愛に乱暴のレビュー・感想・評価
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巡る因果に走りだす狂気
話の大筋をごく端的に言えば、不倫の因果応報物語、である。
原作を読んだ時は、小説の構造は面白くて文章は読みやすかったものの、桃子の性格は何だか受け付けないし不倫の話がもやもやと続くしで、正直しんどかった。
ところが映画では、2時間に収めるための選択と集中で随分テンポがよくなっており、そのスピード感が(あくまで原作と比較しての相対的なものだが)不倫話のしんどさを(ある程度)吹き飛ばした。
何と言っても江口のりこが桃子にぴったり。ああ確かに桃子はこうだなと納得。幸せを目指してどこか空回りしてて、ちょっと空気が読めなくて、密かに直情的な面があって。基本的には、突然叫びだすような邦画の感情表現は苦手なのだが、本作に関しては原作の桃子のイメージがそういう方向だったので気にならなかった。
小泉孝太郎もなかなかの適役。以前「まともじゃないのは君も一緒」でのキャスティングでも思ったが、表面だけ好人物で中身は胡散臭い、疑わしい奴という役柄が映える。
やむなく削られて残念な部分もなくはないが、見応えは江口のりこでカバーされてお釣りがくる。この物語の芯は桃子の感情の疾走であり、そこはきちんと描かれているので、トータルで見れば原作と比べても遜色はないように思えた。
母屋の義母と、同じ敷地内の別宅に住む桃子、彼女の夫の真守。彼らの関係には当初からどこか噛み合わなさがある。桃子が真守に話しかける様子は一方的、一方で真守は話しかけられても上の空。義母と桃子の距離感には、嫁姑にありがちなぎこちなさがある。
実は真守には前妻がおり、桃子と不倫した末彼女の妊娠をきっかけに離婚し、桃子と入籍した。彼女は入籍前に流産してしまっていたが、そのことを入籍まで真守に打ち明けられなかった。そのことが義母の胸の奥にはしこりとなって、桃子には心の傷となって残った。
そして真守は、かつての桃子との関係と全く同じことを、別の女性と繰り返すことになる。
上記のような夫婦のなれそめは、物語では終盤まで秘められており、桃子が床下から聞いた真守たち親子の会話と、折々にスマホで見ていたSNSの妊婦アカウントの内容から明らかになる。そのSNSのポストは、過去の桃子自身がアップしたものだった(アップされた自撮り写真に写ったワンピースが桃子の実家のクローゼットにあった)。
真守から「彼女と話をしてほしい」と言われても、真守が自分と別れたいと思っているなどとは想像もしていなかった桃子は、真守の本心を理解してからだんだんとおかしくなっていく。
彼女の行動に、真守親子と同じようにドン引きする気持ちと、そこから伝わってくる気持ちだけはやたら生々しく、好悪の外で何となく理解できてしまう気持ちと、その両方を感じた。確かに、チェーンソーで切ってはいけないものを切るのは気持ちよさそうと思ってしまった(やらないけど!)。
追い詰められる桃子のつらさはわかる、なんなら逆上してつい突飛な行動に走る気持ちもわかる、あの辺の感情は全てリアルだ。でも桃子も過去に不倫をしたことを思うと同情にブレーキがかかる。どっちつかずの気持ちを抱えつつも、狂気を加速させる桃子からただ目を離せずにいた。
彼女は「わざとおかしいふりをしてあげている」と言っていたが、「徒然草」にあるように、狂人の真似とて大路を走らば即ち狂人なり、だ。
ラスト近くで、彼女が床下に掘った穴から缶に入ったベビー服が出てきたのは原作とは違う展開だ。どういう経緯で埋められたものか作中で説明はないが、個人的には前妻が埋めたと考えても面白い気がした(原作では別の人間が埋めた違うものが見つかるので、その展開に引っ張られた連想かも知れない)。
この発見によって桃子はようやく、自身に因果が巡ってきたことを自覚したと思いたい。
(以下で原作の詳細について触れます)
原作からの改変で物語の印象に一番大きな影響を与えたものは、桃子の見ていたSNSだ。原作小説では、誰かの書いた日記として描写される。
上下巻から成る原作は章立てがされており、各章は ①誰かの日記 ②三人称視点での桃子の描写 ③桃子の日記 という構成で統一されている。
上巻では、①の書き手の名前は明らかにはされないながらも、②③との繋がりから見て真守の不倫相手が書いているのだろうと思わせる描写になっている。だがこれは叙述トリックで、①は8年前の真守との入籍前後の桃子自身の日記であることが、下巻の冒頭で判明する。
8年前の桃子は日記で姑を「お母様」と呼び、自分を受け入れてくれたことに感謝し、自分の置かれた状況を精一杯肯定的に捉えようとしていた。
だが、③の日記で現在の桃子は姑を「照子」と呼び捨てにし、家族への猜疑心もあけすけに書く。そのコントラストは原作ならではで、同時に桃子が前妻と同じ仕打ちを今まさに受けているということも浮き彫りになる。
他にもいくつかエピソードの省略や簡略化があるが、どれも人間不信になりそうな話ばかりなので、かえってこの映画くらいのボリュームの方が不快指数が過剰にならずよいのではと思ってしまった(吉田修一先生ごめんなさい)。
ゴミ捨て場のカラスがなかなかいい演技をしているなと思ったら、エンドロールにカラス担当がクレジットされていて感心した。
面白くは観たのですが、この主人公の描写で良かったのか?
