劇場公開日 2024年6月14日

「フランスを舞台にした《セルフリメイク》大成功‼️」蛇の道 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5フランスを舞台にした《セルフリメイク》大成功‼️

2024年6月14日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

オリジナル(1998年)より、女児誘拐殺害事件の真相や背景が
よく理解出来るし《復讐劇の顛末》に説得力があります。

殺された女児の父親をフランス人のアルベールとして、
謎の協力者を女・新島小夜子(柴咲コウ)に変更して
心療内科医にした点。
オリジナルでは新島は男で塾講師の哀川翔。
柴咲コウの方が凄みがありサイコで血も涙もない。
(血も涙も流しすぎて、枯れてしまった状況ですね)
フランスの名優の1人、マチュー・アマルリックが出演しているのにも
びっくりでした。

フランスの乾いた空気感や石畳に柴咲コウが映える。
一気に黒沢清の世界に引き摺り込まれました。

復讐劇は行き当たりばったり。
スタンガンで気絶させて拉致監禁そして拷問。
この時点で小夜子もアルベールも真相をほとんど知らない。
ともかく小さい手がかりから、第二、第三の容疑者を吐かせて
またまた拉致監禁。

トイレにも行かせず、掃除と称して放水。
食べ物は床にばら撒き、監禁された男は
口を直接床につけて食べる。
人間の尊厳を奪うやり方は徹底しています。

誰が本当の真犯人かは、最後までのお愉しみ。
バイオレンスも半端なく、めちゃくちゃハードでした。
(それから西島秀俊は、本筋とは関係ない日本のポスターみたいな感じ)

真相を解くヒントとしては、題名通りです。
《蛇の道は蛇》
変わってて独特。
硬質で緩みがなくサイコで邪道、
面白かったです。

琥珀糖
りあのさんのコメント
2024年6月16日

コメントありがとうございます。
発音が良いのかどうかはわかりませんが、あれだけの量のフランス語のセリフを話しただけでも素晴らしいと思いました。
もし聴くに耐えなかったらどこかのハリウッド映画での○栗さんみたいにセリフカットになってたでしょうから。
ミステリアス度も抜群でした。

りあの
トミーさんのコメント
2024年6月14日

共感ありがとうございます。
リメイク元は観てないのです、済みません。黒沢監督の過去の黒ーい作品群と比べての感想でした。

トミー
トミーさんのコメント
2024年6月14日

画の美しさに感心しました、これぞ作り込まれた世界。フランスにウケがいいのが解りますね。

トミー