「丁寧に丁寧に作られた高熱を持った映画」ルックバック uruさんの映画レビュー(感想・評価)
丁寧に丁寧に作られた高熱を持った映画
自分は特別な存在だと信じていたあの頃。
自分には才能など無いと気がついたあの日。
それを手に入れたくて手に入れたくて必死だった時間。
築き上げた物の中で、才能だけでは生きていけないことを知った昨日。
それでも生きていかなければいけない今日。
1時間という短い時間の中で振り返ってみた人生は、あまりに鮮烈で痛い。
漫画に忠実に、丁寧に丁寧に作られた作品。
その静かな映像と音楽の中に、線香花火の蕾のような、高い熱を持った芯を見る1時間だった。
コメントする