(完全ネタバレなので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
全体としては面白く観ました。
しかし今作は以下の点が気になりました。
この映画『愛に乱暴』の主人公・初瀬桃子(江口のりこさん)は、夫から愛情を受けておらず、夫への性の求めも拒否され、夫に浮気もされ浮気相手に子供が出来たと知らされ、夫から浮気相手と共に別れを告げられ、夫の母親(姑)との関係も上手く行ってるとは言えず、働いていた元居た会社の関連の石鹸教室も閉鎖され、元の会社の上司からも軽く扱われ、挙句は流産していたという過去まで明かされます。
つまり、主人公・初瀬桃子は、どこまでも本来は同情され共感され、一方で主人公の周りに対して怒りを覚える境遇だったと思われます。
しかしながら、逆に見事に観ている観客としては、主人公・初瀬桃子に対してほぼ全く共感が湧いてこない映画の描き方になっているのです。
一般的に私達は人間関係において、相手との関係を最低限あるいは最大限、良好に保とうと相手に対して心配りや配慮や敬意を持ちながら、一方でこちらの想いや主張を相手の顔を潰さない範囲で伝えようとします。
一方で私達は、相手にきちんと相手への心配りや配慮や敬意が通じるように、相手の反応も見ながらそのやり方に関して、その都度修正も行います。
また、こちらの想いや主張の伝え方も、その都度修正を行います。
その上一方で、最善をこちらが尽くしたとしても、人間関係において全てが満点の関係にはならないことも、私達は経験上、知っています。
すると以上の私達の人間関係における経験則からすると、この映画『愛に乱暴』の主人公・初瀬桃子は、余りにも一方的で自己中心的な人物だと思われてくるのです。
主人公・初瀬桃子は、夫の初瀬真守(小泉孝太郎さん)との関係が冷え切っているにもかかわらず、一方的にリフォームの提案をし続けたり、性的な関係を求めたりします。
夫の母親(姑)の初瀬照子(風吹ジュンさん)とは、ゴミ捨ての助けなど関係性を築こうとしていますが、欲しくない魚の差し入れなどに対して自分の気持ちを伝えられず、一方で例えば冷や麦を夜遅くに持って行こうとしたり、初瀬照子の事を考えず行動してしまっています。
主人公・初瀬桃子が働いている、元居た会社の関連の手作り石鹸教室に関しても、一方的に教室の拡張を以前の上司の鰐淵(斉藤陽一郎さん)に提案し続けたり、以前の上司・鰐淵への差し入れも、一つ覚えのように甘納豆を差し入れし続けます。
夫・初瀬真守の浮気相手であり、夫との間に子供が出来て夫と共に別れて欲しいと頭を下げる(教員の)三宅奈央(馬場ふみかさん)に対しては、もちろん本来であれば主人公・初瀬桃子は一方的に2人に対して非難して良い立場ではあります。
しかしながら、それまでの一方的な初瀬桃子の描写によって、(夫の母・初瀬照子の)庭のスイカを浮気相手の部屋まで行って机に叩きつけるそのやり方含めて、主人公・初瀬桃子に対してほぼ全く共感する感情は湧いてこない描き方になっています。
しかも、主人公・初瀬桃子が実家に持っていた(SNSで映っていたのと同じ)スカートの存在から、SNSで見ていた書き込みは、過去の初瀬桃子自身のものだと分かり、自身もかつて夫・初瀬真守と不倫をし、流産したことを隠して子供が出来たことを材料に、夫・初瀬真守を前の妻から略奪したことが、映画の最終盤で分かります。
つまり、夫との間に子供が出来たという浮気相手・三宅奈央の姿は、主人公・初瀬桃子からすれば過去の自分自身の姿であって、観客からは同情する感情はこの事実だけでもかなり低くなるのです。
このように、主人公・初瀬桃子は一方的で独善的な女性として、映画の中で初めから最後まで描かれていたと思われました。
もちろん、このような一方的で独善的な女性を描いた作品として今作は面白さがあったとは思われます。
しかしながら、個人的には、この女性描写のやり方は、私達が表層的ステレオタイプ的に嫌な女性に感じる内容と、一致しているように一方では感じました。
つまり、”ああこんな嫌な女性っているよね”との男性側からの表層理解とそっくりそのままの一方的で独善的な年配女性への描き方になっていると思われたのです。
私はこの映画の主人公・初瀬桃子の描き方に面白さは感じながらも、男性側からの偏見に満ち溢れた描き方になってはいないか?との疑念を一方では持ちました。
今回の評価は、その疑念も含めての点数になりました。
ただ、観客からはほとんど同情もされ辛い主人公・初瀬桃子を、このまま演じ切った江口のりこさんの執念は、映画に焼き付きそれだけでも濃厚な作品にこの映画『愛に乱暴』を持ち上げていると、一方で僭越ながら思わされました。
ありがとうの一言
誰が悪なのか、何が正しいのか分からない不穏な状態が淡々と流れていく。
ある意味真面目な女性が今までに無い穴に陥っていく姿は凄まじい。
それも、そのはず。
愛情が薄れて来てる不倫旦那との生活。
夫に溺愛の義母。
息を吐くように出す元上司。
妊娠した愛人。
昔から溜め込んでいた怒りが爆発して狂人に変貌。
チェーンソーを見て笑う姿は狂気だが
演技が上手いから見とれてしまう。
あの土の中に色んな想いを埋めていたとは……。
心のこもった『ありがとう』で救われる
時もあると思う。
押し殺してきた心の叫び
