Cloud クラウドのレビュー・感想・評価
全186件中、161~180件目を表示
黒沢清イズム溢れる怪作で菅田将暉が化ける!
ババ抜きから命を賭したゲームへ…不気味な空気、何か出てきそうな余白スペースのある構図に否が応でも緊張が走る。それらを実現する撮影カメラワークに照明ライティングも絶品。転売ヤー業界もしのぎを削っていて厳しい。東京から離れて、地方からでも(どこでも)ビジネスが成り立つ現代性含め、あらゆることがメタファー。
キャラ立ちした冒頭から、追い込まれ鬼気迫る迫真の演技は圧巻!何を感じ・考えているのか心の奥底が見えず分からないような淡々飄々とした表情や話し方。その振る舞い・壁の立て方みたいなのも現代人的。けど、決して単に"無"で薄っぺらいその場しのぎの受け答えというわけでもない奥行きがしっかりとある。窪田正孝も荒川良々もどのキャラクターも変に含みがあって、けどやっぱりあのキャラクターが出たときは最初から自分の中で変に安心感があったから、強さや後半の展開もある意味で納得。
実体すら怪しい今の世の中で何も手につくことなく素早く手放すババ抜き、それに対して、対照的な命にしがみつくという人間の本質的行動原理・欲求。背筋が伸びるような人の振り見て我が振りなおせで、やっぱり後ろ暗いことはできないなと地に足のついた前半がすごく怖かったから、途中のあるキャラが少し時間を開けてまた出てきたときに「まさか…」とは思ったけど、その"まさか"な舵切りの飛躍が許される現代の寓話。クラウドサービスのCloudで、文字通り雲で、crowdともかかっているような。まさしく煙に巻かれる…。
"知り合い"最強!まさかの助っ人登場?! ネット社会の暴力性や残酷性も体現するように、得体のしれないものの救いで逃げおおせるのか?関係が希薄になっていく中で、誰も解決策を知らず持て余している現代の闇をまさかの手法で取り上げる。後半、芳ばしい意味であっけらかんと面白くなる辺り、流石は黒沢清監督だな〜と思った。そして、そこに込められた意味を自分なりに考え咀嚼しながらエンドロールを迎える…キョトンとする人がいても楽しい。昭和のヤクザ映画・任侠モノなどの銀幕スターみたいな顔になっていく菅田将暉、殺傷度が上がっていく"最恐"から"最強"へ。本作にそれっぽさを期待していた『CURE』から『復讐 THE REVENGE』『蛇の道』みたいな哀川翔よろしくVシネ!
楽か?
商品がそれより心配だ!
登場人物に何も感じない
思いのほかエンターテイメント
黒沢清イヤーを楽しむ
予告やポスターのイメージとはだいぶ違う
この作品は疲れている時に見てはいけません、つまらない訳じゃないがマジで緩急がないから、少し退屈に感じるかもしれません。
個人的なイメージしていたのは、転売ヤーがヘイトを集めた結果襲われてどう終わるのかを期待していたのですが、本編は前半、夢見るリアリティある小金稼ぎ転売ヤー、中盤の家襲撃からの追いかけっこ、後半工場でのガンアクションです
前半の丁寧な底辺生活を描写するのはすごく好きです、謎の繋がりや冒頭から溢れ出るゴミ主人公とクソ女も魅力的です
引っ越してからのホラー映画さながらのイタズラ、襲撃、ここまではすごく良かったです
なぜか湖の近くにある別荘みたいな家で変わらない転売ヤーとバカ女が際立ちます
その後の襲撃も丁寧ですごく面白いです
マスクを被ったアホはよくいる一人だとして、素顔さらしたおっさんたちがガチで襲ってくるのはとても怖かったです、あそこで死闘を繰り広げてたらまだ良かったかもしれません
問題は後半の工場に主人公を拉致って、死に様を配信するという陳腐な展開で、なおかつ急に現れてクビになった謎のアルバイトが助けにくる展開です。
恐らく裏社会の子どもか何かですが、謎の主人公を助ける展開も謎です
一般人が銃を持って戦った場合のリアリティはすごく良かったです、アルバイトくんがほぼ無双してましたが、戦闘描写は邦画や邦ドラマみたいな変な構えや音ではなくめっちゃリアリティのある銃撃戦でした、ここは評価したいです
ただ、この映画はガンアクション映画ではなかったはずです…主人公の中の腕が当たりまくって無双してるのも気持ち悪い、主人公が実はヤクザの元エリートとか設定あるならまだ面白いです
人を殺すときちゃんと数発入れるところや、死に方?倒れ方はバリエーションあって気合が入ってたと思います
正直に主人公の気持ちがよくわからなかったです、転売という小銭稼ぎをして、金にしか目がないクソ女に依存して結婚とかアホな事言ってるし、幸せになりたかったのか、何を目指してたんだろう?
