ドライブアウェイ・ドールズのレビュー・感想・評価
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この主演コンビをいつまででも見ていたい。
いつも不機嫌顔で杓子定規、なかなか自分の殻からでられない主人公を演じたジェラルディン・ビスワナサンが素晴らしい。この素っ頓狂なロードコメディにあって、常識を突き抜けるお騒がせ娘に扮したマーガレット・クアリーが物語を先へと進める推進力であるなら、受けの演技で作品のユーモアと観客をつなぐのはビスワナサンの繊細なのに可笑しい存在感だと思う。どっかで見てると思ったら、下ネタロードコメディの快作『パッケージ オレたちの”珍”騒動』で全身を使って最高のコメディエンヌっぷりを披露していたあの俳優さんじゃないですか! コメディは監督のセンスも大事だが、やはり演者のマッチングが重要で、ずっと見ていられる俳優がいてこそ成り立つもの。ビスワナサンとクアリーを見ていて、このコンビで年一くらいで新作を作ってほしくなる。もうそれだけでもコメディとして合格な気がする。
評価は割れるだろうが個人的には全然嫌いじゃない
冒頭の、程よくノワールでミステリアスな切れ味に、やった、懐かしの初期コーエン・テイストが帰ってきた!などと胸弾ませていると、そこから手痛いしっぺ返しが待っている。二人の親友ガールズが繰り出す自由奔放すぎる長距離ドライブ旅行には「トランクの中身はなんだろな?」的なマクガフィン要素と、執拗に追いかけてくる怪しげな男の影がいっぱい。コーエン作品の中で一、二を争うくらいおバカなストーリーでありながら、それを支える語り口と演出の確かさによって、映画はなぜか破綻するどころか、むしろ安心して見ていられる。主演のマーガレット・クアリーらの突き抜けた奮闘ぶりも快い限りだが、ラスト付近でコソコソ登場する大物俳優には多くの観客が頭を抱えてしまうはず。個人的にはこの振り切れすぎの危なっかしさは大好きだが、もしもあなたが下ネタNGならご用心を。コーエン弟を単独で解き放つとこういう結果が待っているのだと心に刻みたい。
酷暑にスッキリ
キャピキャピのギャルとお勉強好きの堅物女性という対照的な二人が移送を請け負って運転し始めた車には、実はとんでもない物が積まれていたという犯罪がらみのロードムービーです。
と言うとミステリー的緊張感が漂いそうですが、そんなもの欠片もないおバカ映画でした。でも、チンコ・ギャグをはじめとする下品ネタ満載なのに、ちっともベタ付かずに軽やかで、安っぽさを全然感じさせないのは流石イーサン・コーエン監督です。ブリブリと前進するマーガレット・クアリーは痛快でしたが、抑え役のジェラルディン・ビスワナサンも魅力的でした。更に、「こんな下らない役にあなたが?」と驚くスターのチョイ役カメオ出演も効果的です。暑い日も、このバカバカしさでスッキリです。
弟単独作
ジェラルディンヴィスワナサン見たさで。
タミル人の血が入っているそうだがアラブ世界の気配。お目目ぱっちりでぽちゃ。Melissa Barrera似の今世紀を勝ち抜ける濃厚めりはり顔だと思う。コメディに親近性があり目を見開くとそれだけで楽しかった。
加えてエレガントなマーガレットクアリーと白湯なビーニーフェルドスタインが出ていて、コーエン兄弟監督、と思いきや、兄弟ではなく弟イーサンだけでつくった映画とのこと。
コケているわけではないが、コーエン兄弟の歴々たる品質と比べると、それなりに評価はおとした。
イーサンコーエン監督は、ラスメイヤーのFaster, Pussycat! Kill! Kill!(1965)やジョンウォーターズなどのエクスプロイテーション映画からインスピレーションを得たと語っていて、ニッチとレトロとキッチュと太テンションなトーンで映画は進む。
批評家たちの評を簡単にまとめると、筋書きと演出は不安定だが、クアリーとヴィスワナサンがじょうずなので、両論相対するところに落ち着いた、という感じ。imdb5.5、RottenTomatoes63%と36%。
おおよその評価どおり、明らかに騒々しいエネルギーがあり、ふたり(クアリーとヴィスワナサン)は魅力的だが、正直さほど面白くはなかった。w