桃子は丁寧な暮らしを実践し、食事にも手を抜かず、普段から体に良いものを摂るように心がけている。服装も、麻や綿の天然素材中心で、シンプルだけどおしゃれです。あのエプロン素敵、私も欲しいですが、自分が買ったら汚したくないから使えないかも。これで家も綺麗なら、もう『クロワッサン』に載っていてもおかしくないです。
それでもなぜか母屋の姑はよそよそしく、たまにチクチクと嫌味を言い、夫の真守は話しかけてもいつも上の空。頑張りは空回りして、少しずつ追い詰められていく……
本作は、桃子に共感できる部分があるか、自業自得と受け取るかで好みが分かれそうです。
私は丁寧でもお洒落でもないし、不倫は許せませんが、本作をとても気に入りました。
猫のぴーちゃんは居なくなったのではなく、初めから居なかった。というか、桃子自身が傷ついた野良猫でした。自分の居場所を少しでも居心地よくしようと努力したのに、コツコツ築き上げたものは不安定であっけなく崩れようとしていました。
上質な小物たちは鎧のようなものです。「おかしくなった振りをしないと本当におかしくなりそうだから」というのは本音です。桃子の心は悲鳴を上げていました。「ちゃんと私を見て!」
結婚前に話せなかったあの事は、結婚できなくなるからというだけでなく、その事を口に出してしまうと、それが事実として確定して向き合わざるを得ないから、言い出せなかったというのもあったでしょう。姑が夫の遺品をなかなか捨てられなかったのと通じるところがあると感じました。
姑は、桃子の事が嫌いだったのですが、そんな桃子の辛さを最後は理解したのでしょう。
クズ夫のことは忘れ、姑とは和解したのだろうと、私は思います。
重たい内容でしたが、後味は悪くないです。
江口のり子におんぶに抱っこ
主演の江口のり子の風貌と得意な役がこの映画の主人公に合っていることが作品の出来をよくしている。
主題が不倫ネタで、小泉孝太郎が不倫する夫で役から明るい顔でない全然違う孝太郎になっていて誰でしょう、この人って感じでした。
不倫に対してこの主人公かサバサバしていて、慣れたような口ぶりは、実は自分も不倫をして結婚していたことが分かり、納得させられるけど話として好きじゃない。
妊娠していると不倫相手に言われたら、妊娠は嘘じゃないのと食ってかかるのも嫌な感じで確かに乱暴な話で愛に乱暴なんだというタイトルを回収してもつまらない話でした。
因果応報
夫には浮気され、子供が欲しいけどできず、形だけの姑との関係、放火犯の徘徊、猫の行方不明等々、彼女を取り巻く辛い環境なのかと思いきや、自分が前妻から夫を奪っていたと言う過去が。因果応報でしょうか。したたかに生きて行くしか無いですね。
ジェイソンに並ぶチェーンソーの使い手‼️
これは一人の主婦の人格崩壊ムービー‼️ヒロイン・桃子に振りかかる義母との微妙な関係によるストレス、愛猫が行方不明になったり、近所で頻発するゴミ捨て場への放火、パートで講師をしている石鹸教室が中止され、極めつけは夫の不倫&相手女性の妊娠&離婚を切り出される‼️追い詰められ、相手女性宅へスイカ手土産に話をつけに行ったり、チェーンソー片手に自宅を破壊したりする‼️ちょくちょく見ていた不倫のアカウントが実は桃子が以前自ら投稿したものであることもわかる‼️チェーンソーで床板を切断した桃子が埋めてあった子供服、流産する前に用意していた子供服を泥まみれで抱きしめる姿は切ない‼️そんな桃子を江口のりこさんが得意の無愛想面で大熱演‼️今年は「あまろっく」といい「お母さんが一緒」といい、江口のりこさんの年ですね‼️この作品は追い詰められて人格が崩壊したヒロインの心情と行動、その生態を観察する作品としてヒジョーに興味深い作品でした‼️ラスト、ホームセンターの職員の「ありがとう」の一言に救われた桃子‼️自分たちの住んでいた離れが取り壊されるのを母屋から見つめる桃子‼️夫との離婚はどうなったのか⁉️観る者に委ねるということでしょうか⁉️
江口のりこらしさはある
江口のりこらしさが出ている作品。初めから表情が乏しく、これから何かあるとすぐに予測できるのはどうか。淡々と丁寧な生活を送りながらも、心ここにあらずという感じで、楽しさや充実感を感じていないことがわかる。
自分の思い通りにならないことや、すれ違いや誤解は誰にもあることで、本作の主人公だけではない。それでも生きていく中で、自分にできることや楽しさや生きがいを探すしかない。
不倫の末に妊娠し、今の生活を手に入れたことを負い目に感じ、おかしいふりをしていたと言うのは痛々しい。しかし、夫や義母、元上司ばかりを責められない。ホームセンターの店員にありがとうと言われて泣く姿に、承認欲求の高さを感じたが、それこそが主人公を苦しめた理由ではないか。
多くのものを失ったが、本当に自分らしく生きられるのは、夫や子ども、家や家族という呪縛から解き放たれた、これからかもしれない。自分のために生きる、その後の安らかで丁寧な生活を送る姿が見たいと思った。
愛にランボー、怒りのチェーンソー
あの最後の、外国人の店員の「いつも綺麗にしてくれてありがとう」は、あの映画のラストの大佐の「もう闘いは終わったんだ、さあ終わりにしよう」、では。
原作が気になります📔
「ありがとう」のひと言の大切さ
あのワンシーンで評価がググッとあがりました。
クズは過ちを繰り返すものです。
因果応報はまさにこのこと。
泣きを見るのはいつの世も女、弱者って事ですか。
存在感の薄い、クズを小泉孝太郎が立派に(?)
