ドライブアウェイ・ドールズのレビュー・感想・評価
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この主演コンビをいつまででも見ていたい。
いつも不機嫌顔で杓子定規、なかなか自分の殻からでられない主人公を演じたジェラルディン・ビスワナサンが素晴らしい。この素っ頓狂なロードコメディにあって、常識を突き抜けるお騒がせ娘に扮したマーガレット・クアリーが物語を先へと進める推進力であるなら、受けの演技で作品のユーモアと観客をつなぐのはビスワナサンの繊細なのに可笑しい存在感だと思う。どっかで見てると思ったら、下ネタロードコメディの快作『パッケージ オレたちの”珍”騒動』で全身を使って最高のコメディエンヌっぷりを披露していたあの俳優さんじゃないですか! コメディは監督のセンスも大事だが、やはり演者のマッチングが重要で、ずっと見ていられる俳優がいてこそ成り立つもの。ビスワナサンとクアリーを見ていて、このコンビで年一くらいで新作を作ってほしくなる。もうそれだけでもコメディとして合格な気がする。
評価は割れるだろうが個人的には全然嫌いじゃない
冒頭の、程よくノワールでミステリアスな切れ味に、やった、懐かしの初期コーエン・テイストが帰ってきた!などと胸弾ませていると、そこから手痛いしっぺ返しが待っている。二人の親友ガールズが繰り出す自由奔放すぎる長距離ドライブ旅行には「トランクの中身はなんだろな?」的なマクガフィン要素と、執拗に追いかけてくる怪しげな男の影がいっぱい。コーエン作品の中で一、二を争うくらいおバカなストーリーでありながら、それを支える語り口と演出の確かさによって、映画はなぜか破綻するどころか、むしろ安心して見ていられる。主演のマーガレット・クアリーらの突き抜けた奮闘ぶりも快い限りだが、ラスト付近でコソコソ登場する大物俳優には多くの観客が頭を抱えてしまうはず。個人的にはこの振り切れすぎの危なっかしさは大好きだが、もしもあなたが下ネタNGならご用心を。コーエン弟を単独で解き放つとこういう結果が待っているのだと心に刻みたい。
酷暑にスッキリ
キャピキャピのギャルとお勉強好きの堅物女性という対照的な二人が移送を請け負って運転し始めた車には、実はとんでもない物が積まれていたという犯罪がらみのロードムービーです。
と言うとミステリー的緊張感が漂いそうですが、そんなもの欠片もないおバカ映画でした。でも、チンコ・ギャグをはじめとする下品ネタ満載なのに、ちっともベタ付かずに軽やかで、安っぽさを全然感じさせないのは流石イーサン・コーエン監督です。ブリブリと前進するマーガレット・クアリーは痛快でしたが、抑え役のジェラルディン・ビスワナサンも魅力的でした。更に、「こんな下らない役にあなたが?」と驚くスターのチョイ役カメオ出演も効果的です。暑い日も、このバカバカしさでスッキリです。
弟単独作
ジェラルディンヴィスワナサン見たさで。
タミル人の血が入っているそうだがアラブ世界の気配。お目目ぱっちりでぽちゃ。Melissa Barrera似の今世紀を勝ち抜ける濃厚めりはり顔だと思う。コメディに親近性があり目を見開くとそれだけで楽しかった。
加えてエレガントなマーガレットクアリーと白湯なビーニーフェルドスタインが出ていて、コーエン兄弟監督、と思いきや、兄弟ではなく弟イーサンだけでつくった映画とのこと。
コケているわけではないが、コーエン兄弟の歴々たる品質と比べると、それなりに評価はおとした。
イーサンコーエン監督は、ラスメイヤーのFaster, Pussycat! Kill! Kill!(1965)やジョンウォーターズなどのエクスプロイテーション映画からインスピレーションを得たと語っていて、ニッチとレトロとキッチュと太テンションなトーンで映画は進む。
批評家たちの評を簡単にまとめると、筋書きと演出は不安定だが、クアリーとヴィスワナサンがじょうずなので、両論相対するところに落ち着いた、という感じ。imdb5.5、RottenTomatoes63%と36%。
おおよその評価どおり、明らかに騒々しいエネルギーがあり、ふたり(クアリーとヴィスワナサン)は魅力的だが、正直さほど面白くはなかった。w
コーエン兄弟の特徴は常駐する恐怖感と、強烈な濃度のスリラーorコメディだが、ここでは濃度を性欲へ振っていて、ユーモアや不条理は子供っぽい。B級映画へのトリビュート色が強い映画だったように思う。
