蛇の道のレビュー・感想・評価
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ミスデレクションにはめられたかな?(笑)
主演、監督、脚本が日本人なので、日本映画でいいと思いますが、フランス / 日本 / ベルギー / ルクセンブルク の合作映画らしいです。柴咲コウ演じるヒロインの行動がメチャクチャなのですが、どんな理由が彼女をあそこまで突き動かすのかが、ラス前にやっとわかります。ただ、柴咲コウのフランス語がうまいのかどうかは全くわかりませんが、彼女の映画であることは確かです。
解せないのは西島秀俊のエピソード。彼の出演シーンが無くとも、物語は成立するので、我々観客はミスデレクションにはめられたって感じです。
それよりも、一番気になるのは青木崇高演じる別れた男との今後の関係ですね。
よかった
娘の仇と思われる人々をどんどん拉致監禁拷問するのだけど、それが真犯人なのか真犯人に近づいているのか不明なまま進む。なかなか大胆で荒っぽい拉致方法で、どんどん殺す。いいのかなと思っていると急に実行犯にたどり着いていたので驚いた。
子どもを誘拐して売るとか臓器売買など、貧困国ならありそうな感じがするけど先進国にしてはどうにも嘘っぽい。
期待度△鑑賞後の満足度◎ 怖い、怖い ! こんな怖い映画、久しぶりに観た。子供の頃に楳図かずおの『へび少女』や『おろち』を読んだ時くらい怖い。これに比べると最近のホラーは屁みたい。
①ラストの青木崇高の表情は正に“蛇にみこまれた蛙”状態でしたね。伏線は西島秀俊のエピソードか。
ラストの柴咲コウの眼も、『へび少女』の「眼」を参考に練習したのかも、と思うくらい蛇の眼でした。
②私も心療内科に通っているので他人事と思われないわ。
③『スパイの妻』はあまり感心しなかったが、本作は面白かった。
今やフランスを代表する俳優と言えるマチュー・アマルリックがこんな役で出るなんて黒沢清をリスペクトしてるのかな。
④柴崎コウの部屋のロボット掃除機の動きも何となく蛇の動きを連想させて薄気味悪かったですね。
鑑賞動機:あらすじ6割、黒澤監督3割、柴咲コウがフランス語喋ってる1割。
オリジナル版は存在も知らなかったけど、あらすじでちょろちょろ禍々しさが感じられたので。
声ですぐ西島秀俊とわかるけど、中々顔を見せないし、やりとり自体もうっすらと不穏な空気が立ち込めるもの。何かあるのか…。うわあ。
拉致の手口としては杜撰極まりないけど、もう少し上手くいってもおかしくない状況にして欲しかった。
とはいえ、ほとんど表情を変えない柴咲コウが、何かするたびに身構えてしまう。意図や動機が見えてくるまで不気味だった。最後にまた…。あれ、そうなの? それとも単なる言葉尻を曲解しているだけなの? 日本に殺りに行くのだろうか。
Noir
Vシネのオリジナル版は未鑑賞。
舞台を日本からフランスへと移してのセルフリメイクというバンドっぽいやり方だなーというところにも惹かれての鑑賞。
抜けたところはありつつも、全体的にどんよりしたオーラを纏った復讐劇でしっかり楽しめました。
元がVシネというのもあって、サクサク事は進むし、次の展開へパッといってくれるのも良かったです。
監禁部屋がソウシリーズみたいな感じで、そこに手錠と足枷を置いてあるシンプルな部屋にぶち込んでジワジワいたぶる、精神的に責めるというのはが好みでした。
飯は床にぶちまけたものを這いずらせて食べさせて、小便大便はさせてもらえず、娘の事を話す時は一言一句同じセリフが飛んでくるという気が狂ってしまいそうなものがこれでもかと詰め込まれていました。
作戦はしっかり立てるのにズタ袋に入れてからは頑張って引きずって車に積み込むという、急に無策になるところが何度もあって、ギャップなのか笑えてきました。
こういう感じで意図してるのかしてないのか分からないけど笑えるシーンがそこそこ揃っていて、ちょいブラックジョークな作風もハマりました。
死体をちゃんと並べて置いてたり、小便大便をトイレで出来ないことを悟ったら、1日1回の水浴びでしっかり浴びて、飲める時に飲んどけという理由でホースの水を飲んだりと、極限状態のはずなのに笑えました。
