ルックバックのレビュー・感想・評価
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タイトルなし
割引券を使うために渋谷を訪れた所、1700円均一で使えないという深い悲しみ。内容はほぼそれを癒してくれる素晴らしい出来。ルックバックがオアシスの曲名を元に考えられている、「悪い思い出にしないで」というのは原作読んでないけど知っている。絵も良い出来で、話の筋がとても映画的なので、たまにアニメアニメし過ぎかもな、映画映画した方が良いかも、と思ったけど、強いて言えばって感じです。
で、あまり汚い言葉で言いたくないんだけど、どうしても言及せざるを得ない部分がある。
音楽が厳しい、酷い。ここでこう感じてここで感動しなさい、このタイミングで音楽が始まるので盛り上がるところですよ、クライマックスですよ、と。聞いていて辟易。音楽無しの方が自分は感動すると思う。ここまで浅はかさと承認欲求が剥き出しの音楽も久々に遭遇したので驚きました。控えめに言って…やめとこ。まあこれぐらい露骨露骨露骨でやらないと客がわからないかもしれないけど。でも劇場でみた映画だから。テレビで偶然見たんなら何も思わないんだけど。
没頭できるものと友と出会える幸せ
原作発表時に一度読みました。少し感動。
それからの映画化。正直観に行く予定はありませんでしたが、友人から声をかけられて行くことに。
それ故、前情報などを入れず、極めてフラットに見ました。
涙は出なかったですが、心揺さぶられました。
何だろう? 漫画(原作)の足りない部分を完全に補完しているからかと。
特に音楽が特に良い感じ。そして声優さんも素晴しいお仕事でした。
ドラマ放送終了後の最近「不適切にもほどがある」をみたので、藤野役が河合優実さんだと知っていても、全然彼女の顔が思い浮かばないほどの名演技でした。
監督さんが原作リスペクトであることがしっかり伝わってくると感じました。
原作が既に絶対的な熱量を持っているのでしょうね。老若男女で劇場内9割ほどの混雑が、この作品の人気を物語っているなぁと思いました。
たぶん、俺がこの物語の二人のように没頭できる何かに出会えなかったのが、涙が流れなかった原因かと思います。
そして50歳オーバーには漫画や映画、ドラマ、アニメなどで「キャラクターの死」に対して耐性がついてしまって、驚くことはあってもあまり心動かされることが少なくなってしまうのですが、京本の死とそれにまつわる演出には久し振りにぐっと胸が詰まらせられました。
自分の今現在までの人生は、自分自身で幸せだと思ってはいるのですが、先にも書いたとおり「没頭できるもの」とは出会えていない、もしかしたら、これから出会えるのかもしれないのだけれど、「同じ夢を、同じ熱量で追い続ける友」とは流石にもう巡り会うことはないので、若者の熱い情熱は素晴しく羨ましいと思いました。
友人に誘われて、この作品をスクリーンで見られて良かったと思いました。
8/2 二度目の鑑賞。感動は全く色褪せない。原作の物語とキャラクターがしっかりとしているので、小説でも十分感動が出来るのだろうなと。更に画がついて漫画としてのクオリティーが素晴しいところへ映画関係者のチームワークとリスペクトががっしりと組み合っているのだと感じます。
劇場約6割くらいの入り。まだまだ熱量は続いていますね。
思ったのですが、この作品漫画を書くために四六時中二人は一緒に作業をして、LINEのやりとりなどは出てこないのですが、今はそういう付き合い方(距離感)を嫌がる若い世代が多いような気がするのですが、20代前後の方達はその辺りどう感じているのか気になりました。
アート作品のような映画
前半は「才能と努力」をテーマに青春を描き
後半は「生きていく」をテーマに大人になる過程の不条理な葛藤を描いている
芸術やアートのような映画だなと感じました。
珠玉の青春ドラマ
才能のある者とそうでない者の友情は、描き方次第では酷く残酷な物語にもなり得るが、原作掲載が少年誌の「ジャンプ+」ということもあろう。リリシズム溢れるタッチで清々しく描かれており、藤野と京本のやり取りを微笑ましく観ることが出来た。ネガティヴなコンプレックスを跳ね返すようなサクセスストーリーにも爽快感が湧く。このあたりは同じ集英社で連載されていた漫画「バクマン。」を連想した。