演じきっていました。
いつも好青年を演じられるよりも
こんな役もこなせる方が俳優としては
素晴らしいと思うし(誰目線やねんw)
むしろ似合っています(笑)
時折チェックしてたX(旧Twitter)は
過去の自分のアカウントだった?
あの特徴あるスカートの柄が、実家に戻って
断捨離を余儀なくされた時に捨てたものと
似ていたような気がするんだけど。
見た方、教えてください。
多発している不審火、愛猫の行方不明
床下の産着
この辺りのサスペンス要素は、
原作ではしっかり描かれているのでしょうね。
ちょっと気になるので原作読もうかな。
映画におけるチェーンソーは木材を切るものではなく
人を切るものなのが、娯楽映画のお約束でしょーが?こんバカちんがぁー!?
江口のりこがチェーンソーを抱えている宣材写真を見てチェーンソーを駆使してどれだけ暴れてくれるのかを楽しみにしていたのに、床下と大黒柱を切るだけって...、そこは旦那に向かってチェーンソーを振り回さないと?
原作付きにしては上映開始してから、小一時間特に何も事件がなく淡々と江口のりこの日常を描いていて、江口のりこお得意のキレ芸が全然始まらないから、何度も腕時計で時間を確認してしまいました。
小泉考太郎はTVの探偵のヤツの演技とは違い、心底江口のりこを愛していない演技はさすがでクズやらせたら豊川悦司なみに上手いと思った。ここは、監督の演出が良かったのでしょう。
江口のりこがお得意のキレ芸を見せてくれるけど、寝取られ女の家に突撃して西瓜を投げるくらいで、自分と別れてくれと言った夫に対しても会心の一撃を喰らわす事はなくその場で泣き崩れるという、しおらしいトコ見せたりしてキレ芸を楽しみにしていたのに期待はずれでした。
吹雪ジュン演じる母親の江口のりこに対して何かよそよそしいとこは何かの伏線かと思っていたけど、息子の可愛さあまっての上での対応だったのですね。嫁はどう頑張っても実の娘にはなれないあるあるは悲しいもんです。
旦那にも義母にも優しい言葉をかけられなくて、外国人留学生だけが優しかったという何とも切なくて、俺も一人暮らししていた時は屈託なく挨拶してくる外国人留学生に何度も癒されたことか。
仕事をなくして、旦那も義母もいなくなった家で一人アイスを食う江口のりこの何とも切ないことよ。この映画、おひとり様女子には刺さりまくるんでしょうなぁ。
チェーンソーの使い方が間違っているとこ以外はよく出来ている映画だけど、何の救いも無い映画なので楽しめるかと聞かれると答えにくい映画です。
未来世紀ブラジルが好きな人にお勧め。
何か色々分からんかった
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のりこの夫が浮気してた。
夫は「謝りたいから浮気相手と3人で会ってくれ」と言う。
行くと彼女が妊娠してるから別れてくれと言われる。
のりこは拒否したが、夫は家に帰って来なくなった。
のりこはチェーンソーを買って、床下をくり抜く。
で「ピーちゃん」を探す。それを見た姑や夫はドン引き。
さらに講師の仕事がクビになったり不幸が続く。
そんなある日のりこが夜にゴミを捨てに行くと不審火が。
本編冒頭より、連続放火が起きてることは示唆されてた。
でやって来た警察官に質問され、何故か逃げる。
でホームセンターの外国人店員に別件で礼を言われる。
「有難うと言ってくれて有難う」と泣き崩れて終了。
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うーん・・・・色々分から~ん・・・・。
不審火は何の関係があって、犯人は一体誰なの?
逃げたから、実はのりこの別人格が??と思った。
でも違ったみたい。
あとピーちゃんは誰?猫かと思ってたが、違うらしい。
過去に流産したと子供のことなのか?
あと畳をくり抜いた理由もよう分からん。
のりこが殺したピーちゃんの死体があるのかと思った。
でも特に何もなかったように見えた。
ただただ不幸に襲われるだけで、それ以上何もない。
「お前といたら人生が楽しくない」まで夫に言われるし。
さすがに可哀想になって来るわ。
そういう状況からかなり情緒不安定な役柄なのだが、
江口のりこが見事に演じてるなと思った。
そこだけが見所で、ストーリーはよく分からず。
タイトルもよう分からんなあ、愛なんて全く無かったが。
哀に爛貌
始めから桃子の様子が微妙におかしい。
ふとした表情やピーちゃんへの反応からその兆候は感じるが、表面上はきっちり取り繕いながら生活している。
旦那や姑との関係にズレは見えるものの、すべてが欺瞞にも感じない。
仕事も順調そうだし、不審火もあくまで隣町の話。
どこに原因が、と見ていくと、なるほど定番の不倫問題ですか。
桃子は不倫の様子をSNSで見ており、すべて知った上であのリアクションか…怖っ…と思いきや。
確かに奈央のキャラとの剥離は感じたし、どうりで日時の表記がなかったワケだ。
しかし、(もし鍵垢だったとしても)あんな投稿してたなんて、桃子の方がよっぽどヤベー奴じゃないか。
奈央への台詞が全部ブーメランです。
そして愚行を繰り返した真守が一番のクズ。
照子の反応は最初こそまともだが、男の子か女の子か気にするあたりコイツも大概。
床下のベビー服は、腐敗や劣化もないから桃子が?
離れも床板もかなり古そうなのにどうやって??
