「milet が特に良かった!歌も! いいエピソードの積み重ね、素直に感動できる話で面白かった。」知らないカノジョ ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
milet が特に良かった!歌も! いいエピソードの積み重ね、素直に感動できる話で面白かった。
公開直後は、miletがヒロインと聞いて、で少し冷めた目で敬遠していましたが、評価が高かったので、思い直して鑑賞。
レビュー評価、☆4以上は信じれますね。
観て良かった!
目覚めたら、有名作家の自分が編集者で、恋人が遊泳ミュージシャンの世界だった。
冒頭の二人の出会いから付き合いだすシーンがイイんだけれど、地味な女子大生と言えば、大きな丸メガネにオーバーオールという発想に思わず「君は昭和か?」(by鈴木亮平in「花まんま」)と思った。
Dr.スランプ・アラレちゃんか?あまりにもステレオタイプで気恥ずかしくなる。(ラノベの安いSF的シーンも。)
そして新しい世界で、彼女の精一杯の献身を思い知ることになり、自分の思い上がりにも気づく。
彼女は料理が得意だと思っていたのに、実は、苦手な料理を彼のために頑張っていたとか、細かいエピソードがいい。
元の世界に戻ろうと、あの手この手を尽くすが、上手くいかず、いったんこの世界で生きてく覚悟を決めて、心を入れ替えて編集者の仕事を真面目に頑張りだす展開が観ていてすごく心地いい。
また、「こんな世界から抜け出して元に戻りたい」と力説する主人公に対して、「こんな世界」でも俺は精いっぱい頑張っているんだと言う、大学8年生でもかなり無理があった先輩役の、桐谷健太のキャラクターがイイ。
この視点も描く物語、映画は実に珍しいと思うし面白い。
先輩にもいろいろあったことや、主人公に助けられたことなどがさりげなく描かれていて、是非戻った世界で幸せになっていてほしいと思ってしまう。
さらに、おばあちゃん役、風吹ジュンも「以前はだれもが知っている歌手だった」(はい!アイドルでしたよ!観てましたよ!)と言って、実はこの人も別の世界から来たのではないかとも思わせるのも面白い。
夜のレストランで、彼女が語る二人の将来の話に、思わず涙があふれるシーンが良かった!
さらに終盤でも、簡単にハッピーエンドにしない、一捻りあるところも良くて、最後まで二転三転して飽きさせずに面白く観れて、あのラストに素直に感動できました!
中島健人が爽やかなので、嫌な役にならずに観れたし、何より milet が想像以上に自然に演じててよかった!主題歌も!即ダウンロード!
ありがちになりそうな話を、細かいエピソードを積み重ねて、愛おしく思える登場人物で、少し捻るところもあって、歌も良くて、気持ち良く観れる話でした。