「理不尽極まりない展開も前に進む」ルックバック 木花咲耶さんの映画レビュー(感想・評価)
理不尽極まりない展開も前に進む
良いところ
藤本先生の勢いのある荒さと艶やかな色気のある線をいい感じ整えた絵になってた
メインの2人がいい演技してた
悪いところ
ない、強いて言えば短いところだが、無駄がないとも言える
割引ないんだよな
ただのエッセイ漫画ではなくループした時間軸のあるファンタジーな成分はあるが、すごく現実感を残した心に残るものがあった。
タイトルの通り、背中を見てみせることで2人が成長していくのが伝わってくる。背中にサインしたことで藤野が前に進み、前に進んだ藤野によって京本が前に進む。そして追いかけることから隣りに立ちたいと袂を分つけど、お互いがお互いの背中を追いかけていた事をすべてが手遅れになった後に気づいて、前に進めなくなった藤野の足を進めるようにしたのも京本の背中だった。このクルクルと回りながら前に進む姿がもどかしくも力強い。順風満帆ではないけど躓きながらも進んでる前に理不尽な不運を運ぶあたりは作者の画風というよりもセンスだな。原作読んでなかったら三日くらいひきづってたろうな。
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