コーエン兄弟の特徴は常駐する恐怖感と、強烈な濃度のスリラーorコメディだが、ここでは濃度を性欲へ振っていて、ユーモアや不条理は子供っぽい。B級映画へのトリビュート色が強い映画だったように思う。
とはいえマーガレットクアリーの強テキサス訛りとふしだら演技は巧かった。ここのクアリーはワンスアポンアタイムインハリウッド(2019)で彼女が演じた明るく向こう見ずな蓮っ葉女を彷彿とさせる。愛らしく淫奔だが、ちっとも色気がなかった。w
追跡ロードトリップになっているが、スリラーが怖くないのでコメディもあまり跳ねない。盛ったセリフが多く、つねに跳ねようとするキャラクターだが、遊び心が脚本家の目当てよりも遊ばなかった。それでも役者たちはそれぞれの魅力を発揮するし、短尺も救いだった。
ジャームッシュのThe Dead Don't Die(2019)のレビューに「はじめてコケたジャームッシュの映画」と書いたが、この映画はあの脱力と似ている。The Dead Don't Dieはジャームッシュの空気感を知っているならそれなりに楽しめる。これも70年代辺りのB級映画の素養があれば楽しめたのだと思う。
兄ジョエルだけでつくったのがAppleTV+のThe Tragedy of Macbeth(2021)であり、弟イーサンだけでつくったのが本作ということになる。
かえりみて、片方がいないと片方がいないなりの映画になっていることは、興味深かった。たわむれに兄弟(コンビ)で映画をつくってきたわけではないことが解るからだ。
くだらないわ(笑)
見終えて真っ先に出る感想は、
「くだらね~(笑)」
まんべんなく下ネタでお下劣、何人か消されてるんだがブラック・ユーモアというにもゆるい、ハードとはとても言えないぐだぐだボイルドなLGBTコメディロードムービー。
レズビアンな親友同士のチン道中。
女性同士のえっちシーンが貪欲な肉食系かつあっけらかんとしててスポーツ感覚。
いろいろなお道具と使い方があるもんだと感心しました
マット・デイモン、ノリノリで演じてて、
楽しそうでしたね
ってか、よくやるわ
性格真逆な主演のふたりがキュート。
噛み合わないようで合ってる会話が絶妙で可笑しいです。
久本雅美風のマーガレット・クアリーは基本美人、モデルみたいで前歯がかわいい。
てきとーなジェイミーはともかく、敬虔なクリスチャンで固真面目で杓子定規で、眉間にしわ寄せつつ、結局えろもお下劣も大好きなマリアンが素晴らしい。
アタッシュケースの中身、どれほどくだらないモノかワクワクしたら期待を裏切らないチンプさで、アレといわずナニと訳しているのは、昨年の阪神タイガースの合言葉に敬意を表したんでしょうか(まさか)
ありがちと言われている女子サッカーチームとか警官とかから苦情出なかっただろうか
せっかく「ふたつ作っておいた」のにホテルに忘れちゃって
ゆるくて笑いが形にならずに立ち消えたりもする。
弟単独監督作だけど、コーエン兄弟のテイスト
コーエン兄弟の映画は好き。クセになります。
ドライブアウェイ・ドールズ(2023)
Filmarks様のご招待をいただき、試写会にて鑑賞いたしました。
ずばり、私はコーエン兄弟の映画が苦手です。
どれくらい苦手かというと、なぜそんなにも評価が高いのかがどうしても解らず、解りたくて、鑑賞可能な作品を片っ端から全部観た、それくらい苦手です。
批判をするにしても、観ていないものはできませんので。
『ドライブアウェイ・ドールズ』のオープニングは、私が恐れていた通りの「ローアングルの」「迫りくる」映像から始まりました。
こうやって人の神経を逆撫でして、人間の最も汚い部分をこれでもかと誇張してエログロ映像にして彼らは、私を人間不信にしてきたのです。
やーめーてーーーーーっ。
安心してください、予想通りエログロ映像満載ですし、人はモノのように殴られますし蹴られますし死んでいきます。
しかし、この作品はこれまでのコーエン兄弟作品とは一味も二味もなんなら「全く」違います。
コーエン兄弟作品の全てに呪いのように貼りついて私の精神を削ってきたあの「不条理」が、ない。
