室町無頼のレビュー・感想・評価
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日本版『マッドマックス』
監督が『マッドマックス』を意識したと仰っていた通り、あの汚く腐敗した世界観や、個性強めなキャラクターのビジュアルは『マッドマックス』の要素強め。私は『マッドマックス』が好きなので楽しめた。
「寛正の土一揆の首魁」という歴史上の一文から、時代劇というより漫画的なエンタメ要素に振り切った作品。才蔵なんて少年漫画の主人公かと思ったよ。
『SHOGUN』や『侍タイムスリッパー』など、時代劇が新たなスポットを浴びる機会が多かった2024年。時代劇=堅苦しい・難しそう と思っている人も、こういう時代劇なら楽しめると思う。
クライマックスの一揆シーンはすごい迫力で、とてもスクリーン映えした。やはり人数が多いとその分の圧がすごい。
しかし面白かった分、残念な点も目立った。
残念な点は2つ
①劇伴が合ってない気がした
このシーンでそんなほのぼの音楽!?
こんな大事なシーンでそんな現代っぽい音楽!?
と、大事なシーンの劇伴が雑音だった。
『マッドマックス』はビジュアルとロックがすごく合っていた分、意識するならそこも意識してくれと思った。エンドロールの時の音楽をもっと劇中に使えば良かったのに…
②才蔵役の子の話し方
まだ演技経験が少ないのかな?殺陣は本当に凄くて、きっととてつもない努力されたんだろうなと感動したし、かっこよかった。
ただセリフのシーンになると…浮く。怒鳴り散らすシーンは滑舌が悪くて聞き取れないところもあった。これから頑張って欲しい。
残念な点もあったけれど、満足度は高い作品でした。
この映画は蓮田兵衛が率いる土一揆(徳政一揆)が成功するのかどうかが主題だと思われるが、 長尾謙杜演じる才蔵の物語でもあると思う。
動画配信で映画「室町無頼」を見た。
2025年製作/135分/PG12/日本
配給:東映
劇場公開日:2025年1月17日
入江悠監督といえば、「22年目の告白 私が殺人犯です」
「あんのこと」を見たことがある。
原作は垣根涼介。直木賞作家らしい。
この人のことは知らなかった。
直木賞をとったのは「室町無頼」。
1461年、応仁の乱前夜の京。
大飢饉と疫病によって路上には無数の死体が積み重なり、
人身売買や奴隷労働も横行していた。
冒頭からひどい描写が続く。
しかし時の権力者は無能で、享楽の日々を過ごすばかり。
そんな中、己の腕と才覚だけで混沌の世を生きる自由人・蓮田兵衛は
ひそかに倒幕と世直しを画策し、立ち上がる時を狙っていた。
これはある程度史実に基づいた話のようである。
応仁の乱は、室町時代中期の応仁元年(1467年)に発生し、文明9年(1477年)までの約11年に及んで継続した日本の内乱。発生時の元号から一般に「応仁の乱」と呼ばれるが、戦が続いたことにより、応仁は僅か3年で文明へと改元されたため、「応仁・文明の乱」と称されることもある[1][2]。
室町幕府管領家の畠山氏と斯波氏それぞれの家督争いに端を発し、8代将軍足利義政以降、足利将軍家の後継者問題も絡んで幕政の中心であった細川勝元と山名宗全の二大有力守護大名による権力闘争が激化し、幕府勢力が、細川氏率いる東軍と山名氏率いる西軍に分かれ、幕府の主導権をめぐって争った[3]。さらに各々の領国にも争いが拡散し、11年にわたる大乱となった。最終的には西軍が解体されたことで終息したが、主要な戦場となった京都全域は壊滅的な被害を受けて荒廃した[4]。
明応2年(1493年)の明応の政変とともに、室町幕府の権威が失墜して日本が戦国時代へ移行した原因とされる[注釈 1]。
この映画は蓮田兵衛が率いる土一揆(徳政一揆)が成功するのかどうかが主題だと思われるが、
長尾謙杜演じる才蔵の物語でもあると思う。
冒頭ではぼろ布のようにみすぼらしかった才蔵が一流の兵法者として成長していく姿が生き生きと描かれる。
ジャニーズ系の映画俳優と言えば、二宮和也、岡田准一が挙げられると思うが、
長尾謙杜も着実にキャリアを重ねていると感じる。
大泉洋にはいい脚本といい役が巡ってくる昨今の状況であるが、
この「室町無頼」はなかなか見ごたえのあるいい映画だったと思う。
満足度は5点満点で5点☆☆☆☆☆です。
才蔵の殺陣が思った以上に深みを増してた
時代劇目当て、長尾謙杜くんが殺陣をできるか目当てで行ったが思った以上に素晴らしい演技と殺陣だった。
大泉洋氏演じる蓮田兵衛に救われ武者修行するのが長尾謙杜くん演じる才蔵。武道を身につけるために、あらゆる死も覚悟の修行をするのだが、その過程の魅せ方がアイドルとは思えぬ演技力。見なりもボロボロ、傷だらけになっていくのだけど、中身は人間味を増し、強くなる過程を繊細に演じていた。
私的見どころは、最後の六尺棒を振り回しながら軽く(そう見える)火の中を右往左往に飛び回ってアクションをするところだ。アイドルなので多少は動けるにしてもここまでのアクションの動きはアクション俳優にもひけを取らないし、炎との対比、長尾くんの目力が映像的に美しいのだ。ファンではなかったが、長尾くんのアクションはこれからも見てみたいと思った。
長尾くんがかっこよかった✨️
圧巻!!歴史まったく興味ない私でもハマって6回観に行った!