これでもかってくらい関係者がいて、芋づる式に全員殺し殺されていくので、個人的には飽きずに次はどんな手で殺されるんだろうと見入ってしまいました。
全体的に無理のあるシチュエーションは多く、猟師がなぜか新島とアルベールには全く銃弾を当てられないし、ジムでの強襲はなぜ誰も気づかない?と笑えましたが違和感は満載で、ここが気になる人はほとんどだと思います。
ラストシーンでの旦那へと向けた柴咲コウさんの光なき黒目が素晴らしくて、この吸い込まれるような瞳を観れただけでこの作品を観て良かったなという満足感がありました。
セリフの淡々とした鋭さも相まって、日本へ復讐へ行くのか、それともフランスに呼び出して…想像が膨らみますが、膨らませるにとどめておいた方が良さそうな気もします。
西島さんの出演が全体通しても復讐劇にはなんら関係ないなーと思って観ていましたが、近寄ってくるシーンや質問するシーンなんかはとても不気味で、そこにあった違和感を復讐劇で発散するもんですから、意外と良い役割を果たしていたなと思いました。
満足度は高く、粗はあれど作品としては結構好きでした。Vシネマの方も観なきゃなーです。
鑑賞日 6/14
鑑賞時間 18:25〜20:30
座席 J-13
謎は解けたっていうかなんちゅうか本中華
元作品を見ずに鑑賞
ずっとアルベールと小夜子の関係性がただただ疑問だった。
なんで医者と患者の関係性でしかないのに小夜子がここまでリスク負う事があるんだろう?
実際のところ無表情な狂言回しに踊らされてるだけではあったわけですが、この自称ジャーナリストのアルベールは話が進むにつれて己が抱えた闇を晴らす糸口みたいなものが出てくるたびに拒否反応ばかり示す。
こいつは何がしたいんだ?捕まえてきた人の虐待か?無能かよと。
訥々と読んでた娘の死亡記事も結果的にはお前知らないわけでもなかったじゃんとか。
なんだったらキーマンみたいな人たちは薄々わかってたくせに受け入れようとしてなかっただけじゃんみたいな。
ラストにその謎は解けるわけだけですが道中、落とし所というかゴールがなんだかよくわからない話が続く。
なんだったら医者だし、急にいなくなるし、ドンパチしてる中でアジトのモニター放送操作とか館内放送とかやっちゃうしで真の黒幕が小夜子かと思ったぐらい。
終わらない、終わらせる、決断するのは己的な暗喩的な存在?の役名忘れたけど西島秀俊さん必要だったのかな…
死体のオイニーは強烈らしいけど野晒ししたりトランク入れっぱなしだったり大丈夫なのかな…
大きいところのなぜ?はアンサーがあるので、話そのものは見ていられるけど、ところどころ話の詰めが甘いと感じた。
じゃのみちはへび
「蛇の道はへび🐍」という渋いことわざを頭に意識しながら観ていたせいか、いささか気が散ってしまった本日の鑑賞
まぁ正直それくらい間延びした展開だったかな
クリーピーのドキドキ感が懐かしく思い出されました
ジョークだけどね、柴咲コウの目は蛇の目じゃなかった、かわいい小動物のお目目でしたから
百歩譲ってカナヘビのお目目
いやいや、そんな問題ではなく!話の筋と台詞にも説得力がなくて、、フランス人俳優とフランス語で喋る柴咲コウ うーん伝わりにくい
臓器売買🫀ネタも世界では貧困問題と繋がって社会問題として常態化しているとはいえ、
今や伝えるだけではインパクトはかなり少なくなり
中途半端な緊迫感に明け暮れて、恐縮ですが終始退屈🥱
黒沢監督、はるばるフランスまで出かけてのセルフリメイクまでして何を撮りたかったのかしらネ
デビュー以来応援してる黒沢監督なんだけど、今回ばかりは、ちょっとちょっと〜👋
でした💩
【”獲物を狙う蛇の様な目をした女が歩む終わりなき道。”柴咲コウ演じる女の能面の如き無表情と、空虚だが時折見せる怒りと哀しみの目が印象的な作品。黒沢清監督作品に共通する”乾性”を感じる作品でもある。】
ー 黒沢清監督はカンヌ映画祭で屡々高く評価される方だが、日本国内での評価は総じて海外よりも高くない珍しいタイプの方である。
