劇場公開日 2025年2月28日

「miletの楽曲と歌唱が映画の格を上げた」知らないカノジョ 高森 郁哉さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5miletの楽曲と歌唱が映画の格を上げた

2025年2月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

楽しい

幸せ

学生や社会人の恋愛をメインに据えつつ、SF的な特殊設定でひねりを加えるストーリーが邦画界は大好きで、きっと需要もあって手堅くヒットを狙いやすいからなのだろう。近年では「言えない秘密」「1秒先の彼」(どちらも台湾映画のリメイク)、この「知らないカノジョ」はフランス・ベルギー合作「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから」のリメイク。本作の三木孝浩監督が2016年に手がけた「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」や、シンガーソングライターがメインキャラを演じた点で本作と共通する「君と100回目の恋」もそう。

邦画でありがちなタイプの作品とはいえ、miletが本作のために書き下ろした楽曲の歌詞とメロディー、そして独特の豊かな響きを持つヴォーカルでの歌唱が感動的に素晴らしい。主題歌「I still」を劇中で歌うシーンや、「Nobody Knows」が流れるなか2人の関係の時間的経過を台詞なしで点描するシークエンスで効果的に機能しているだけでなく、映画そのものの格を一段も二段も上げている。miletは映画初出演、約1年の演技レッスンを受けて撮影に臨んだそうで、台詞回しに若干のぎこちなさが残る部分もあったが、歌い手ならではの表現力が活きた演技も確かにあり、三木監督の演出の賜物でもあるのだろう。

オリジナル版の「ラブ・セカンド・サイト」は未見ながら、キャラクターの設定やエンディングを変更したそう。「知らないカノジョ」の記憶がしっかり残っているうちに観て比べたいと思う。

高森 郁哉
めぐさんのコメント
2025年3月1日

歌の評価ばかりで映画の内容には触れていませんが、本当に☆通りの満足度だったのでしょうか。
☆の評価がいくつ以上とか決まってるのでしょうか。
今年は年始から面白い邦画がたくさんですし比べると見劣りする映画でした。
構成がイマイチです。
途中寝てしまいました

めぐ