「夢とは生きる理由」ルックバック 宮野凛さんの映画レビュー(感想・評価)
夢とは生きる理由
いつか、私たちにも夢があったはず。卒業アルバムに書いた、もしくは書こうと考えた、ずっと昔の記憶があるはず。そんな幼い頃の輝きを思い出させてくれる作品です。
心理描写が丁寧なことも特徴で、気が弱く人と話すことが苦手な京本と調子に乗りやすく気が強い藤野との対比が丁寧に描かれています。
クラスメイト、親、祖母、先生全てに絵を褒められてきた藤野が、自分より上手な京本の絵を見て初めての挫折をして、たくさんのスケッチブックが積み重なっていくシーンが印象的でした。
夢というのは、圧倒的な努力量と才能を掛け合わせた上で成り立つものであり、才能に打ちのめされたと思っていたものが、実は努力量でも負けていたというのは、むしろ救いであるのではないかと考えました。
私には夢があります。きっと、みんなが持っていたような。だからこそ、才能なんて言葉で逃げてはいけない。みんなで夢を追いかけましょう。いくつになっても変わらない夢を。
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