「いいよ、これ。凄い!」ルックバック CBさんの映画レビュー(感想・評価)
いいよ、これ。凄い!
をを。凄い。なんかすごい。濃密。
小学校の新聞の4コマ漫画で知り合った、主人公と隣のクラスの不登校生のマンガにかける青春時代の話。
終わってみての感想だけど、「描く」。この一言に尽きる。
タイトルの「ルックアップ」は振り返り、昔を思い返す、か。
絵とセリフで紡ぎ出される感情。とくに前半、自分より絵がうまい同級生がいると知った時の衝撃。その子から「先生のマンガが大好きです」と言われた帰り道。田んぼのあぜ道でのスキップ。後者は、ほぼアニメーションだけで伝えてくる心の動き。ここだけでもみんなに観てほしい。すごいよ。
音楽なしの進行。まさに漫画。それだけにエンディングの音楽は、最高。
「賛美歌ってこんな風に生まれてきたのかも」とすら考えた。
とにかく素敵な映画。ぜひ皆さんにも1700円払ってみて欲しい。価値ある58分になると思います。
(いつもシニア料金1300円の俺は一律1700円って高いな、と思ったけど、多くの人は安く観られるってことね。それは素晴しい。俺も喜んで払うよ)
劇中の主人公のセリフ 「漫画大変だよ。書いてもちっとも進まないし。読むだけがオススメ」
この作者の逆説的な言葉。おそらく限りなく本心に近いのだろう。でも離れられないこの世界。こうして俺をまたひとつ感動させてくれるのだから。自分が作ったもので人を感動させられる。そこから離れられないのもわかるし、離れてほしくない。すべての漫画に、あらためて尊敬を。
おまけ1
終盤の「こうだったら…」部分のオチが、京本が描いた四コマ漫画っていうのは、めちゃくちゃ決まってますよね!マンガ家って、ホント、すごい!!!!!
おまけ2
Tジョイ横浜、ちゃんと混んでたので最前列へ。俺は最前列はけっこう好き。ただしこの劇場、スクリーン高いのにけっこう前まで席あるなあ。
実際坐ってみたら、最前列、さすがにきついって。天井を見るかのようにのけぞって観た。プラネタリウムみたいだ。
それはそれでなんだか不思議な体験だったので楽しかったけれど、かつTジョイ横浜は席も広く素晴らしい映画館なので文句を言いたくはないが、もしも修正する機会があったら、スクリーン9の最前列1列は減らすべきです。
コメントありがとうございます。
舞台挨拶の動画を見ると、監督と出演者の原作愛が昇華して自分の血肉となっているように感じました。実際、そうなっているから素晴らしい作品になったと思います。
あぜ道のスキップは、二人の「まんが道」が始まる合図でもあり、一番好きなページです。
CBさん、お邪魔します。
原作の漫画も良いなと思って読んだのですが、この作品は
原作の雰囲気を損なわずに、原作の行間(コマ間?)をも
上手に表現してくれているのが感じられました。・_・
すごいアニメーション作品だと思います。
CBさんのレビュー読んでコメント書いていたら、また観に
行きたくなってきました。