「万人に正しく評価を得るかはどうでもいい」ルックバック ちーさんの映画レビュー(感想・評価)
万人に正しく評価を得るかはどうでもいい
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原作既読。
好きすぎるが故に映画化へ一抹の不安ありでしたが、鑑賞後は少しでも作品の空気感を薄めたくなく、なかなか帰路につけず笑
藤野と京本の纏う青春の閉塞感はテーマは違えど我々も少なからず感じていた社会やコミュニティーからの疎外感を思い起こさせる。
生まれて初めて自分の矮小な自己顕示欲を自分と同じ世界の住人に認められるシーンは、なんとも言えないむず痒さがあり、同志を得れなかった過去の自分への追悼のようにさえ感じた。
雨の中、踊り狂う彼女は滑稽で浅はかで、とんでもなく美しい。このシーンがとにかく好きだ。そしてどうしようもなく羨ましい。
彼女達の作画能力やストーリーテラーの才能云々などは瑣末な事だ。そんなものが不必要であるように、二人が創作に没頭するカットを、良かったなあ、良かったなあと感じながら眺めてる自分に軽く引いた笑
二人が袂を分かち、それぞれの道を歩んだこと、その後の物語の顛末、様々な解釈を読んだラストに至るまで、この作品が万人に評価を得るかは、どうでもいい。ただ自分にとっては、まあ最高だったよなと過去の思春期の自分に問いかける。
どうせあと5回は観ちゃうよな俺ら
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