ラスト泣いてるのや抱きしめてる所みるととにかく可哀想な主人公だと思いました、彼女に依存していたのは主人公、哀れという言葉以外見つかりません
あと一つ正直言えば、冒頭の定価40万が3000円で購入して20万という医療機器、後半の定価1万が20万で売れるフィギュア
医療機器の売却を素人にするわけないやろ…どゆこと
20万のフィギュアを見てみたい…等身大フィギュアかな?プレミアついて定価2-3万のフィギュアが10倍になる世界線教えて
転売ヤーを題材にするためならこうでもしないといけないからしょうがないですね
総評はすごく微妙でした、2回目見ることはないでしょうねぇ
銃撃戦だけガチなのでもう一度見てみたいかも
どこで人に恨まれてるかわからない
今週はいろいろ見たい作品が公開する中とりあえず先ずはこの作品ってことで鑑賞!
「死に際がなんか良い」
まず三宅を演じる岡山天音さんの頭を撃たれた時の頭の反動感がなんかすごかった…!
撃たれて…バタリ…とかって感じじゃない感じ。
窪田正孝演じる村岡も隙を突かれて銃を奪われてからの情けない慌て感も良かった。
「彼女の秋子が1番嫌」
古川琴音さん演じる彼女の秋子。
どの行動もなんか全部嫌だったわ…
新しい家来て窓ガラス割られてからの「もうこんな生活いや!」みたいなまだ数日しか経ってなさそうだし、そのセリフを言うには早すぎるだろ。
吉井が監禁されてからも「結構ピンチ感じ?」
みたいな確認いらないだろ!
なんかホント全部嫌だった。
そしてそう思えてるってことは、あの人物像の演技としては満点だったんだろうな。素晴らしい演技でした。
「佐野くんが有能すぎる」
人のパソコン勝手に覗いちゃう以外は、有能なアルバイト(一応社員扱い?)の佐野くん。
有能っぷりを発揮し過ぎそうになったところクビになるわけだけど…
結果、命の恩人となる有能な人物。
ただ堅気じゃねぇんだよなぁ…
クビにされてるし、吉井の事恨んでても良さそうなのに…めっちゃ良いやつ。
いや、良いやつではないのかもしれないけど、本作で一番何考えてるのかわからない怖さを持っていた存在だと思う。
きっと吉井は今後の人生で佐野くんを裏切るような事はしないだろう…でも何がきっかけで彼に恨まれるかもわからない怖さはずっと付きまとうんだろうなぁ…
「総括」
強いて言えば、いや強いて言わなくても全員何考えてんねん!って感じの怖さ。
はじめの工場?超音波健康機みたいなところのおっちゃんは恨むのわかるけど、それ以外は大体なんでそうなんのよ!って感じ故に怖い。
窪田正孝演じる村岡もちょっと一瞬だけ上下関係逆転して少し小馬鹿にする態度取られただけなのに…
何より転売で失敗してる奴の恨みとかホント知ったこっちゃないし…
どんなタイミングでどのくらい人に恨まれてるかなんてわからない怖さ、そしてそう言うの含め何を考えているかわからない人の怖さがズンズン積もるような作品でした。
佐野くんだって今は味方だけど、そもそもなんで味方なのかわからないのに有能過ぎて一番怖い。
アングルとかホラーのような恐怖感のある緊張感から、後半は気がつけば銃撃戦でやるかやられるかのハラハラの緊張感になってる作品でした。
ラストは嫌ぁな雲空でしたね。
見たい作品は多いけど見れてなかった黒澤清作品だけど、本作が初めて鑑賞した作品になりました。他の作品も益々見たくなりました!