出来は微妙かな
痛快時代劇
大泉洋さん頑張っています
相対範囲内のアクション
東映が社運を賭けて久々の大型時代劇を手掛けるという事、応仁の乱のきっかけとなった室町時代末期が舞台という事などの話題性があったので、若干ハードルが上がっていたかもしれません。
確かに時代劇としてのアクションはすごいのですが、るろうに剣心シリーズで目が肥えた現時点としては、想定範囲内だったという印象です。
剣豪だとしても、主人公が007ばりに強すぎる点や、拾った孤児が短期間でスーパーサイヤ人レベルの超人に進化するてんなど、ありえない設定も含めて、面白い事は面白いけど、それ以上でもそれ以下でもないなという印象でした。
興行収入の点でも、制作費が約10億円に対して最終が約5.6億円らしいので、満を持して製作した東映としては大爆死レベルになった様です。
河原にて
入江悠『室町無頼』大飢饉と疫病の室町時代末期に幕府と高利貸しに立ち向かった人々の物語。時代は室町だが、完全に今の時代についての作品。「あんのこと」はこの社会の脆弱さから取り残され、救われなかった命を描いていたけど、こちらはそんな社会を変えるために立ち上がれ、闘えという映画です。
もうひとつ「あんのこと」と違うのは完全にエンターテイメントに振り切った作品で、時には「ジョン・ウィック」時には「爆裂都市」とには「必殺仕置人」で、差別野郎はくたばれという要素もあって、なかなか痛快なアクション映画に仕上がってたな。
あと、この映画は長尾謙杜演じる「民から暴利を貪る高利貸し、その片棒を担いだ時もう死んでいた」と語る才蔵のその後の成長を描いた青春映画とも言えるよね。
某役者さん目当てで軽く見始めたが…
まあ、話はわかるが、
字幕が出ない日本映画あるあるだけど、普段のセリフはボソボソ聞こえにくく、それで音量をあげると、怒鳴り声やら争いやらの声でいきなりうるさくなる、という、音量の上げ下げで気が散るパターン。
貧しい人たちは力ないしゃべり方だし、主人公はじめ他の人らも普通のセリフでももうちょっと滑舌よく聞こえやすかったらいいんだが、なんなんだろうな、こういうのでムダなストレスがもったいなくもあり。
こういうのを見る人は、どんなかんじで聞き取って理解して見てるんだろう(笑)
修行のくだりは大昔のジャッキーチェンの映画のワンシーンのようでもあり(笑)、中盤はなんか間延びしてるようなかんじで、後半のチャンバラではどっちがどっちかわからんかったり大声ばかりでまた音量をさげる、と。
ストーリーはわかるけど、んー、まあ、どういうもんかわかったからもういっかな、と。
大泉洋がかっこいい!
見どころが分からない
何かよくわからずブチギレてる人達がワヤワヤしてる。
まあ多少積極的にストーリーを理解しようとすると、高利貸しからの借金取り消しのための武装蜂起なんだろうけど。
なんか映画の大部分がモブとモブがワチャワチャしてるだけで、「映画なのこれ?」って言いたくなるほど見どころがわからない。
大泉洋や堤真一など名前の分かる俳優が登場しているシーンなんて、冒頭の導入部分とラスト30分程度じゃないか?