不審火に大した意味がなかったり、離婚や失職の顛末がハッキリしなかったり、話としては色々モヤモヤ。
ムダ乳も何故出したのか意味不明。
江口のりこは流石の演技だし、脇も良かったが、今回は小泉孝太郎を見直した。
髪型もあるが、声もいつもより低めだったりもして、「あれ?小泉さんだったよな?」ってなった。
真守が“離婚したい理由”が一番キツい。
ヒューマンサスペンスとは違うかな?
終始、嫌な感じです。
夫、最低の男。女孕ませては妻を取り替える?
夫の母…まぁ夫の母ですから。
妻…終始不機嫌
布石なのかなと思われた、ゴミ捨て場の火事は犯人不明。
後半のシーンのためだったのかな。
これがまずサスペンスの入り口?とか深読みしたけど違った。
家の床を掘ったら赤ちゃんの服が出てきて添い寝したこの辺から、サスペンス始まる???
違う
誰が埋めた?
伏線?回収できない。
ホムセンの外国人がかけた「ありがとう」と、それに対して答えた「ありがとうって言ってくれてありがとう」っていう言葉以外、ひとつも刺さらなかった映画でした。
個人の意見です。
終の棲家
結局、何処に安住の場所を確保するのか、その問いを突きつける作品である 別にサスペンスやら修羅場やら嫁姑、不倫等はトリガーにしか過ぎない
港区女子が、若いときからタワマンに住む それは帰る場所を確保する為だ 後は各種税金さえ払えば、その税金を払える為の収入を確保しさえすれば、立派な日本国民である 首輪を付けてるが野良猫、こんな残酷なことはない さぁ、国民よ、居場所を確保するのだ!それしか生きる手立てはない
安心して、アイスを頬張るその日まで、パワハラセクハラカスハラ、我慢するしかないじゃないか・・・
もう少し「突き抜けた」感じがほしかった
息苦しくなるようなスタンダードの画角、いなくなった猫、ゴミ捨て場で続く不審火、子供がいないことへの負い目、家庭に無関心な夫、どことなくぎこちない義母との関係と、不穏な空気が漂う序盤の展開には、これから何が起きるのだろうかと引き込まれる。
やがて、夫の浮気が明らかになった上に、講師を勤めていた石鹸の手作り教室の廃止が決定したことで、主人公のストレスが爆発し、チェーンソーを駆使した奇行が始まることになる。
ただし、民家の床に穴を開けて、その下の地面を掘るとか、柱に切り込みを入れるとかといった行動は、確かに常軌を逸しているのだが、「乱暴」と謳っている割にはこじんまりとしていて、何だかおとなしい印象を受けてしまった。
どうせ、溜まりに溜まった鬱憤を晴らすのであれば、家全体を滅茶苦茶にするような、突き抜けた破壊力があっても良かったのではないかと思う。
それから、主人公が頻繁に見ていたスマホのブログは、てっきり夫の浮気相手のものだと思っていたので、浮気相手の妊娠を知らされ、離婚を切り出された時の、主人公の取り乱した様子には、「知っていたはずなのに」という違和感を覚えてしまった。後に、このブログが、主人公自身が過去に投稿したものであるらしいことが分かり、ようやく納得がいくのだが、ここのところは、ミスリードをしようとして、かえって混乱を生じさせてしまったように思えた。
また、主人公が、床下から掘り起こした赤ちゃんの肌着にしても、いつ、誰が、どうやってそこに埋めたのかが分からず、モヤモヤさせられる。もしかしたら、この肌着は、因果応報の念に苦しむ主人公の幻覚なのかもしれないとも思ったが、義母も、それを手にしているので、確かに実在するのだろう。
他にも、放火事件の犯人は誰なのか、いなくなった猫はどうなったのかなど、残された謎が多過ぎて、釈然としない気持ちになってしまった。
ラストで、夫や義母の口からは決して聞くことのできなかった「ありがとう」という言葉を、思いも寄らない人物から掛けられて、主人公の心が救われるという展開には、胸が熱くなるものがある。
その一方で、取り壊される「離れ」を眺めながらアイスキャンデーを食べる主人公の姿から、何となく解放感のようなものは感じられるものの、もう少し、未来への希望が実感できるようなエンディングにしても良かったのではないかと、少し物足りなく思ってしまった。
離れの方に飾られた写真が、この家の歪さを物語っていた
2024.9.3 MOVIX京都
2024年の日本映画(105分、G)
原作は吉田修一の同名小説(新潮社)
夫の浮気が原因で不可解な行動を取る妻を描いたヒューマンスリラー映画
監督は森ガキ侑大
脚本は森ガキ侑大&山崎佐保子&鈴木史子
物語の舞台は、日本のどこかの地方都市(ロケ地は神奈川県綾瀬市)
専業主婦の初瀬桃子(江口のりこ)は、夫・真守(小泉孝太郎)とともに、夫の実家の離れで暮らしていた
義母・照子(風吹ジュン)との関係は普通で、そこまで干渉し合うこともなかった
桃子は前職のツテで手作り石鹸教室を開いていて、元後輩の浅尾(青木柚)が彼女のサポートにまわっていた
彼女は、石鹸教室をもっと広範囲にしたいと考えていて、元上司の鰐淵(斉藤陽一郎)にコンタクトを取っていたが、良い反応は得られていなかった
夫との関係は可もなく不可もなくと言う感じだが、夫は桃子のことには興味を示さず、いつも生返事ばかりを繰り返していた