私が、この監督作品を観て時折思うのは、“乾性”の漂う作品であり、且つ作家性が高く、エンタメ要素が薄いという事である。
邦画の多くは私の勝手な見解であるが、”湿性”が根本にあると思う。
”泣ける”と言うワードに象徴される”湿性”である。人の温もりと言い換えた方が分かり易いかも知れない。
だが、黒沢清監督作品は、今作でも”湿性”は殆ど漂わない・・。ー
■娘を殺された男アルベール(ダミアン・ボナール)が、獲物を狙う蛇の様な目をした女サヨコ(柴咲コウ)に操られるが如く、男の娘を殺した事に関与したと思われるミナール財団に所属していた、ラヴァル(マチュー・アマルリック)、ゲラン(グレゴワール・コラン)、クリスチャンを次々に誘拐、拉致監禁していく過程でも、アルベールが情緒不安定な中、サヨコは無表情に、だが無慈悲に男達をアルベールを使って葬って行く。
・前半は惨いシーンが多いにも関わらず、淡々と過ぎていく。
サヨコは捕獲した男達を鎖で手足を拘束し、トイレにも行かせず、目の前までわざわざトレーに食事を乗せて運んでくるが、トレーの中身を男達の手が届きそうで届かないギリギリのところで落とし、男達の”人間の尊厳を奪うのか!”と言う声にも、冷徹な目で男達を見下し、歩み去るのである。
・このシーンの後、過去、心療内科医のサヨコとアルベールが病院内で出会うシーンが挟まれる。が、感の良い人はこのシーンで、後半の予想が出来るのではないかな。
・中盤から後半にかけて、徐々に真相が明らかになって行く展開はスリリングであるし、ミステリアスである。
心療内科であるサヨコの元に通うヨシムラ(西島秀俊)の診察を淡々と行い、何故か日本に住む夫と思しき男(青木崇高)とは、スカイプで連絡が来ても画面の前には立たず、会話もしない。
■再後半、真実が明らかになって行くシーンは、もはやホラーである。
アルベールが繰り返し拉致した男達に娘の生前の姿を映した映像を見せながら言っていた自分の娘が遺骸となって発見された時の状況を読み上げる言葉が、いつの間にかサヨコの声に変わって行き、多数並べられた液晶テレビに映っていた人物。
そして、サヨコが冷徹な目でアルベールを見て言い放った言葉”貴方が一番嫌い。”も強烈であり、その言葉を聞いた瞬間に観る側は、何故にサヨコがアルベールに近づき、彼の”復讐”に協力したのか、彼女の表情が能面の如き無表情であり、空虚だが時折見せる怒りと哀しみの目をしているかが、分かるのである。
<今作は、ラストの夫と思しき男とスカイプで会話するサヨコが、蛇のような目で瞬き一つせずに”貴方が娘を売ったのね。”と言う言葉と冷徹な表情にも戦慄した、ホラーの如き作品である。>
手のひらの上…。
精神科医の新島小夜子と8歳の娘を某財団に殺された父アルベール・バシュレの話。
医師と患者で知り合った2人が手を組み、某財団の人間を拉致、拘束し娘を殺した犯人は誰だと問い詰めるから始まる…。
そもそも何で殺された娘の父アルベールに手を貸す?小夜子何て思ったけど…、自分の娘も…だったのね。
ストーリーが進むにつれ小夜子の行動が死んでる人間を刃物で刺したり、アルベールや拉致、拘束してる男達を手玉に取って言いくるめ誘導させる姿を見て、小夜子が黒幕?ホントは異常者で男を言いくるめては繰り返し殺人やってるヤバイ奴?黒幕は誰?と、ヤりそうでヤらない痛々しそうな描写とで飽きずに楽しめた。
小夜子演じた柴咲コウさんは好きな歌手でもあるし好きな俳優さんでもあるけど、フランス語は全然違和感なかったな~、ただ髪型だけは何か許せなかった(笑)長さはいいけど、せめてすいて欲しかった。かなりモッサリしてて重たそうだったから。
あと、ラストの小夜子と旦那宗一郎のやり取りがよく分かりにくかった。あとサラリーマン時代に仕事の得意先で「蛇の道は蛇でね櫻井君!」と説教されたのを思い出した、この作品タイトルを見て!チッ(笑)
柴咲コウ怖くない
うーん、わらしべ長者的に主犯格に近づいていく物語に途中で飽きてしまった。
スタンガンで気絶させて運搬→共犯の男がキレて銃殺→次どうする?