開始後1時間程度で蜂起が始まるが、40分間モブしか居ない戦闘。
ラスト30分で大泉洋が出てきても、モブに隠れてどこに居るかもよく分からん。
その30分にしたってモブが歌って、モブが叫んでるだけ。
見せ場がない。
見る価値がない。
ただただ眠くなるだけ。
もう少しくらいキャラクターに味をつけて、ネームドキャラの見せ場を作ったら?
緩い…
贅の限りを尽くしながら、民を飢えさせる大名たちに一揆を企てた蓮田兵衛という人物を知らなかった。しかし、大泉洋だからなのか、堤真一とのやり取りや、時代劇らしからぬ音楽、芝居じみた演技、折角の一揆の戦いのシーンも何となく軽く感じてしまった。柄本明のセリフも何を言ってるのか分からないし、松本若菜のシーンも必要性を感じない。エンディングも締まらなかった。
伊製西部劇の様にしたい♥️ニヒルに欠けるぞ。
旧国営放送のドラマ見たいなお話。
応仁の乱が終わって500年以上経っていて、
「もはや戦後ではない」と思うが。
さて、活劇としての質だが、「七人の侍」と「羅生門(映画)」のリスペクト作品でしかなく、漫画まで含めればジョージ秋山先生の「アシュラ」を思い出す。
ただし、「無頼」などと言う割には旧国営放送を意識したアクションになっている。一切スプラッターな場面が無い。「アシュラ」の身も凍るや様なストーリー展開に、トラウマをいだいた。僕は。
やはり、江戸時代の「浪花節」や「忠臣蔵」の要素がふんだんなのてある。
黒澤明監督の「羅生門」はこの映画と同じ様な時代をえがいたが、実際のストーリーは「藪の中」。時代設定は同じだが、その時代自体を描いているわけではない。黒澤明監督のその他の作品に付いても、彼は歴史自体は描いていない。
この映画のなかで「森が動いている」と言うセリフが出て来るが、まさに「蜘蛛巣城」で元ネタは「マクベス」である。
まぁ、このままでは、時代劇は復活はしないね。間を生かした殺陣の登場を待つ他ない。
カメラを揺すったり、逆転させたりする手法が稚拙過ぎて笑う事もはばかれる作品だと思う。
最後の場面だろうが、「えんじゃないか❤」
笑えた。明治維新じゃないぞ。
追記
最後に坊さんが出てくるが、この一揆って相手は
「東寺」じやなかったけ?どーでも良いけど。
「応仁の乱」って凄く分かりにくい「いくさ」で日本史の教師でも明確に理解してない。従って、単純な日本の内戦活劇として鑑賞すれば良かろう。
原作はかなり面白いんだけどなぁ
応仁の乱直前、
牢人をはじめとした無頼の徒が
歴史の表舞台に姿を現して、
下剋上の世のさきがけとなった。
その一人が、徳政一揆の首謀者となった
蓮田兵衛(はすだひょうえ)。
そしてもう一人が、侍所の目付(とはいえ素性の知れぬ)
骨皮道賢(ほねかわどうけん)。
物語は、実在したこの二人と、
数え年十七の少年、才蔵を中心に
時代の変わり目を描いてゆく。
彼らがそれぞれ、
やせ我慢と達観と
青白く燃える情熱の炎を秘めて、
不条理な世界に立ち向かう
傑作歴史ハードボイルド小説。
ただし、
困窮する庶民の主要キャラがいなくて、
そのへんのリアリティに厚みがないのが、
ちょっと食い足りないところ。
* * *
で、その映画化。
監督も、困窮する庶民の描き方が足らん、と思ったらしく、
その辺りの描写が加えられている。
ただ、描き方が、かなりステレオタイプ。
おそらく監督は(あるいはプロデューサーか)
エンタメ度マシマシにしたかったんだろう。
だから、
わかりやすい笑いを入れて、
わかりやすい敵をこさえて、
キャラもわかりやすいステレオタイプにしたんだろう。
本来は、皆もうちょっと
深みのあるキャラだと思うんだがなぁ。
とくに才蔵が当初、
子犬キャンキャンみたいになっちまってるのは、
非常に残念。
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