最近は出張が多く家を空け、夕食も外で済ますことが多く、団欒を築くような時間も持てなかった
桃子はいつも義母のゴミ出しを手伝っていて、その際に不法に投棄されたものや、汚れたところを掃除して回っていた
ある日のこと、数区画先で火事が起き、それはゴミ置き場の放火であることがわかった
地元の警察官(西本竜樹&堀井新太)は住民に注意を促し、桃子もその注意喚起を受けることになった
映画は、街の中で不穏なことが起き始めるのと同時に、夫の様子がおかしくなっていく様子が描かれていく
急に香港に出張が決まったと思えば、帰国したスーツケースのワイシャツなどは綺麗にアイロンがけがされていた
また、桃子の言葉に過剰反応になるかと思えば、聞こえていないふりをするなどして、夜の生活も拒否され続けてくる
桃子は誰かいるのではないかと疑うものの、決定的なものはなく、独り言のように呟くだけ
だが、夫はその小言に大きな意味を感じていて、とうとう「告白」をすることになったのである
夫の不倫相手は教員をしている三宅奈央(馬場ふみか)という女性で、彼女は妊娠5ヶ月だと知らされる
その後、彼女のアパートを見つけては乱入し、そこで妊娠が本当かなどと詰め寄るものの、母子手帳を見せられて唖然とする
さらに実家にフラッと寄ってはみたものの、そこには自分の居場所はなく、兄一家と母(梅沢昌代)の二世帯住宅のような感じになっていて、桃子の部屋は子どもたちの遊び場になっていた
そして桃子は、何を思ったのか、ホームセンターでチェーンソーを買い、離れの床を切り壊して、そこにあった丸い缶を引き摺り出す
そこには、かつて桃子が妊娠していた時に購入したベビー服が仕舞われていて、彼女は夫との婚前に流産をしていたのである
映画は、桃子自身も妊娠を理由にした略奪婚をしていたことが判明し、そのことを告げずに結婚した桃子は義母に不審な眼差しを受けていたことがわかる
その秘密の蒸し返しによって桃子の中で何かが壊れ、そして、奇行にも思える行動を繰り返していく
いわゆる略奪婚の連鎖となっていて、わかりやすい因果応報に晒されている、と言う内容になっていた
いずれにせよ、江口のりこの演技を堪能する内容で、まともな人は一人もいない印象だった
元上司も口だけの男で、元部下はまだマシに思える
桃子の居場所が一つずつ壊れていく中で、どこかに行かざるを得ない状況になって行くのだが、唯一の救いはホームセンターの店員である近隣住民の李(水間ロン)の言葉だろうか
本来は夫から言われたかった言葉だと思うが、劇中では一度もその言葉は聞かれない
そう言った関係性を続ける意味があるのかが問われていて、それは義母がこぼした「若いうちに」と言う言葉に集約されている
それがラストの決断に繋がっているのではないだろうか
探し物は何ですか?2回目鑑賞!
数々のベストセラーを届けてくれる吉田修一先生の同名小説を森ガキ侑大監督が映画化。
&江口さん主演ってだけで震える。
原作はか〜なり昔に読んだから、すっかり忘れてまして、フライヤーで思い出した感じ。
上巻では、不倫の女を描いているかに思わされたが、下巻ではそれがひっくり返される。
お〜う!そういう事なのねコワッ!
"因果応酬"でした。
本作は、ボリュームのある原作の筋はしっかり押さえ、ウマくまとめた印象。
だんだんと思い出した原作のアレもコレも入れて欲しい所ではあったが、終始不穏な緊張感に包まれた、原作の良さを凝縮した作品だったと思います。
冒頭のあのシーン!
特に男性陣はビックリだったのでは?
実際はお股の所でカーテン閉まってますからDr.と顔を合わせるなんて状況にはなりません。
だけど、あれはインパクトありますよね。
婦人科のあの検診は、何回やっても女医さんでも苦手です。。
酷い生理痛に悩まされながらの妊活なのかな?
後々効いてくるシーンです。
Dr.からも配慮なしの言葉をかけられ落ち込み、夫の真守(小泉孝太郎さん)からも向き合ってもらえず寂しさが募る。
姑(風吹さん)に対しても良い嫁であろうと日々気を遣っているのにも関わらず、一言の
お礼もない。ありがとうって言え!!
あの母にしてあの息子だった。
あまり肉食べないでしょ魚が好きなのよ
いや食べますよお肉好きですよ
キィィィ〜!私もこの会話した事あります爆
まぢで困る!
丸のままの魚なんて要らん( ̄∇ ̄)
一応は家族の形をしているが、嫁姑の微妙な関係性が見事に表現されていて苦しくなった
(°▽°)
元上司の鰐淵(斉藤さん)からも調子良くかわされ、実家にも居場所はなく、順調に見えた仕事までも失う。
荒れたゴミ置き場の掃除。。
少〜しずつ少しずつ、確実にストレスが溜まる桃子(江口さん)
加えて
行方不明の愛猫、ホームセンター勤務の無愛想な近隣住人、李君(水間君)の存在。繋がるのか?と思わせるゴミ置き場の不審火。
桃子の周囲に不穏な空気が広がる。
そんな日々のストレスに向き合わない様に、敢えて丁寧な暮らしをしていたんだと思う。
ある種の現実逃避かのようだった。
もうやめて!これ以上桃ちゃんにストレスかけないで!と感情移入しちゃってるから辛いのだが、蓋を開ければ
"因果応報"なのです。。
いやいや、お、おおん。。(°▽°)
真守はクズなのは大前提だが、桃ちゃんお前もだったんか!