とはいえマーガレットクアリーの強テキサス訛りとふしだら演技は巧かった。ここのクアリーはワンスアポンアタイムインハリウッド(2019)で彼女が演じた明るく向こう見ずな蓮っ葉女を彷彿とさせる。愛らしく淫奔だが、ちっとも色気がなかった。w
追跡ロードトリップになっているが、スリラーが怖くないのでコメディもあまり跳ねない。盛ったセリフが多く、つねに跳ねようとするキャラクターだが、遊び心が脚本家の目当てよりも遊ばなかった。それでも役者たちはそれぞれの魅力を発揮するし、短尺も救いだった。
ジャームッシュのThe Dead Don't Die(2019)のレビューに「はじめてコケたジャームッシュの映画」と書いたが、この映画はあの脱力と似ている。The Dead Don't Dieはジャームッシュの空気感を知っているならそれなりに楽しめる。これも70年代辺りのB級映画の素養があれば楽しめたのだと思う。
兄ジョエルだけでつくったのがAppleTV+のThe Tragedy of Macbeth(2021)であり、弟イーサンだけでつくったのが本作ということになる。
かえりみて、片方がいないと片方がいないなりの映画になっていることは、興味深かった。たわむれに兄弟(コンビ)で映画をつくってきたわけではないことが解るからだ。
くだらないわ(笑)
見終えて真っ先に出る感想は、
「くだらね~(笑)」
まんべんなく下ネタでお下劣、何人か消されてるんだがブラック・ユーモアというにもゆるい、ハードとはとても言えないぐだぐだボイルドなLGBTコメディロードムービー。
レズビアンな親友同士のチン道中。
女性同士のえっちシーンが貪欲な肉食系かつあっけらかんとしててスポーツ感覚。
いろいろなお道具と使い方があるもんだと感心しました
マット・デイモン、ノリノリで演じてて、
楽しそうでしたね
ってか、よくやるわ
性格真逆な主演のふたりがキュート。
噛み合わないようで合ってる会話が絶妙で可笑しいです。
久本雅美風のマーガレット・クアリーは基本美人、モデルみたいで前歯がかわいい。
てきとーなジェイミーはともかく、敬虔なクリスチャンで固真面目で杓子定規で、眉間にしわ寄せつつ、結局えろもお下劣も大好きなマリアンが素晴らしい。
アタッシュケースの中身、どれほどくだらないモノかワクワクしたら期待を裏切らないチンプさで、アレといわずナニと訳しているのは、昨年の阪神タイガースの合言葉に敬意を表したんでしょうか(まさか)
ありがちと言われている女子サッカーチームとか警官とかから苦情出なかっただろうか
せっかく「ふたつ作っておいた」のにホテルに忘れちゃって
ゆるくて笑いが形にならずに立ち消えたりもする。
弟単独監督作だけど、コーエン兄弟のテイスト
コーエン兄弟の映画は好き。クセになります。
【”ブルーバイユー”車のトランクに積まれたスーツケースに入った”ブツ”を巡るおバカチン道中。マット・デイモンさん、ナカナカのモノをお持ちですな!ホント・スイマセン・・。】
ー フツーは、車のトランクに積まれたスーツケースに入ったブツと言えば、コカインかヘロインかLSDでしょう。
それが、見事に屹立した〇〇〇〇5本!しかも、形状が夫々違う!長かったり、太かったり、皮を被って居たり、左に反って居たり・・。あー、馬鹿馬鹿しい!あー可笑しい!-
◆感想<Caution!内容に触れていて、且つおバカです!>
・ぶっ飛んだ人生を送るジェイミー(マーガレット・クアリー)は、”恋人”スーキー(ビーニー・フェルドスタイン)と別れ、真面目なマリアン(ジェラルディン・ビスワナソン)と車の配送を兼ねて、フロリダ州タラハシーを目指す。
ー ジェイミーとスキーの部屋の壁の丁度腰の位置の辺りに固定されているディルド。どーやって使うのかなあ、ボク、ワカラナイヨ・・。-
・二人はレズビアンバーに立ち寄りながら旅を続けるが、彼女達の車のトランクに積まれたスーツケースに入ったブツを追う間抜けなギャング達の姿。
ー 二人が全員レズビアンの女子サッカーチームがいるレズビアンバーで、サッカーチームキャプテンの”ピー”と言う笛に合わせて、相手を変えて行くシーンがおバカで可笑しい。
そして、ジェイミーとマリアンはペアになってしまい・・。-
■二人が、車のトランクを開けた時に見つけたモノ。それは生首の入った箱と、見事に屹立した〇〇〇〇5本!が入ったジェラルミンケース。
そして、そのうちの一本はゲイリー・チャネル上院議員(マット・デイモン)のモノだった。
何故に、上院議員は自らのモノを〇〇〇〇にしたのか!!