これの繰り返しで途中少し寝ました。だから物語全部を覚えてないけど、駄長な感じしか受け取れなかった。
はらはらドキドキはないです。
ちょい出の西島さんは彼女のサイコパスさを見せたいための出演かな?
物凄く久しぶりに映画館で眠くなった。
柴咲コウさんのフランス語は上手だけど最初から最後まで感情がなさすぎてつまらなかった。
裏の裏をかいて表になった?
とうやら、娘を殺した犯人を突き止めようとしている男の話であることは分かるのだが、彼に協力する女医や、拉致してきた男たちが本当のことを言っているのかどうかがよく分からず、果たして、自分が観ているものを鵜呑みにして良いものかどうか戸惑ってしまう。
柴咲コウがフランス語で好演している女医にしても、ミステリアスな雰囲気が醸し出されている一方で、何が目的で、なぜ男の復讐に協力しているのかが分からないため、胡散臭さばかりが鼻についてしまう。
そうこうしているうちに、おそらく、拉致してきたのは、皆、無実の人達で、人身売買や臓器売買の組織というのもでっちあげで、もしかしたら、娘が殺されたというのも、男の妄想なのではないかという疑念が、どんどん大きくなっていく。
ところが、最後にすべてが明らかになると、「違うと思わせておいて、実はそのとおりだった」というオチに、ズッコケてしまった。そこには、協力していた男こそ、女医の真のターゲットだったとか、日本に住む別れた夫も、女医の復讐の対象だったとかといったサプライズも、一応用意されているのだが、あまりのヒネりのなさに、肩透かしを食らった気分になってしまう。
しかも、復讐が目的だった割には、計画が雑で、行き当たりばったりだったように思えるし、ビデオ映像のような証拠が残されているのに、警察の捜査はどうなっているのかという疑問も湧いてくるし、女医に協力してもらっている男も、いくらなんでも彼女の目的に気付くのではないかと思えるしと、色々と不自然なところや、違和感のあるところが気になってくる。
結局、観客の考察の裏をかこうとしたかのような展開も、残念ながら、不発に終わってしまったように思えてならない。
久々に寝落ちが我慢できなかった(。-ω-)zzz. . . (。゚ω゚) ハッ!
もしも、西島秀俊が復讐相手のラスボスなら…
もしも、青木崇高の復讐のお手伝いのストーリーだったら…
配役次第で評価は変わっただろうにメチャクチャ残念でした。
あまりにもストレート過ぎないか?
娘を殺された男とそれに協力する日本人医師。ターゲットを捕まえて白状させていくことで真犯人に近づくという構図だが、あまりにも話がスルスル進みすぎる。白昼拉致してたらさすがに誰かに気づかれるでしょう。知り合いや家族も探すのでは?
男の復讐と思いきや、協力者自身の復讐であったと途中でわかるが特にひねりもなく、彼女の過去とかはほぼ言葉でも映像でも語られないので、「ああ、そういうことでしたか」という感想しかわかない。患者の西島秀俊も、結局なんで出てきたのかよく分からん。
暗い画面に廃工場、というこの監督の好みは全面に出ている。
音楽はとても良かった
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