略奪婚した桃子が今度はされる番に。
妊娠した愛人との対面、離婚を突きつけられる。
この事が決定打となり桃子の心は崩壊してしまう。
コップの水は溢れてしまった。
頭に浮かんだのは以前ホームセンターで見かけたチェーンソー。
それ目掛け一目散に売り場へ向かう桃子をもう誰も止められない。
初瀬家の「離れ」で丁寧な暮らしをして来た桃子。頑張って来た桃子。
子を失い、心の拠り所であって欲しかった夫までも失う。
もうカウントダウンがはじまってしまった。
チェーンソーを味方につけた桃子。
(私も匂いフェチだが、桃子パイセンはチェーンソーまでもクンクンうっとり!
狂気w)
床を破壊し、泥だらけになってもお構いなし。
その異常な行動からベビー服と横たわる姿に移るシーンは、狂気と、何故か可笑しみまでも含んでいる。
相反するそれ(しかし紙一重か?)を
同時に見せられ、こちらもゾワゾワッとした落ち着かない気持ちにさせられる。
私ね、
わざとおかしいフリしてあげてるんだよ!!!
真守はクズだが、桃子に放った強烈な本音は、悲しいかな少し気持ちがわかってしまう。
しかし桃子の常軌を逸した行動は、
複雑な人間の感情と、その裏にある愛を表現していたのだと思う。
その暴走は、正しいのか否かでは判別出来ない、愛の形であったことは確かなのではないかな。
同情し難いはずの桃子を見捨てられないのは何故だろう。
欲しかった人からは何ももらえなかった桃子。
まさかの人物からかけられた
「ありがとう」に自分を取り戻す姿に安堵する。
彼女の再生にホッとし、壊される
"離れ"にスカッとした気持ちになるのは何故だろう。
母屋の軒先でガリガリってる姿には、解放と、又歩き出す覚悟も見えた気がしました。
フライヤーにはスイカを抱える桃子の姿が載っています。
出産を「鼻の穴からスイカを出すくらいに大変(痛い)」などと例える事がありますが、スイカを抱えて愛人宅に乗り込むその姿は、皮肉にも妊婦さんに見えるから切なかったです。
「教員です」喰らったわ〜(´ཀ`)
愛人のものと思われたSNSが実は。。ってのも一瞬フリーズしてしまいましたね(°▽°)
"愛に乱暴"だった桃子。
それでも生きて行くしかないんだなぁ〜
終始不穏な空気感と緊張感に包まれて、細部にまで侵食し、迫って来る不快さはトラウマレベル。
もういいって〜(°▽°)って位、たたみ込まれます。
だもんで、あのラストは好みが分かれるか?
私はというと、あれ?これで終わるんか。と、ちょい肩透かしだったのが本音。
だけれど、巧い俳優陣が魅せる乱暴な愛から目が離せませんでした。
風吹ジュンさん。
居る居る!こんな姑!で、嫌悪感有り有り!
無駄に美人なのがイラつきポイント加算w
子離れ親離れ出来ないイタイ親子。
はぁ〜嫌いだわ。
無意識の悪意溢れる台詞がリアル。
愛人役がよく似合う。彼女が愛人だったら
負け確( ̄∇ ̄)
今回は大人し目な役でしたが、馬場ふみかちゃん。良かったですね。
おぱいまで披露(ケドアレイル?)
いつも期待に応えてくれる安定の江口さん。
多江さんと江口さんに幸せは似合わない?!?!
その快演は言わずもがなだが、小泉さんが〜!ビックリ気づきませんでした。
ムロさ〜ん!
孝太郎が酷いゲス野郎でしたぁ〜!
◎桃ちゃんの事が頭から離れず、本日おかわりして来ましたw
よく考えると非常に日本的だな〜と思いました。
子ができたら籍を入れなくてはという考えって、戸籍制度に縛られている日本ならでは。
女は子が出来たとわかった時点で男の戸籍に入るのが"普通"とされている中で、不倫相手の子を身籠った時。。
1人で育てますなんて簡単に言うが、実際はとても厳しい現実があります。
金銭面は勿論のこと、社会的にも差別的な視線を向けられる事もあります。
だからこそ、"籍"を入れ"普通"に収まるのをヨシとする。
そこを目指したい。
勿論不倫の末の懐妊なんて、道徳的に間違ってはいますが、どんな事情であれ、妊娠した女にも様々な選択肢が用意されていれば、桃ちゃんも愛人も違った人生を歩めたかもしれません。
(結果桃ちゃんは流産してしまいましたが。。)
結局女なんて子を産めば母親になるわけで、いつまでも男が望むかわい子ちゃんではいられません。
好きだよ〜だけで繋がっていた、お花畑の中にいる弱々しく見えた愛人もどんどん強くなるわけです。
そこで真守は又気づくのでしょう。
"君といてもつまらないんだ"
哀れなるものたちかっ!!
まぁ、女だけが被害者でかわいそうではないですけどね。
お天道様は見ている。
改めて、因果応報でございます。
桃ちゃんが真守に何回も電話をかけ、繋がらず留守電に
「お義母〜さんに話しがあるって何?!?!
リフォームの事って言っておいたから!!!話しちゃんと合わせてよ!!!」
きょえ〜〜!!こわい〜〜!!