しかし中盤で、ある衝撃的な事件が起こり、映画はシビアなトーンに切り替わっていく。物語の文脈上、やや唐突に映るが、その意外性も含めてドラマが一気に跳ね上がったという印象を持った。
そして、終盤にかけてのスリリングな展開も良い。甘ったるい妄想の世界に堕することなく、きっちりと現実を見据えた結末に好感が持てる。
映画は藤野の後ろ姿で始まり後ろ姿で終わる。この構成もタイトルの意味が反芻され印象深い。思えば、本作には藤野や京本の後ろ姿のカットが印象的に反復されていることに気付かされる。
例えば、手を繋いで走る町のシーンでは京本から見た藤野の後ろ姿が、二人が出会うシーンでは藤野から見た京本の後ろ姿が描かれている。そしてこれらのシーンは終盤で再びニュアンスを変えて反復されるのだ。
コンビで漫画を描く藤野と京本は並び立つ存在とも言えるが、実は小学生の頃からずっとお互いに背中を追いかけていた関係なのかもしれない。そう思うと、ラストカットの藤野の後ろ姿には、それを見守る京本の存在を意識せずにはいられない。
アニメーションとしてのクオリティも中々に高い。ポップで洗練された流行の絵とは一線を画したリアル寄りなタッチが物語に生々しい息吹を与えている。
また、本来であれば3DCGで表現して然るべきところを、手描き風なタッチで仕上げており、このあたりは原作のイメージを損なわないようにした製作陣のこだわりが感じられる。
藤野役の河合優実、京本役の吉田美月喜もリアル寄りな世界観に寄せた演技で良かったと思う。特に吉田は東北の訛りを自然に入れながら、引きこもりのコミュ障という難役を上手に表現していたと思う。
本作で唯一残念だったのは、ドラマに余り広がりが感じられないことだろうか。京本のバックストーリーが希薄だったり、二人の交流がダイジェスト風にしか表現されていない等、物足りなさも覚えた。原作は単行本1冊分しかないので、本作も約60分の中編となっている。この辺りは仕方がないといった感じである。
尚、後半で描かれる”ある事件”については、一部で言われているように自分も京アニ事件を連想させられた。原作者の藤本氏が意識していたかどうかは分からないが、少なくとも本作は漫画に限らずアニメや小説、映画、美術といったクリエイティブな職業に就く人々にエールを送るドラマだと捉えているので、こうした連想を抱くのは仕方がないことなのかもしれない。
日本アニメと青春の懐かしい感動
あまりインプット無しに観ましたが感動しました。1時間で1700円でも大満足。
冒頭は凝ったカメラワークで格好だけの映画ではないかと不安になりましたが、全くそんな事はありませんでした。
途中の畦道を走るシーンなんて溢れ出る感情が画面いっぱいに伝わってきて、生き生きとした動きに日本アニメの真髄を観ました。
引き合いに出すのも失礼かもしれませんが、ジブリが鳴りを潜めてから、日本のアニメは人の心の機微を描けない不自然なアニメが増えたように感じてましたが、ルックバックはそれを払拭してくれました。
得意げな気持ちを堪えても口の端から漏れてしまう子どもの笑みの魅力的なこと、
二人だけの世界で音が鳴り止み、聞こえない笑い声が聞こえること、
澄んだ空気、何気なく美しい日本の景色や時間の移ろい、
若く直向きで不器用で混じり気のない青春とそれを絵で表現するしかない衝動に感動しました。
不幸な事件も参考にしてリアリティを出したのであろう場面もありますが、最後も安易なハッピーエンドにせず、しっかりと現実と向き合ったストーリーには好感を持ちました。
今時の漫画を原作にしながら、日本アニメの良さをしっかりと受け継いだ素晴らしい映画だと思います。
1時間で期待以上の感動を味わえます
まとめサイトで読み切りがオススメされていて当時、面白いなーと思いながら気づいたらアニメーション映画となっていました。
うろ覚えでしたが、良い作品という記憶を辿りに鑑賞しました。素晴らしかったです。
原作が読み切りでそこまで長い作品ではないですが、1時間という短い枠の中でうまくまとまっています。
1点気になったのは特徴的な目、鼻、口の原作デザインから主人公と友人(モブ)が主人公と似ており、うまく描きわけられてないなと感じました。
個人的には、原作を知らない方がシナリオを楽しめるのではないかと思います。
1時間ほどで終わるのでサッと感動を味わうにはもってこいの作品だと思います。
時間があれば隙間時間にでもぜひ!オススメです。
容赦なく、心をエグる、𝐋𝐎𝐎𝐊 𝐁𝐀𝐂𝐊!! !!