そして、それを追って来るギャングの意図は?
・更におバカなジェイミーはゲイリー・チャネル上院議員の〇〇〇〇を使って、ホテルの部屋でイタシテしまうのである。
<余りにバカバカしくて、笑ってしまった作品。
ジェイミーとマリアンが仲良くなって、お揃いで、ゲイリー・チャネル上院議員の〇〇〇〇を複製して、ニッコリ笑うシーンも可笑しい。
今作は、勝手にレッテル貼りをする事を小馬鹿にしたコメディだと・・思います・・。>
<2024年7月21日 刈谷日劇にて鑑賞>
ドライブアウェイ・ドールズ(2023)
Filmarks様のご招待をいただき、試写会にて鑑賞いたしました。
ずばり、私はコーエン兄弟の映画が苦手です。
どれくらい苦手かというと、なぜそんなにも評価が高いのかがどうしても解らず、解りたくて、鑑賞可能な作品を片っ端から全部観た、それくらい苦手です。
批判をするにしても、観ていないものはできませんので。
『ドライブアウェイ・ドールズ』のオープニングは、私が恐れていた通りの「ローアングルの」「迫りくる」映像から始まりました。
こうやって人の神経を逆撫でして、人間の最も汚い部分をこれでもかと誇張してエログロ映像にして彼らは、私を人間不信にしてきたのです。
やーめーてーーーーーっ。
安心してください、予想通りエログロ映像満載ですし、人はモノのように殴られますし蹴られますし死んでいきます。
しかし、この作品はこれまでのコーエン兄弟作品とは一味も二味もなんなら「全く」違います。
コーエン兄弟作品の全てに呪いのように貼りついて私の精神を削ってきたあの「不条理」が、ない。
まるでタランティーノ作品を観ているような錯覚を覚えるほど、爽快なのです。
兄が抜けると毒も抜けるのか。
「日々の生活に行き詰まりを感じた女性二人がドライブの旅に出る」と聞いて誰もが脳裏に浮かんだのは女性版アメリカン・ニューシネマの金字塔、『テルマ&ルイーズ』でしょう。
『テルマ&ルイーズ』を超える「女性二人のロードムービー」など作れるはずがないのに、なぜこのハードル高い題材を選んだのかを確かめるのも、もう一つの私の目的でした。
私なりの結論はこうです。
この映画は『テルマ&ルイーズ』へのアンサーです。
舞台が『テルマ&ルイーズ』の9年後のY2Kに設定されているのも、それでいてファッションや音楽が90年代風味なのも、テルマとルイーズの「もうすぐそこまで来ていた明日」を描きたかったからではないかと思いました。
虐げられ、犯され、奪われ続けた女たちが反逆し、南へ南へと逃走した先にあったものが決して「自由」ではなかった結末への、かなり乱暴+お下劣ではあるけれども「救済」あるいは「祈り」だったのではないでしょうか。
逃げるテルマとルイーズを理解し、どうにかして救いたいと追いかけたハル刑事にも、代わって登場したスーキーが「答え」を示しています。
逃げているつもりは毛頭ないジェイミーとマリアンを「力(=権力と暴力)を手にした女性」の象徴である彼女が如何にして追いつめ、制裁を下すのか、注目です。
そして「スーツケースの中身」とは。
女性たちの生を奪い、性を奪って来たものは、かくもちっぽけなものだったのかと、ゲラゲラ笑いながら爽快な気分で劇場を出てください。
