「100点満点の映画化」劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師 クックーさんの映画レビュー(感想・評価)
100点満点の映画化
アニメの初期シリーズ斜め見でどちらかというと原作の落第忍者読者(それも40巻あたりまでしか持ってません)のおっさんですが、
めちゃめちゃ面白かったです。(直近の放送で劇場版に向けた伏線が色々張られてたみたいで、その辺も見てませんがそれを差し引いても)
戦乱の世における忍び組織のシビアさを外連味たっぷり乗せながらいかんなく描写してくれてます。
男の子はこういうの大好きです。
元々原作はこども新聞連載でありアニメはNHKですから、時代考証の土台はしっかりしていますし、シリアスに描こうと思えばどこまでもシリアスに描ける作品ですが
そこはやはり子供向け作品としてコメディ部分も残してくれています。
この点について、大人としては急に世界観ぶっ壊してくる描写に賛否あると思いますが、元々子供向けの作品なので良いバランスのとり方だと思います。
コミカル部分を除いてシリアス部分だけにするとかなり暗い話ですし。
(もちろんゲ謎のように大人向けと振り切ってくれる分にはそれも見たいですが)
乱きりしんをはじめとしたは組の活躍は少なめですが、原作でもしれっと流されている土井先生ときり丸の関係性がこれでもかというくらい濃密に描かれて、涙無くては見られませんでした。そこに割って入る利吉がまた良い。おっさんでも乙女になりかけました。
1年は組から見れば圧倒的に優秀な5年生6年生を軽くあしらってさらに圧倒的な力を見せつける雑渡昆奈門や土井先生、山田先生の超一流忍者達の戦いも痺れるほどかっこいい。
一流のプロと駆け出しプロやたまごとの壁がかなりシビアに表現されていて、もう男の子なら誰でも憧れちゃいますよ。忍者かくあるべしという部分がしっかり描かれています。
というか普通に血みどろの死合いをしててびびります。すごい。
ここまでシリアスに描いてくれるなら設定上最強格の学園長や八宝斎、忍術学園の他の先生方(戸部先生とか)の真剣勝負をもっと見てみたいとか色々欲も出てきますが、
言い出したらキリが無いのでこの作品においては忍たまワールドでシリアスもコミカルもしっかり描いてくれたということで100点満点です。勇気100%はやっぱり名曲だ。
願わくば今回売れて早いうちに次作品に繋がってくれればなと思います。(前作はタイミングが悪すぎましたしね…)