主人公の性格が悪い為、死地に追いやった事のみならず、もっと優しく素直に接すれば良かったというルックバックが際立ちます。よって映画体験、読者体験の為に、このようなキャラに設定したのだと思います。鑑賞後は重苦しさをダイレクトに味わう事になる為、死を扱った良くある一般作品と一線を画していると思いますし、また流行っているから観てみようと足を踏み入れると、観客の心に一生の傷跡を残してしまうでしょう。京本の訛りがきついのは、純朴さを表していると思います。卒業証書はプリントと違って重要書類なので、やはり先生が直接手渡しするべきだったと思います。また特別料金で子供でも1700円ですし、1700円はやり過ぎだと感じました。繰り返し観たいという方もいるでしょう。一人でも多くの方が本作を観て、悔いのない人生を歩む手がかりになれば良いと思います。それが創作や映画の役割なのだと改めて感じました。
なんか惹き込まれるストーリー、現実的。
まったく内容知らずに視聴。
主人公の挫折や成功、葛藤とかとかを綺麗に描いている。ストーリーも比較的サクサクと進んで行くので見やすい。大きな感動や笑いとかはなかったけれど、グッと心にくるものがあり、訴えかけてくる印象。
2人の感情がしっかりと伝わってきてとても良い。終わり方も変に語ったりせず、凄くいい。
1時間短いなぁとか思ってたけれど、見てみてこれでいいって思える。通しで見たいとこではあったし、これより長くても短くても嫌になってたかもしれない。
1度見てみて欲しい作品ではあるかな。
創作者必見の一作
心に響くharuka nakamuraさんの音楽、美しい背景、素晴らしい作画…キャラクターの心情が伝わってくる動き、どれをとっても素晴らしく胸を打たれました。原作既読ですが、観に行く価値があります。鑑賞後、その場で少し余韻に浸りました。
創作経験のある方、特に絵を懸命に描いた経験のある人間にとってかなり心響くストーリーと思います。
素晴らしい作品を、ありがとうございました。
文句なし 原作も映画もどちらも良い
原作を1度目に読んで、、、まーこんなかな?
と言う感想でした
映画鑑賞前にもう一度読み直したらやっと理解できました もう感涙 意味が深い
そして今回の映画、さらに動画の力が増し 違う表現がさらに補完され 数度の感涙
今回映画だけ見た人で、???なんだかな?ってなった人はいると思います
もし今後原作を読んで感動したなら もう一度映画を観てほしいです
自分が好きなシーンは手を繋ぎ街を走るシーン
2人が周りの人と違い輝いていて、繋ぐ手も下から輝いています
この後のストーリーとの対比になりますが、素晴らしいターニングポイントの表現だと思います 素敵です
なんだろう…この作品は形容が難しい…
個人的に感じたことは、"尊い"、"切ない"、"儚い"、それらの刹那の時を経てもなお続けることの大切さを説いてる作品のように感じた…
描かれているストーリーはシンプルなようですごく深かかった…
短いけど心洗われる良作
「ファイアパンチ」「チェーンソーマン」の藤本タツキ原作。原作未読でしたが、面白かったです。
ストーリーはシンプルで、藤野と京本という二人の女の子が小学生4年生から20歳ぐらいまでの話。学級新聞で4コマ漫画を描いていた藤野は、同じ学級新聞に掲載する引きこもりの京本のことが気になっていた。卒業式の日に二人は出会い、一緒に漫画を描く、って話。
上映時間は50分と短い話ですが、話が動き出すまでが長い。でも、この部分が「上手い絵描きになるとは?」って、本作の主題を描いているんですよね。答えは「ひたすら描く」こと。下手でも、上手い人に嫉妬しても、周りが冷ややかな態度でも、ただただ描き続けこと。
最後のエンディングに向かう部分の工夫が上手です。あのまま、普通に扉を開けて、あの四コマ漫画を見つける、でも話は畳めるのですが、少しファンタジーな転調を入れることで、清々しくエンディングを迎えられます。
エピソードは地味だし、キャラクターも主に2人だけで、テーマは絵を描くこと。こんな材料でも、すごく心が洗われる良作です。
彼女らがそこに存在していた!
吉祥寺のアップリンクは朝イチ9:40の回から満席。初日に観に行った美大生の姪っ子ちゃんは「最初から泣いてた!」と言ってたけどよくわかる。あちこちから鼻をかむ音が聞こえた。回想の絵、一枚一枚が尊くて私も涙出た。
紙の単行本を3回くらい読み直してから観に行ったのだけど、本当に原作を忠実に再現していて、脚色は本当に少なく、そのバランスも、この作品ならではだと思った。声も全く違和感なく、彼女らがそこにもう、ただただ存在していた。
そして本日は東京都知事選の投票日。映画館で選挙割引の取組みをしていてすばらしい〜!とおもった!