#映画感想文 #映画レビュー #映画が好き
可愛いレズたちの下ネタ
レズのジェイミーはスーキーと別れ、叔母さんの所に行こうとしていた親友のマリアンとフロリダのタラハシーに向けて車の配送を受けてドライブを始めた。しかし、配送会社が手配した車をドライブ中、その車がパンクし、タイヤ交換しようとトランクを開けると、ボードの下に謎のスーツケースと箱を見つけ、その中に思わぬ物が入っていた。そのスーツケースと箱を取り戻そうとするギャングたちから追われることになり、さらにジェイミーの元カノのスーキーまでタラハシーに来て・・・さてどうなる、という話。
車の配送の仕事を請け負ったのなら、車に落書きしたり、途中でレズバーなどに寄ったりせず、納期までにちゃんと車を届けろよ、と思いながらいいかげんなジェイミーにイライラしつつ、マリアンの気持ちになって観てた。
追ってきたギャングは強くもなく、マヌケで拍子抜けだったし、議員もやはりマヌケ。悪い奴らが弱いのはドキドキしない。
ストーリーはレズのオンパレードで下品なセリフも満載で、自分以外たった3人だった観客が全て女性で、その女性客のうち2人は始まってまもなく退席されたほど、これ女性には不快なのかも、と思った。
ジェイミーはチャランポランだったけど、顔は可愛かったし、マリアンとの会話は漫才のようで面白かった。
スーキーも強くて、婦人警官かぁ、なるほど良い設定だなぁ、と観てた。
日本人で本作を作るとしたら、ジェイミーが広瀬アリス、マリアンが上白石萌音、スーキーが渡辺直美かなぁ、なんて考えてた。
ジェイミー役のマーガレット・クアリーとマリアン役のジェラルディン・ビスワナサンの2人とも可愛かったし、スーキー役のビーニー・フェルドスタインは1番面白かった。
有りえない話だから、頭を空っぽにして女の子の下ネタ話を聴くのも良いかな、なんて思った。
面白かった。
チ○コ映画
「くだらねー!!」が鑑賞後の一発目の感想
題材はくだらないんだけど、くだらないことを真面目にやっているので笑えるし、ずっと観ていられる
コーエン兄弟の弟イーサン・コーエン初単独監督作ということで、地味~に公開しておりますが、予想以上の下ネタ、くだらなさ全開で個人的には大満足
主演のジェイミー役のマーガレット・クアリー、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でマンソン・ファミリーの脇毛ぼーん女子(ブラピに車で挑発してた娘)、強烈ぶっ飛びレ○ビアンで最高でしたよ!
その相方、マリアン役のジェラルディン・ヴィスワナサンが超堅物キャラ、対照的な二人にスーキー役のビーニー・フェルドスタイン(ブックスマートの一人)が絡み、とにかくずっとくだらない
マット・デイモンやペドロ・パスカル(マンダロリアン!)の使い方がまた…
この夏、最強レ○ビアンチ○コ映画はいかが⁉ オワリ!
まさかのキャスティングが!
主役の人と婦警はとても魅力的。
90分の短い映画なのに長く感じた。
テンポが悪いのか?もうちょっと画面に変化がほしい。
B級映画路線なら、もっとドンパチとエロを盛ってもいいのでは?
あとは劇場の雰囲気なのか?周りが爆笑してるなら、もっと素直に笑えたかも。
テルマ&ルイーズの続編が見たかった!