まるでタランティーノ作品を観ているような錯覚を覚えるほど、爽快なのです。
兄が抜けると毒も抜けるのか。
「日々の生活に行き詰まりを感じた女性二人がドライブの旅に出る」と聞いて誰もが脳裏に浮かんだのは女性版アメリカン・ニューシネマの金字塔、『テルマ&ルイーズ』でしょう。
『テルマ&ルイーズ』を超える「女性二人のロードムービー」など作れるはずがないのに、なぜこのハードル高い題材を選んだのかを確かめるのも、もう一つの私の目的でした。
私なりの結論はこうです。
この映画は『テルマ&ルイーズ』へのアンサーです。
舞台が『テルマ&ルイーズ』の9年後のY2Kに設定されているのも、それでいてファッションや音楽が90年代風味なのも、テルマとルイーズの「もうすぐそこまで来ていた明日」を描きたかったからではないかと思いました。
虐げられ、犯され、奪われ続けた女たちが反逆し、南へ南へと逃走した先にあったものが決して「自由」ではなかった結末への、かなり乱暴+お下劣ではあるけれども「救済」あるいは「祈り」だったのではないでしょうか。
逃げるテルマとルイーズを理解し、どうにかして救いたいと追いかけたハル刑事にも、代わって登場したスーキーが「答え」を示しています。
逃げているつもりは毛頭ないジェイミーとマリアンを「力(=権力と暴力)を手にした女性」の象徴である彼女が如何にして追いつめ、制裁を下すのか、注目です。
そして「スーツケースの中身」とは。
女性たちの生を奪い、性を奪って来たものは、かくもちっぽけなものだったのかと、ゲラゲラ笑いながら爽快な気分で劇場を出てください。
#映画感想文 #映画レビュー #映画が好き
可愛いレズたちの下ネタ
レズのジェイミーはスーキーと別れ、叔母さんの所に行こうとしていた親友のマリアンとフロリダのタラハシーに向けて車の配送を受けてドライブを始めた。しかし、配送会社が手配した車をドライブ中、その車がパンクし、タイヤ交換しようとトランクを開けると、ボードの下に謎のスーツケースと箱を見つけ、その中に思わぬ物が入っていた。そのスーツケースと箱を取り戻そうとするギャングたちから追われることになり、さらにジェイミーの元カノのスーキーまでタラハシーに来て・・・さてどうなる、という話。
車の配送の仕事を請け負ったのなら、車に落書きしたり、途中でレズバーなどに寄ったりせず、納期までにちゃんと車を届けろよ、と思いながらいいかげんなジェイミーにイライラしつつ、マリアンの気持ちになって観てた。
追ってきたギャングは強くもなく、マヌケで拍子抜けだったし、議員もやはりマヌケ。悪い奴らが弱いのはドキドキしない。
ストーリーはレズのオンパレードで下品なセリフも満載で、自分以外たった3人だった観客が全て女性で、その女性客のうち2人は始まってまもなく退席されたほど、これ女性には不快なのかも、と思った。
ジェイミーはチャランポランだったけど、顔は可愛かったし、マリアンとの会話は漫才のようで面白かった。
スーキーも強くて、婦人警官かぁ、なるほど良い設定だなぁ、と観てた。
日本人で本作を作るとしたら、ジェイミーが広瀬アリス、マリアンが上白石萌音、スーキーが渡辺直美かなぁ、なんて考えてた。
ジェイミー役のマーガレット・クアリーとマリアン役のジェラルディン・ビスワナサンの2人とも可愛かったし、スーキー役のビーニー・フェルドスタインは1番面白かった。
有りえない話だから、頭を空っぽにして女の子の下ネタ話を聴くのも良いかな、なんて思った。
面白かった。
チ○コ映画
「くだらねー!!」が鑑賞後の一発目の感想
題材はくだらないんだけど、くだらないことを真面目にやっているので笑えるし、ずっと観ていられる
コーエン兄弟の弟イーサン・コーエン初単独監督作ということで、地味~に公開しておりますが、予想以上の下ネタ、くだらなさ全開で個人的には大満足
主演のジェイミー役のマーガレット・クアリー、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でマンソン・ファミリーの脇毛ぼーん女子(ブラピに車で挑発してた娘)、強烈ぶっ飛びレ○ビアンで最高でしたよ!