特別興行ならば、評価も特別になる
評判がすごくいい。いつも行く映画館で新規上映始まった。入場特典の有無を確認して鑑賞に行きました。
4コママンガのタッチで始まる本作はとても新鮮に感じられた。そして4コママンガの主人公がどの様に絡んでくるのか楽しみであった。
しかし本作主人公藤野が学校新聞に描くマンガだけだった。藤野のマンガは素晴らしかったが、京本の描くマンガの画力に魅了される。しかし京本が引きこもりで見下す。藤野は友人から遊びやスポーツの誘いにも応じない。藤野もある意味引きこもり。
卒業の日初めて京本に会い、以後2人でマンガを描き評価されていく。美大に行きたい京本は新連載を断る。藤野は美大を無意味で、引きこもりの京本にできる訳ないと断言する。京本を単なるアシスタントぐらいにしか思っていない。
京本の大学で事件が起きる。現実世界のレイのジケンを彷彿させる。この事で(業界を応援したくて)評価が高まっていたのなら違うと思う。
藤野は京本が引きこもりのままなら犠牲にならなかったと感じる。自分のせいだ。でも今回は藤野が直接絡んでいた訳ではない。京本が自分の道を進み偶々出会ってしまった悲劇。藤野は関係ない。支配下の人間に対して 自分の選択ミス という発想ではないのか。自分中心の発想の藤野。
ここで更に物語の方向性が変わる。タイムリープ。
間違っていた自分を見つめて直して欲しい。
でも戻った世界は、初めから2人が出会わなかった世界。京本は助かったが…、
藤野は何も変わっていない。
私にはどの点に重点をおいて見たら良いのか分からなかった。
…………
本作は1時間弱の中尺で特別興行の均一料金。大人一般料金では安くなるが、小学生も一緒。特別興行と宣言すれば価格設定は自由。でもそれに見合う納得の作品であれば良いが、ハードルは高くなる。
……………………
怒りで振り返らずにきちんと過去を振り返るということ
1時間に満たない上映時間の1秒も無駄な時間がない、ふたりの人生が詰まっている映画でした。
京本の人生は幸せだったのか、そんな問いは愚かしいことだと言い切ってしまうストーリーの骨太さ、その人生をとても楽しそうに美しく描写していて、そのふたりで歩く走る座る覗き込むカットで涙が止まらなくなりました。
自分を認められて思わず走り出してしまう、寒い雪の道をコンビニまで駆け込んで行く、あなたといれて私は嬉しい、そんな宝物のようなシーンに溢れていました。
この世の中は残酷で、愚かしい恐ろしいことで溢れていて、それでも生きるとはどういうことか、真剣に描いている映画でした。
傑作でした。
「チェンソーマン」と同じ人が書いたとは思えませんでした。
普段は上映時間が90分以下の映画は映画館では見ない事にしてます。
しかも通常1100円とか1300円で見てるのに、1700円均一と高いです。
だから見るつもりはなかったのですが、娘がどうしても見たいって言うんで仕方なく付き合って見に行って来ました。
いやぁ〜、短くてもギュッと詰まってて良かったです。
原作を読んでる娘も大満足だったようで、後で娘に漫画を借りて読む事にします。
四コマとキャラの性格が気になる
美術ガチめにやってきてるんだけど、あまり響かず。
物語にハッタリとか意外な真実とか欲しかった。
四コマから二人の美術歴を細かく想像してしまい、それが本編のキャラの言動と一致している感じがしなかった
京本が都合よく背景しか描かないキャラだから成立していた漫画のタッグって感じがして、確かに楽しい時間ではあるだろうけど…。京本が藤野の嫉妬をギリギリ回避できたから成立した友情というか。
その上で最終的な結論が「一読者としての京本こそ藤野の創作の原動力」。それを美しいBGMで演出されていたのに混乱😵💫そんな美しいものかよっていうか…もっと生々しさを事実とした演出がみたかった
あと序盤の四コマ的に、藤野は人物描写と漫画の起承転結の上達を意識しており、京本は背景美術とか写実的なうまさに憧れが小学生の頃からあるように見えた。
本当の絵を描く原動力は互いの存在とは別の部分にあるからこそ京本の死後も藤野は普通に描いて当然と思えてしまた。
だって京本の絵見て本当に憧れて戦慄するなら背景美術の本買うよね、真っ先にルーミス先生買うってことは何か初めから凄い明確な目標あるよね藤野…
なんか細かい行動の違和感が無意識に積み重なり全然感情移入できず、突然の京本の死もコンセプトが曖昧っていうか💦
あと単純にどんでん返し的なエンタメ要素が欲しかった。
またifの中で京本が書いた「せなかをみて!」の四コマは、背景ばかり描いてた京本が急にそういうの描いてるのが不思議で。
コンセプトが判断しづらくどこに感動すれば良いのかわからず。自分が美術の道に進んだせいで京本の行動が当然の進路選択に思え、それに反対する藤野に共感できず感動や驚きもなく…
キャラデザはとにかく可愛くて京本の不器用でホワホワした感じが好きだった
人体の練習にスケッチブックはリッチだな!クロッキー帳にしとけ!と藤野にで思った
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