確かに「テルマ&ルイーズ」とsituationは似ている。
背景は1999年、二人の若い女性が中身の知れないやや古めかしい車を、フィラデルフィアからフロリダのタラハシーまで届ける(Drive-Away)と言うストーリー。
ジェイミーは少し年上で、社会のことを良く知っているが、マリアンは、まだ何も知らず、経験も浅く、いつもヘンリー・ジェイムズの「ヨーロッパ人」を読み耽っている。
味付けは、タランティーノを思わせる。事態を前にして、延々と説明するところなど。もう一つは、言わずと知れたLGBTQIA。登場人物は多いが、この映画の中心は、あくまでこの二人の生き方。やや不条理で、現実感を欠く分、爽快感がある。
しかし、タイトルの元になった「Drive-Away Dykes」がヘンリー・ジェイムズの作品によるというのは単なる悪ふざけか(どうしても、相当する作品に行き着くことはできなかった)。アメリカに生まれて、新興国アメリカと伝統のヨーロッパを行き来しながら作品を紡いだ19世紀の後半から20世紀初頭の作家ヘンリー・ジェイムズが、そんなタイトルの話を書くわけがないと思う。脚本を書いたイーサン・コーエンとトリシア・クックは、DykesによるDrive-Away(車の配送)にまつわるストーリーを思いついたが、Dykesの俗語としての意味から映画のタイトルとしては使えず「Drive-Away Dolls(可愛い女の子の車の配送)」としたのだろう。おそらく、ヘンリー・ジェイムズ作品のイメージを介して、保守的な南部と、進歩的な北部を対比しようとしたのだと思うが。実際には「lesbian road trip project」の第1作と言うのが、本作の位置付けとして最も的を得ている。
それにしても、保守派の地盤としてのフロリダ州はわかるが、最後に同性婚のためにマサチューセッツ州を目指すと言っても、あれだけニューイングランドのことを揶揄していたのに。ニューイングランドは、もともとピューリタン(清教徒)が移民で来たところだから、同性愛に対しては、最も厳しかった。逆にそう言う土地だから、同性婚も早く認めたのだが、99年じゃあ、まだ合法化されていなかったろう。
『テルマ&ルイーズ』ミーツ『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』なロードムービーは意外とアカデミックな下ネタ炸裂コメディでした
1999年のフィラデルフィア。破天荒すぎる言動のせいで同棲中の彼女に追い出されたジェイミーは親友のマリアンが車の配送代行(ドライブアウェイ)でタラハシーに住む叔母に会いに行くことを知り同行することにするが、配送会社が手配した車のトランクにはあるブツが積まれていて・・・からのロードムービー。
今年リバイバル上映された90‘sヤケクソ映画の金字塔『テルマ&ルイーズ』と『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』のハイブリッドのようなプロットだけで観ることにした作品、監督がコーエン兄弟の弟の方であるイーサン・コーエン監督作品ってことでどんなサスペンスが待ってるのかと思いきや、これって『メリーに首ったけ』のファレリー兄弟監督作品なんじゃないの?とクレジットを疑いたくなるくらい壮絶な下ネタ炸裂コメディでビックリ。これでもかと出てくるアレにも辟易しますが飛び道具として仕込まれている豪華なカメオ出演でごっそり笑いを取る狡猾さにもしてやられました。ポスターにも書いてあるし予告にも出ているので書きますがもうマット・デイモンが凄い。チョイチョイ他作でアホなカメオをやってますけどこれがベストかも。ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに名前を刻んでいるレジェンド俳優がそれやりますか!?みたいな。あと恭しく登場するペドロ・パスカルが○○○蒐集家でしたっていうオチも頭が悪くて最高でした。
主役のジェイミーを演じているマーガレット・クアリーが誰かに似てるなぁと気になったのでググってみたらアンディ・マクダウェルの娘さんでした。また『ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー』での清々しい暴走演技が記憶に新しいビーニー・フェルドスタインがジェイミーに愛想を尽かした彼女スーキーをこれまた暴走気味に演じていて痛快です。
全編とにかくふざけ倒しているんですが、要所要所でやたらと引用されるヘンリー・ジェイムズがツイストになっていたりするので米文学に親しんでる人もニンマリしてしまうアカデミックな作品でもあります。エライぶっ飛んだ脚本だなと思ったらイーサン・コーエンと奥さんのトリシア・クックの共同脚本。しかもトリシアさんは同性愛者だそうでどういうこと?と思ったら婚姻関係はそれはそれとして別々にパートナーがいるのだそうです。そりゃこんな話書けるわと感心しました。
コメディ犯罪映画
コーエン兄弟の映画ではあるなーって雰囲気はあるが、コメディに振りすぎて犯罪が軽く???が多い。惜しい感じはするし、コメディとしてならそこまで行っていないし、犯罪映画としてもぬるい感じ。いつものコーエン兄弟の映画としては物足りない。一人だからか?