その相方、マリアン役のジェラルディン・ヴィスワナサンが超堅物キャラ、対照的な二人にスーキー役のビーニー・フェルドスタイン(ブックスマートの一人)が絡み、とにかくずっとくだらない
マット・デイモンやペドロ・パスカル(マンダロリアン!)の使い方がまた…
この夏、最強レ○ビアンチ○コ映画はいかが⁉ オワリ!
まさかのキャスティングが!
主役の人と婦警はとても魅力的。
90分の短い映画なのに長く感じた。
テンポが悪いのか?もうちょっと画面に変化がほしい。
B級映画路線なら、もっとドンパチとエロを盛ってもいいのでは?
あとは劇場の雰囲気なのか?周りが爆笑してるなら、もっと素直に笑えたかも。
『テルマ&ルイーズ』ミーツ『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』なロードムービーは意外とアカデミックな下ネタ炸裂コメディでした
1999年のフィラデルフィア。破天荒すぎる言動のせいで同棲中の彼女に追い出されたジェイミーは親友のマリアンが車の配送代行(ドライブアウェイ)でタラハシーに住む叔母に会いに行くことを知り同行することにするが、配送会社が手配した車のトランクにはあるブツが積まれていて・・・からのロードムービー。
今年リバイバル上映された90‘sヤケクソ映画の金字塔『テルマ&ルイーズ』と『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』のハイブリッドのようなプロットだけで観ることにした作品、監督がコーエン兄弟の弟の方であるイーサン・コーエン監督作品ってことでどんなサスペンスが待ってるのかと思いきや、これって『メリーに首ったけ』のファレリー兄弟監督作品なんじゃないの?とクレジットを疑いたくなるくらい壮絶な下ネタ炸裂コメディでビックリ。これでもかと出てくるアレにも辟易しますが飛び道具として仕込まれている豪華なカメオ出演でごっそり笑いを取る狡猾さにもしてやられました。ポスターにも書いてあるし予告にも出ているので書きますがもうマット・デイモンが凄い。チョイチョイ他作でアホなカメオをやってますけどこれがベストかも。ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに名前を刻んでいるレジェンド俳優がそれやりますか!?みたいな。あと恭しく登場するペドロ・パスカルが○○○蒐集家でしたっていうオチも頭が悪くて最高でした。
主役のジェイミーを演じているマーガレット・クアリーが誰かに似てるなぁと気になったのでググってみたらアンディ・マクダウェルの娘さんでした。また『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』での清々しい暴走演技が記憶に新しいビーニー・フェルドスタインがジェイミーに愛想を尽かした彼女スーキーをこれまた暴走気味に演じていて痛快です。
全編とにかくふざけ倒しているんですが、要所要所でやたらと引用されるヘンリー・ジェイムズがツイストになっていたりするので米文学に親しんでる人もニンマリしてしまうアカデミックな作品でもあります。エライぶっ飛んだ脚本だなと思ったらイーサン・コーエンと奥さんのトリシア・クックの共同脚本。しかもトリシアさんは同性愛者だそうでどういうこと?と思ったら婚姻関係はそれはそれとして別々にパートナーがいるのだそうです。そりゃこんな話書けるわと感心しました。
コメディ犯罪映画
コーエン兄弟の映画ではあるなーって雰囲気はあるが、コメディに振りすぎて犯罪が軽く???が多い。惜しい感じはするし、コメディとしてならそこまで行っていないし、犯罪映画としてもぬるい感じ。いつものコーエン兄弟の映画としては物足りない。一人だからか?
