「Overtime」リバウンド ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Overtime
元バスケ部なのでこういったスポ根作品には目がなく、韓国で実際に全国まで5人で駆け上がったという事実は小説よりも奇なりを体現したような実話というところにも惹かれて鑑賞。
いやー素晴らしかったです。これが実話という事にもひとつ驚きましたし、廃部寸前の部活を立て直して、コーチも選手も互いに高め合って成長していく過程が素敵すぎて感極まってしまいました。
最初こそダメダメコーチで、プレイヤー目線でもしっかりと愚将だなと分かる指揮の取れなさにはイラッとしましたが、この1試合きっかけで自分自身を見つめ直して、選手とのコミュニケーションや自身の戦術のやり方の見直しだったりと、登場人物の成長がしっかりと感じ取られてよかったです。
チーム1人1人の個性を活かしてのプレーは王道ですがやはり熱く、センターで才能を開花させるもの、パスなどの司令塔ポジションや連携プレーで魅せるもの、長距離砲で魅せるものなど、各々の個性がこれでもかと出ていて、センターポジションだった自分もよく取った!とかよく入った!と実際の試合を観ているかの如く手に汗握りしめていました。
少年ジャンプの友情・努力・勝利の三原則がしっかり備わっており、ジャンプっ子の自分としてはこれまた手に汗握りっぱなしでした。
こういうスポーツ作品はどうしても多少の誤魔化しが入ったり、もうそのまま出しちゃえ!のノリで雑なプレーが出ちゃったりするもんなんですが、今作は小細工なしで演者さんがしっかりプレーをしていたのが好印象でした。
バスケをやっていた身なので、プレーの難しさだったりは分かったりするので、クイックターンしたりフェイクして抜いたり、ゴール下通過してからのレイアップだったり3ポイントシュートなんかはたくさん練習しないとできない代物なので、演者の皆さんの努力の賜物だなと関心しっぱなしでした。
しっかりとチームの1年を描き切ってくれて、時に眩しく時に厳しい現実がそこにありましたが、淡々と進むわけではなく映画としての完成度も高く、応援上映なんかあれば現役時代ばりに声出していたと思います。
その後の彼らの様子もエンドロールで流れますが、演者とモデルの方々がそっくりすぎるところにまず驚きましたし、その後6人中4人がプロ入りしていてすげぇー!ってなりました。
足首は治らなかったのか…と無念めいてしまいましたが、無事が何より。
映画という形で偉大な事実が受け継がれていくのは最高だなと思いました。久しくやってはいませんでしたが、バスケをあの頃のようにやりたいなぁってなりました。学生時代が眩しい限りです。
鑑賞日 4/26
鑑賞時間 18:40〜20:55
座席 H-4