子供にはまだ早いっ(笑)
内容はアメリカらしいコメディー映画。
ジェラルミンケースの中身はまさか。
内容の殆どがピンク系m(_ _;)m
人生に行き詰まりを感じたガールフレンドと破局したばかりで自由奔放なジェイミーとジェイミーの友人で堅実すぎるマリアンがマリアンの故郷であるフロリダのタラハシーへ気分転換に旅行しようよ~ってところから車の手配も兼ねて配達の仕事を引き受けながらタラハシーへ。
最初は配達を依頼した車の中に見られては困る積荷が恐らく内容的に大麻か他の薬物か金にしたらデカい物が入っているから取り戻したいと思ったが、まさかの大人の玩具。
子供には見せられないね(笑)
そりゃ知られたら困る一物だΣ(´∀`;)
必死で取り戻そうとする抗争劇もレズの彼女達が行く先々でレズパーティーに参加し出会ったレズと出会い関係を持っていくのもまた自然と触れ合うことなのか。
ツッコミどころが多い作品だった。
大阪ステーションシティシネマ様での上映が今週の木曜日迄(7月4日)のラストウィークに入っているので気になっている方は今のうちにぜひ!
近年稀に見るアホな映画
『テルマ&ルイーズ』的なロードムービーを期待して観たのですが、
全然違いました(笑)
基本、レズビアンとしての恋愛模様(様々な出会いと遊びなどを含む)が下ネタ満載で描かれつつ
主人公たちが車を配送するにあたって乗った車に
謎のブツが入っていたことから、ゆるめのギャングに追われるのですが
この緊迫感の無さにも脱力感でいっぱいでした。
場面の切り返しなどで時折インサートされるアート的なビジュアルが
センスいいなと思いましたし、本作のアクセントにもなっていると感じました。
それにしてもマット・デイモンがちょい役で出てくるのですが、
実にくだらない役なんですよねー。よく引き受けたなぁと感心したのですが、
イーサン・コーエン監督から依頼されたのでしょうね。マット・デイモンの起用も実に面白いです。
実にくだらない作品ではあるものの、しっかり作られていて好感が持てますし、
シリアスな作品が多い昨今においては、大変貴重な作品だと思います。
存分に笑わせていただきました。
サクっと楽しむキッチュな軽快コメディ ジェラルディン・ヴィスワナサンがキュート
'70年代レズカップルによる逃避行ドライブは危険がいっぱい
主演2人、特に真面目なマリアン役、ジェラルディン・ヴィスワナサンがキュート
サクっと楽しむキッチュな軽快コメディ
’70年代映画の雰囲気でサイケなイメージまで挿入
ギャングや議員、脇を固める男たちが、どいつもこいつもロクでもないダメダメなところもイイ感じ
マッド・デイモンの出演に驚き、実は凄そうなのにあっけないビル・キャンプが可笑しい
特筆すべきはアラサー女子たちのエロトーク
これはアメリカ🇺🇸の映画史に燦然と輝くコーエン兄弟の弟さんであるイーサンの初単独監督作。
お兄さんのジョエルがひと足先に撮ったシェイクスピアの「マクベス」は、ポランスキー作品には及ばなかったものの、斬新な解釈とスタイリッシュなモノクロ映像がインパクトを放つ傑作だった。
それに対しイーサンの今作は真逆のテイスト。ライト&アメリカンでかなりお下品なコメディの快作だった。
基本はロードムービー。レズビアンなアラサー女子二人の車の配送(=Drive-Away)をしながらのアメリカ縦断の旅。間違って乗った車に「思わぬモノ」が載っていたことによるドタバタ。
特筆すべきはマシンガンのように繰り出されるアラサー女子たちの大人なエロ・トーク。気持良過ぎて参加したくなること必至。
登場する女性陣がすべてレズビアンなのも潔し。男同士は受け付けないのに女性同士の行為に違和感がないのは何故だろう。男女のからみがなくても全く問題なし。
PG12は映倫の粋な計らい。中学生諸氏にも上質なエロトークを学んで欲しいということだと思うけど、彼らがお金を払って今作を観ることは考え難い。教育用に編集して中学校を回りたいげど教員免許がない😢
マーガレット・クアリーが好きで鑑賞したけれど。
あきれた物語の映画だった。他の方のレビューを読んで本音は観たくなかったが、好きな女優だからしょうがなかった。映画館の招待券が1枚持っていたので、利用させてもらった。ヘンリー・ジェームズの小説が取り上げられている。アメリカ人にとっても、難しい小説だと思う。
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