近年稀に見るアホな映画
『テルマ&ルイーズ』的なロードムービーを期待して観たのですが、
全然違いました(笑)
基本、レズビアンとしての恋愛模様(様々な出会いと遊びなどを含む)が下ネタ満載で描かれつつ
主人公たちが車を配送するにあたって乗った車に
謎のブツが入っていたことから、ゆるめのギャングに追われるのですが
この緊迫感の無さにも脱力感でいっぱいでした。
場面の切り返しなどで時折インサートされるアート的なビジュアルが
センスいいなと思いましたし、本作のアクセントにもなっていると感じました。
それにしてもマット・デイモンがちょい役で出てくるのですが、
実にくだらない役なんですよねー。よく引き受けたなぁと感心したのですが、
イーサン・コーエン監督から依頼されたのでしょうね。マット・デイモンの起用も実に面白いです。
実にくだらない作品ではあるものの、しっかり作られていて好感が持てますし、
シリアスな作品が多い昨今においては、大変貴重な作品だと思います。
存分に笑わせていただきました。
特筆すべきはアラサー女子たちのエロトーク
これはアメリカ🇺🇸の映画史に燦然と輝くコーエン兄弟の弟さんであるイーサンの初単独監督作。
お兄さんのジョエルがひと足先に撮ったシェイクスピアの「マクベス」は、ポランスキー作品には及ばなかったものの、斬新な解釈とスタイリッシュなモノクロ映像がインパクトを放つ傑作だった。
それに対しイーサンの今作は真逆のテイスト。ライト&アメリカンでかなりお下品なコメディの快作だった。
基本はロードムービー。レズビアンなアラサー女子二人の車の配送(=Drive-Away)をしながらのアメリカ縦断の旅。間違って乗った車に「思わぬモノ」が載っていたことによるドタバタ。
特筆すべきはマシンガンのように繰り出されるアラサー女子たちの大人なエロ・トーク。気持良過ぎて参加したくなること必至。
登場する女性陣がすべてレズビアンなのも潔し。男同士は受け付けないのに女性同士の行為に違和感がないのは何故だろう。男女のからみがなくても全く問題なし。
PG12は映倫の粋な計らい。中学生諸氏にも上質なエロトークを学んで欲しいということだと思うけど、彼らがお金を払って今作を観ることは考え難い。教育用に編集して中学校を回りたいげど教員免許がない😢
マーガレット・クアリーが好きで鑑賞したけれど。
あきれた物語の映画だった。他の方のレビューを読んで本音は観たくなかったが、好きな女優だからしょうがなかった。映画館の招待券が1枚持っていたので、利用させてもらった。ヘンリー・ジェームズの小説が取り上げられている。アメリカ人にとっても、難しい小説だと思う。
最高!観てる間にDVD買おう。って思ってた
最高!観てる間にDVD買おう。って思ってた。
ポスターヴィジュアルとかファッションが70年代意識してる(サイケデリック感も)と思うのだが、この時代にたくさん作られたであろう男女のお色気(下ネタ)コメディ作品を今の時代にクィアと女の子の為に作り直された作品だと思った。
内容はほんとに馬鹿でずっと下ネタでくだらねーなんだけど、ずっと馬鹿だな〜可愛いな〜って爆笑しながらみてた。
体感的にはブックスマートにゴーストワールドをちょっと足して、ビッグリボウスキ入れて割ったみたいな感じ。
とにかくマーガレット・クアリーの演技が最高!まさに調子に乗ったプレイボーイイケメンの女の子バージョン。
表情の1つ1つが可愛い!コメディエンヌとしても最高。色っぽいシーンも面白かわいい(この映画ど下ネタの割にトップはもちろん、きわどいとこ写してないので、性的消費されにくい配慮させてるし、そうゆうシーンも男受け悪そうに撮られてて、イーサンコーエン分かってるぜ…って思った)
マリアンの真面目ガール感も可愛い。
シャツスタイルのお洋服もかわいい。
マリアンの成長と解放の話になってるのもいい。
ビーニー・フェルドスタインはもはや安定と信頼の存在感。最高。
唯一気になったのは、レズビアンが
そんなにディルド欲するのか?ってことなんだけど、どうだろう。
まぁ劇中の物語のネタアイテムなので、そうゆうことなのかな〜とも思うが。
