「チッと舌打ち」化け猫あんずちゃん ジョンスペさんの映画レビュー(感想・評価)
チッと舌打ち
いましろたかし大好きな山下敦弘監督。山と海が接近した西伊豆〜南伊豆あたりのひなびた景色をバックに、千と千尋のジブリ風味やクレしんっぽさを思わせつつ、あんずちゃんや妖怪たちが大活躍というわけでもないゆるい展開と微妙な間やタメのある会話などのオフビートに、アニメと言えど山下監督らしさが全開。日仏合作だからってこともあるけど、死んだ親への未練とかカーチェイスの展開とかが共通する、この春に公開されていた仏製アニメ、リンダはチキンがたべたい!も想起した。
いましろ世界とは絵柄のまるで異なるかりんちゃんは映画オリジナルキャラだそうだが(そりゃそうだ)、バイクでの交通違反や自転車を盗まれたときのやり場のないムカつきなど、おっさんくさいあんずちゃんの無駄にリアルな日常描写に同じおっさんとして共感(笑)。
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