「自責と反省」ルックバック それでもさんの映画レビュー(感想・評価)
自責と反省
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競争相手のいない中を独走する藤野は称賛を独占し自信を付けていく。京本の存在が皆に知れ渡り挫折しかけるが、京本が自分にだけ見せた一面に自信を取り戻す。京本に背中を見せることで
京本と成功して、いよいよという所で京本が自分の元から自立しようとする。藤野はここで背を向けてしまう。
孤軍奮闘という状況にある藤野の耳に事件が届く。そうしてやっと過去を顧みて自責の念にかられ、後悔する。藤野は、京本がいなくなった後でしか向き合えなかった。
だが京本はずっと見てくれていて、自分の支えにしつつ陰ながら支えてくれていたことを、藤野は知る。進む目的を得た藤野は不条理な運命に理由を探すのは止める。
藤本タツキがルックバックを描き上げることで救われたような気がしたと言ったのが、言葉の前に心で納得できる作品だった。
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