いました。
総評は★5ですね。実話ですしね。
夫婦の馴れ初めと、助け合う夫婦愛、そして色んな方々へ勇気を与えられる内容が凄く良かったと思います。
原作:小倉孝保氏『35年目のラブレター』
監督・脚本:塚本連平氏
--------感動を創った俳優陣-----
西畑保(夫:字が書けない):笑福亭鶴瓶さん
西畑皎子(妻):原田知世さん
佐和子(妻の姉、顔火傷):江口のりこさん
西畑保(若い時代):重岡大毅さん
西畑皎子(若い時代):上白石萌音さん
谷山恵(夜間学校の教師):安田顕さん
逸美(寿司屋の大将):笹野高史さん
浩実(長女):徳永えりさん
美紀(次女):ぎぃ子さん
光江(ご近所さん):くわばたりえさん
歌:秦基博さん 「ずっと作りかけのラブソング」
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話展開を ここで 全部語っちゃうとネ
イケないので 程々にしときますが・・・
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和歌山の山奥で(本当にポツンと一軒家)暮らす
幼少時期の西畑保。複雑な家庭環境で育ったが5人姉弟だった。
小学校2年の時、母を結核で亡くす。家は炭焼きで生計をしかなり貧しかった。父は酒飲んで落ち込んで寝ている日々。自分が家の為に雁皮の皮を集めて売って生計を立てていた。しかし金を父に取られてはいけないから学校へ持参していたが或る日落としてしまう。先生がお金を見つけたが名前が書いておらず、保は自分のだと申し出るが級友達はきっと泥棒した金だと言って彼をイジメた。
山奥から時間をかけて通っていたが 等々学校に行かなくなってしまった。
そんな 殆ど学校出ていない彼が 小学校卒業する年齢で家を出て行く。
当時 戦時中~戦後の混乱時期。その様な事が有ったとしてもオカシクは無い時代だったのでしょうね。
生きて行くには仕事を見つけなければならず、文字を読み書き出来ない彼が必死で有った事は想像を絶します。特に何日も食べておらずもう限界まで来ていた様でした。そんな中で 出会った寿司屋の大将が自分を拾ってくれて。本当に嬉しかった筈。その想いは凄く分かるし、真面目に働く彼がそこに在り居ました。
そんな中、お得意様からのお見合いの話。25歳を過ぎた皎子さんとの出会いですね。彼女の人柄、誠実さ。文句のつけようが無いが、姉が戦争空襲で家が燃えた時
幼少の姉妹を救い出してくれたが自身が顔に火傷を負った事。
亡き両親の代わりに自分達を育ててくれた恩。その事を思うと 自分だけが見合いで幸せに成るって事が出来ない。 その事を保に伝える。
ここの場面、凄くイイ流れ。そしてお姉さんと初めて顔を合わせるが 実は店に来てどんな人なのか既に見ていた事。人柄を見極めていて この人だったら妹の夫に相応しいと思ってくれたこと。この思い、涙します。
お姉さんが、妹の就職の為に買って渡した高額なタイプライタ。
それを 大事に大切にする妹皎子さん。
そんな姉妹二人を 江口さんと原田さんが演じます。
ここのエピソ-ドは 心にジーンと来ましたわ。
皎子さんが 晩年自分に何かあるとタイプライタを出し来ては叩いている所。
姉への感謝の思いと、きっとこの大切にする事で姉を傍に感じていたのかも知れません。そのタイプライタで 最後の夫への手紙を打ったのです。マジで号泣しますよ。(ノД`)・゜・。
この妻の想いと 同じ様に 夫保の妻への思いがあります。
結婚して半年後初めて文字が読めず、書けない事を妻に話す保。
ウチがあんたの手に成るわ~ そう言ってくれた優しさ。
何度もその事で諦めて逃げ繰り返しをした人生を 救ってくれる妻。
感謝の言葉以外には 何も浮かばない・・・きっとそうだったハズ。
とっても大事な人に 自身の心の闇(悩み)を素直に感じてもらう。
それが夫婦の在り方の基本なのでしょう、きっと。
64歳まで寿司屋に勤めて、子供も二人育てて。孫まで出来て。
人生 それ以上望むことは無いだろうし、誰からも何も言われる事は無いと思うが、人には生きた証を残す道が必要なのでしょう。
65歳から夜間学校で勉強に挑んでいく姿は素晴らしい。
しかも何年もかかって学校を卒業・・・
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先生のどうしてこの学校の先生に成ったかのエピソ-ドとか、
誰とも顔合わせて会話できない引きこもりの生徒と親とか、
シングルマザ-で子供連れて学校に来ている人など、
山田洋次監督の”学校”が先に有りましたが それをも彷彿させる流れがこの学校には逢ったと思います。
そして 妻にラブレタ-を捧げる夫の保。
辛い事は あと少しで 幸せに!
その言葉、客席の皆さんの心に届いたと思います。
本当に心洗われる思いのする素晴らしい作品でした。
これはお薦めです。
ご興味御座います方は
ご夫婦、ご家族揃って
是非 劇場へどうぞ!