利口に立ち回っているつもりが不義理や怨みを積み重ねた挙句、群衆的...
利口に立ち回っているつもりが不義理や怨みを積み重ねた挙句、群衆的悪意の対象となってしまう、どこか決定的に欠落した若者を菅田将暉が好演している。だがどうにも、転売屋という現代的なネタが、黒沢清のリアリティ無視の作風とが水と油。転売屋業の解像度が粗すぎて、一種の寓話だと解釈しようにも気が散って、イマイチ話に集中できなかった。ネットの描写も20年前くらいの古めかしさ。古川琴音を使っておいて、あんなステロタイプな色気だけの無能ヒロインにする必要がどこに?サプライズゲスト的な松重豊の登場は嬉しかった。後半の銃撃戦(@いつもの廃工場…特撮の石切り場くらいのノリで舞台になる)は意外に長丁場で見応えあるが、おかしな助っ人に引き回されるのも含め、「蛇の道」セルフリメイク的だ。
サスペンススリラーではありません!
期待外れ
コレが黒沢清流か 前半は良かった が後半へとのバランスが❓❓❓【個人的感想にすぎない】
ネット 転売ヤーからの展開
最初の雰囲気 サスペンス的なのは良かった
しかし 無料リーフ文言『後半 乾いたガンアクション』がどうかなぁ と思った次第
廃工場は 暴力ジャンルでは 世界的に定番 松田優作も『なんじゃコレ❗️』って叫んでたがな❗️
とはいえ 後半 変わり映えのしない画面 ガンアクションで長く感じた
前半は 警鐘的には良かったし 非現実 不気味感が良かった
『アコギな商売で どうかなぁ』的な予感 は良かった。
でも、現実的にしたのか 善悪の軸が揺らぐ 狙いか
真面目な悪 と 無力では決して❗️無い一般人
最近のネットの状況について 考えさせられる。
誰しも 恐ろしいことだが 集団的狂気になりうると言うことか
悪意とは何か考えた。
有料パンフは 後半写真集 前半 文字だらけ デザインは統一的なので 蒐集家の人は是非🈶
なんだかんだで ザ 菅田将暉 の映画
松重豊のくだり 古川琴音 岡山天音 窪田正孝その他の人物像が 作戦か❓イマイチ 不明瞭
ただ 荒川良々さんは いつもと違う空気で良かった。
申し訳ない 禁断の一言 後半の方 昭和末〜平成初期のVシネマ 連想した
場面場面はノワール的雰囲気❓でイイのになぁ
俺には後半長かった。 日本映画を語る上で本作監督は欠かせないので 是非映画館で観てください❗️
『蛇の道』よりは良かったかな 有料🈶パンフ中の『アランドロン 太陽がいっぱい』の例えは適当か不適当か❓
皆さん是非映画館で確認して❗️
あっ 配信では『後半飛ばしてしまう』ので 劇場で見るのが多分正解✅です
地獄の警備員
およよ
え!!何だよ残念だよ!
マブリ〜♡もベビわるもエマちゃんも後回しにして1番に観たのにぃ〜!
天音ちゃんは安定の通常営業٩( ᐛ )و
森下さんはこの手の役を演らせたら右に出る者はいないのでは?!w
吉岡さんはまぢモノホン!w
ソッチの人にしか見えなくて最高!なんだけど。。
矢柴さんもいつも爪痕残しますよね!