2回目だから?笑ってまったw
それから、
原作でチェーンソーの重さを赤ちゃんの重みに例えていたな〜と思い出して泣
そのセリフ欲しかったなぁ〜と思いました。
桃ちゃんのおぱい問題も。。
1回目は、なんでわざわざあのカットを?と思いましたが、今はもう誰も(大きなのっぽの古時計みたくなっちゃったw)あのおぱいを必要としている人間はいないんですよね。。
桃ちゃんの存在そのもの。
需要がない。。イタタタ( ; ; )
彼女を象徴している様に思えて哀しく切なくなりました。
実際そんな意図があるかはわかりませんが。。w
(だってふみかのだったら嬉しくない?)
何でしょうか。個人的にジワジワ効いてくる作品でした。今日消化出来て良かった。
明日からはナミビア!楽しみですね!
あ!ベビわるドラマもスタートしましたね!
録画見てきま〜す。
「日常」というサスペンス
描かれていた大半は「主婦の日常」だ。それがここまでサスペンスになるのかという事に驚かされる。何か大きな事件が起きるわけでもなく人が死ぬわけでもない。なのに怖い。
冒頭で「ぴーちゃん」の姿が見えないと捜し回る桃子。ぴーちゃんとはおそらく猫だと思われるが、そもそも猫に「ぴーちゃん」って名前を付けるかね?などと考えていると、何となく嫌な予感がして心がざわつき始める。一方で猫を毛嫌いする義母とまるで無関心な夫。それでもしつこく捜し続ける桃子の姿を観ているだけで少しずつ怖さが増してくるのは実に不思議だ。
桃子はあれこれ夫の世話を焼く。何かと義母を気遣い、頻繁に差し入れをする。以前の勤務先の上司に会いに行く時も、わざわざ上司の好きなものを用意して手渡す気遣いを見せる。でも誰ひとり彼女に「お返し」しようとしない。誰も彼女に気遣いせず、相手にしようともしない。それでも彼女は献身を続ける。でも誰ひとり彼女に関心すら持とうとしないのだ。
そんな彼女が後半では庭のスイカを荒っぽく引っこ抜いて、まるで「赤ん坊」のように抱きかかえて愛人宅へ突撃し、スイカを無造作に放り渡す。愛人にお金などかけてたまるか、と言わんばかりに。そして彼女の暴走が始まる。
彼女は頭が良く、とても気が利く女性だ。それはつまり人の気持ちを察するのが得意という事であり、ゆえに人の「無関心」という悪意も敏感に感じ取ってしまう。だからこそ自分が誰からも関心を持たれていない事、誰からも必要とされていない事に嫌でも気付いてしまうのだ。彼女自身も不倫からの妊娠、略奪婚という負い目もあって慎ましく生きてるし、少しでも誰かのためにと献身的に働き、自身の生活も充実させようと頑張ってみる。誰も見てないゴミ捨て場を誰に言われる事もなく毎回掃除する様子に彼女の姿勢が見て取れる。
そんな彼女を夫はまさに「ゴミ」のように捨て去る。確かに「因果応報」ではある。でも彼女なりに精一杯誠実に生きてきたはずだ。なのに報われる事は決してないのだ。そして彼女の日常は崩れ去り、彼女自身も壊れていく。子供を失い、夫という唯一無二の拠り所を失い、極めつけに彼女が綺麗にしていたゴミ捨て場すらも誰かに火を放たれてしまう。
何より強烈だったのは愛人のSNSをチェックしていた事だ。愛人の「つぶやき」を見ながら状況を確認し、夫が次に何を仕掛けてくるのか予想して対処する桃子。愛人のSNSを常にチェックするようになったらもうやばいだろ、と思っていたら…。
そのSNSは桃子自身の「過去のつぶやき」だったという衝撃。
これは怖い。あまりに怖すぎる。
終盤はそこら辺のホラーよりよっぽど怖かったかも。
チェーンソーをうっとり眺める桃子。
しかもそのチェーンソーを「正しく使ってる」のに怖い。
床下ってあんなに怖いの?
掘って出てきたものはまさかの「ベビー服」。
床下で添い寝をする桃子の孤独と絶望。
あれだけ小綺麗にしていた桃子が「泥」にまみれている。
庭にぶちまけられた魚はある意味どんな「死体」よりも怖かった。
人は誰だって愛されたいし必要とされたい。
そして居場所が欲しいのだ。でなきゃ生きて行くのは苦しい。
彼女は誰からも何も与えてもらえなかった。
でも最後に彼女は一番身近でない人間の「言葉」に救われた。
それを機に「依存しない生き方」を決意する桃子。
最後はどこかすっきりした表情でアイスを食べてる。
がんがん解体される「離れ」。
エンドロールで響く「靴音」が彼女の決意を物語る。
清々しい終わり方だった。
良かったと思う。
江口のりこさんだからこそ成立した物語なのではないだろうか。
小泉孝太郎さんの不気味さもたまらなかった。
苦手感拭えず
作家としての吉田修一さん、何昨か読んだのですがどうにも入り込めず疎遠になってしまいました。
そんな訳で警戒しながら観に行ったのですが、結果やはり苦手、没入できないというか理解が及ばず……
映像がシネマサイズではなく、手持ちカメラ風の揺れ動く映像ってのは江口のり子さんの心象を表しているのでしょうか?うーん……
ストーリーが展開して行くうちに、寝取り女からサレ妻になったこと、SNSに映る柄物スカートはクローゼットの中、など「あぁ、そうなのね」と設定が分かってくるのですが、そうなっちゃうと送りつけられた離婚届も過去の成功体験あっての行動なのかと。
なんだか因果応報な気がして、酸っぱい気分でエンディングを迎えました。
随分と予告編や作品解説のあらすじに目くらましを喰らってしまいました。
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