出てくる男たちは、ひたすら
無意味で馬鹿にすら見える行動をとり、
そして、超大物がそんなばかな…みたいな役で出てるマッド・デイモンまさかと思ってしばらく似てる人かと思ってた(笑
とにかく、こんな馬鹿で最高でクィアな作品作ってくれてありがとう。イーサン・コーエン。
ビッグ・リボウスキとか大好きなので
あの急に底抜けに馬鹿な感じが入るのはイーサン・コーエン味なのかと納得。
あとこんな馬鹿な映画なのに、匠の技で撮られてるルックの良さも贅沢ですね。
映画館で鑑賞
個人的には好きな部類だけど…
観る人を選ぶ映画ってある。セリフがほとんどなくて美しい風景を観てください!的な映画や、ものすごく社会派すぎて気合いが必要な映画、内容や表現がお下劣すぎる映画、その国の文化を知っていないと完全には理解ができない映画とか。
この映画もお下劣すぎて受け入れられない人が多いと予想できる。レズビアンのロードムービーってだけでもなかなか攻めた設定なのに、その日のパートナー探しをする女性たちの姿が描かれたりする。そんな姿が描かれることはなかなかない。女優たちが脱いだりすることはないが、セックスシーンもそれなりに攻めた描写だった。
ロードムービーが好きなのでそれだけで面白く感じてしまうし、レズビアンの2人が自由に行動する姿がとても眩しくていい。そもそもギャングたちが奪い返そうとするブツがアレであることも笑える。
基本的にはお下劣でバカらしい青春ロードムービーとして楽しんだのだが、実は奥深さがあるんじゃないかと感じてしまう。インド系のマリアンが呼んでいるのがヘンリー・ジェイムズの小説で、最後にヘンリー・ジェイムズの小説のタイトルに寄せた映画のタイトルであることが示唆されたりする。他にもヘンリー・ジェイムズの兄弟も小説家だと聞いて「リック?」と聞き返すシーンともあったりして、アメリカ文化に精通していないと笑えないシーンも結構あったりする。私も、ここ本当は笑えるシーンなんだろうなと思うところがいくつかあった。そういう意味でも観る人を選ぶ映画なのかも。
ちなみに最後に映し出されるタイトル。ちょっと変化するのはまさにヘンリー・ジェイムズの小説のタイトルだそうな。そしてDykesってのはレズビアンのことらしい。これを映画のタイトルにできなかったところに、LGBTQの現状を表している気がする。レインボーのカードも出てきたりすることを考えると、意外とLGBTQのプロパガンダ映画だったりするのかも。この手の映画をそんなことに使っているとしたら相当の策士だな。
あれスーツケースじゃないよね。アタッシュケースかガンケースだと思うけど。
久しぶりに評判の悪い映画ですね。下品、下劣、コーエン兄弟の名を汚す作品だって。
どんなに下品なことをやっているのかワクワクしながら観たけれど全然、品は悪くない、とっても楽しい作品でした。
まあ二人のレズビアンがドライブする話だし(出てくる女性が皆レズビアンだっていう指摘があったけどそういった場所を巡ってるのだから当たり前だ)、何と言っても、敵味方で奪い合うアタッシュケースに入っているのが〇〇〇〇だから。まあ子供にはあまりみせたくはないかも。
あれが現金や麻薬だったらちっとも面白くない、でも普通、〇〇〇〇ってことになるかな、さすがイーサン・コーエン。それと、ジェイミーとマリアンの関係は意外なほど純愛っぽく、またヘンリー・ジェイムスの本が出てきたりしてインテリっぽいところもあったりする。イーサンのパートナーのトリシア・クックが脚本を書いているのだがこの人は筋金入りのレズビアンのようなのでレズビアンのインサイトが描けているような感じもします。
レズで、○○○○なら下品なのか、じゃあ異性愛カップルがセックスしながらドライブする映画は上品なのかよ、おっさん?ていうところなんですが、全般としては楽しんでB級映画を作っている感じはよく伝わってきて良かったです。マット・デイモンが出演したくなるわけだよね。
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