矢柴さんは↑どっちも演れるし、どっちも最高だけど、今回は警察の人。
はい。説得力のある目力頂きました♪
奥平君♡も菅田君も良々君も窪田君も好きだから期待していたのに。。
よくわかりませんでした(°▽°)
何ヶ所かジャンプスケアでビックリさせられただけ。
画作りやカメラワーク、雰囲気など、随所に黒沢節は感じられるものの、何だろうか?脚本なのかな??
個人的に、黒沢監督作品は合うか合わないか、落差が大きい(°▽°)
奥平君はあれかな?ベビわるかな??
別の部屋だよぉ〜
リアリティの欠如が残念
監督が脚本も兼任したオリジナル ストーリーらしい。黒沢清監督といえば、ホラー作品というイメージがあるが、本作には幽霊の類いは出て来ない。ホラー作品では、恨みを持って死んだ者が超自然の存在となって恨みを晴らす話が多いが、物理的な実体を持たない存在は、生きている者に直接手を出すことは出来ないので、直接的な脅威はあまりないとも言える。一方、恨みを持った人間は直接手を出せるので、考えてみるとこれほど怖い存在はない。
ネットを使って匿名で転売を繰り返して金を稼ぐ主人公が、売買の相手に恨みを持たれるという話は現代的で入り込みやすい。人生を賭けて開発した商品を信じられない安値で買い叩かれたり、偽物を掴まされて大金を巻き上げられたりして、相手を殺したいほど憎むこともあるだろうが、実際に殺そうとする行動に出るには、人間として越えなければならないハードルがあるはずである。
殺意を持って相手を殺した場合はどんな国でも最大級の重罪となり、一生刑務所で過ごす立場となって社会的に死んだも同然となるか、あるいは死刑となって生物学的に死ぬかのいずれかとなる。人を殺そうとするには、その高いハードルを越えなければならないはずだが、この映画の登場人物はそのハードルがあまりに低すぎるように思えた。
登場人物の行動原理も最後まで不明の者が重要な役割を演じており、また銃器の入手方法も不明のままである。狩猟のための銃器所持許可を正式な手続きで手に入れても、当初所持できるのは散弾銃だけであり、散弾銃を 10 年以上所持してからでなければライフルの使用許可は下りない。人間としての安全性を見定めなければ許可できないという仕組みである。
従って、ライフルを人に向けて撃つということは、それまで 10 年以上かけて築き上げた社会的信用を投げ捨てることを意味し、人生を捨てることに他ならない。自暴自棄になって他人を道連れにして死のうとするようなもので、相手を殺せるなら自分の人生を投げ出しても構わないという人物なら可能性は感じられるかも知れないが、本作では襲撃者の背負った事情は非常にアッサリと触れられるのみなので、一体どれほどの覚悟を持って参加したのかが不明である。
自分の人生を捨ててまで殺したい相手がこんな転売屋というのはいくら何でも軽すぎるのではあるまいか?せめて襲撃者たちの事情がもっと描かれていれば面白い作品になったかも知れないが、この出来上がりでは丁流暴力映画のように絵空事のようにしか思えない。テイストが日本のものとは到底思えないのである。
役者は豪華で、菅田将暉や荒川良々、古川琴音といった個性派が出演しているのだが、いかんせん各人物の行動原理が分からずじまいで終わってるのが惜しまれる。人を一人殺しただけでその後始末は想像を絶する大変さであるはずだが、あまりに簡単な後始末のやり方は、まるで死体が勝手に消えるゲームのバイオハザードのようである。
映画の前半は全く音楽が流れず、ドキュメンタリーのような作風で緊張感が高まったが、銃撃戦が始まって音楽が流れたらいきなりリアリティが下がったように思われた。もう少し考えて欲しいものである。物語の鍵を握る人物の突然の登場といい、何もかも謎の組織のせいにするのは、夢オチと変わらないように思う。銃撃戦のオチの付け方も肩透かしだった。
(映像4+脚本2+役者3+音楽2+演出3)×4= 56 点。
久しぶりの黒沢清節大運動会に私、ご満悦😘
中身の薄いただのドンパチ映画
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