劇場公開日 2024年6月14日

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「体調が悪いときにはあまり観ることをお勧めしない」蛇の道 Tofuさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5体調が悪いときにはあまり観ることをお勧めしない

2025年4月8日
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鑑賞方法:映画館

黒沢清監督が1998年に哀川翔と香川照之の主演で自ら手掛けた『蛇の道』を、舞台をパリに移して柴咲コウとダミアン・ボナールを主演にして撮ったセルフリメイク作品。調べてみると、実は、98年版も以前に撮った16mm作品を劇場用に作り直したらしいので監督にとっては余程のお気に入りなのであろう。

広告で「リベンジ・サスペンス」ということばが使われているが、説明は最低限で、登場人物の全員が何かに追い詰められていることで心理的圧迫感を受け、淡々と繰り返される映像と記事の朗読によってそれが増幅されていく厳しい演出がなされているので、体調が悪いときにはあまり観ることをお勧めしない。

繰り返される「淡々とした記事の棒読み」の場面は、濱口竜介監督の『ドライブ・マイ・カー』を彷彿とさせるが、それは決して西島秀俊が出演していたからではないだろう。

ほぼ全編フランス語で進んでいき(ほんの一部分だけ日本語と英語が使われる場面がある)、これまでとなんとなく雰囲気が変わった柴咲コウもとても頑張っていたと思う。

Tofu
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