かくしごとのレビュー・感想・評価
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魔斬り
疑念がまず最初に浮かんだ
昨今の戦前に戻るような家制度へのこだわりを見せる、改憲派の考え方の愚かさを浮かび上がらせるように、戸籍上の親子の醜悪なDV具合を見せつつ。
「血縁や戸籍でなく、過ごした時間と注いだ愛情の深さが親子関係を作る」、というあたりを表したかったように思う。
ただ、その主張に沿った"結論"ありきで、物語や設定を作り込んだのかなぁ?
という疑念がまず最初に浮かんだ。
擬似親子関係を作り出すまでの手順の長さ、段取り臭さとか、法を幾重にも破る無理矢理な論理づけとかが鼻についてしまった。
どんなに美化しようとも、出だしの
・飲酒運転による交通事故のもみ消し
・児童の誘拐、洗脳
に関しては許されないよなぁという点は引っかかるし、後半にいたっては
・そうそう作家の住所を探し当てられない
って点が引っかかってしまったのだ。
実際に子供のいる杏さんの演技の確かさとか、認知症を完璧に演じる奥田瑛二の凄みとかは感じたけれど、脚本的な「作り物臭さ」がどうにも馴染めなかった。
オチありき
応援したい気持ちはあるものの、どうしても好きになれない杏さんの演技。また、『生きてるだけで、愛。』が大変評判になりましたが、私にはまったくハマらなかった記憶のある関根光才監督がタッグを組んだ本作。正直、劇場鑑賞はないかなと考えていたのですが、上映され週末の評価を気にしてみるとレビューサイトの点数はなかなか高い。と言うことで、サービスデイのテアトル新宿午前回に訪問。ちなみに、客入りはそれほどでもありませんでした。
最初に断っておくと本作は「オチありき」。当然ネタバレはするべきではありませんが、狙いは決して意外性とかではないと思います。とは言え、やはり気を付けながらの感想のため、遠回しな言い方もありますがご理解ください。
そもそも原作があるようですが、私は未読ですし、そのこと自体このレビューを書くために知った情報。で、映像化による弊害なのか、或いは、私の「観方」がひねくれているのかもしれませんが、結構な割合で引っかかりを感じる設定やシーンが多く、観ていて終始イライラします。家事、介護(いや、介助)、仕事にたまに畑仕事、その上子供たちと遊ぶ時間があるなど、一人何役もこなす千紗子(杏)。勿論、実際に見せられるのはその「アリバイ」みたいなシーンの連続。冒頭、ゴミが散乱する部屋は数時間後?には跡形もなく片づけられ、虫が湧いていた台所はすっきりピカピカに。冷蔵庫には意外に物が入っていましたが、私ならその中に入っている物すら信じられません。。そこから買い物に出かけ、きっちり煮魚定食を作って夕飯です。お約束とは言えあまりに非現実的ですし、この先も羅列すれば止まらないほど「そんなわけあるかい」と思うことの連続。とは言え、これはまだ序盤も序盤。そこから起こるべくして「ある事故」が起こるのですが、ナニコレ?地方ならこういう事はあり得て、また気づかれないの?いやいや、むしろそういう事が目立つのが地方なのだとおもうのですが、相変わらずいろいろなことが都合よく成立していきます。
もう書いても書いても書ききれない上に、ネタバレも出来ないためこのくらいにしておきますが、まぁ終始ステレオタイプな表現と、ツッコみたくなることだらけ。なんなら、そういうディテールが目につく部分描かなきゃいいのにと思うほどノイズでしかありません。そして、(ようやくの)終盤に「オチ」につながる事件が、、、令和にまだこんな感じですか。。。酷い。
相変わらず杏さんの演技にも溜息が出ましたが、それ以前に私はこの監督だめかもしれません。もう次回はないな。
小説向けでした。
あんのこと
今まであんまり好きじゃなかったけど、この作品良かったです。
公務員の飲酒運転有り得ないと思ってたら、そこがいかされてて、ほかにも設定が、、、と思ってるとなるほどと納得できる上手い脚本と演出と演技なんだろうな。
「あんのこと」で毒親を演じてインパクト半端なかった河井青葉がどこに出てるかと思ったら、一瞬でしたね。
親が親でなくなった時に初めて親に寄り添うことができる、奥田瑛二と杏のシーンがとても切なく悲しくて美しかったです。
悲しい終わり方を予想して観ていた。
良いラストシーンだった。
(余韻を打ち消す、いらん主題歌)
メーテレって良い作品多い。
朝も夕方もメーテレの情報番組みてるけどほとんど宣伝してない。もったいない。
いつも思うことだが、大人が男で子供が女の子だったら即逮捕。
サイコホラーから出てきた登場人物がヒューマンドラマ
印象的な終わり方
記憶と思い出
血より濃い母子愛があるのかもしれない?
最後の少年の放った言葉に愕然としました。詳しくは言えませんが、人間のつながりは血だけではないということを、強く訴えていて感涙です。ハッピーエンドとはいかないが、本当に救われたラストシーンでした。この作品の中では、児童虐待問題と5人に一人はなると言われている認知症の問題に深く切り込んでいます。この2つの事象は全く違うように見えて、根底では実に深くつながり合っているようです。それはきっと人間の愛の欠如が織りなす幸不幸なのでしょう。また、この作品ではヒロインやその友人が犯罪者としてのポジションを与えられています。それでありながら、観ている人たちはどうか救われますようにと祈らずにはおれなくなるのが不思議です。まるで親鸞の悪人正機(私たちはどんなに格好をつけてもどこかで悪の行いをしている)のようで、思わずヒロインたちを守りたくなってしまいました。さらに、最近の地上波のドラマで「アンメット」や「366日」や「くるり〜誰が私と恋をした?〜」で繰り広げられる記憶喪失ストーリーは、この作品でも展開されていて、まさに旬のテーマなのでしょうか?あと、杏にとってこの作品は、歴史的代表作品になると勝手に想像しています。彼女の動作の美しさ、子に対する温かい愛情表現、天使のような寝顔にやられてしまいました。彼女の演技の伸び代は無限大でしょう。もちろん奥田瑛二のリアルな最高の演技にも絆されました。認知症の彼は何かと戦っているのです。それはきっと愛を勝ち取るために、一切皆苦と戦っているのでしょうか?
追記 縁側から見える森林の風景は人間の美しい心と同じで、見事に太陽の中で輝いていました。癒されました。
やっぱり杏が好き!
杏が好きである
どこが⁉と聞かれれば「顔」と答える
「顔」だけでなく、十代の頃から働いて親の借金を返したことや離婚後子供三人連れてフランスに移住した行動力、「パーフェクト・ヒューマン」である
でも、一番好きなエピソードは、小学生の頃、野球が好きで少年野球チームに男の子に混じって入っていた話が個人的には好き!
しか〜し、YouTubeチャンネルもちろん登録しているくせに、出演作品ほとんど観たことがない(前夫の東出クンとの朝ドラさえ観ていなかった…)
ファンと言いながら全く金を落としていないことに最近気付き、今回初鑑賞である
普段、キャストで鑑賞映画を選ぶことは皆無なので、アラフィフにしてアイドル映画を観に行く感覚
映画自体の感想は…
まぁいいとして、最後の杏の表情にはグッ!ときましたよ
ファンですから(・∀・) オワリ!
これはこれで、納得と共感あり
かりそめの幸せはジェンガのごとく崩れ去った
原作未読ですが、杏さん主演のヒューマンミステリーということで期待して、公開初日に鑑賞してきました。やや重めの内容の作品ではありましたが、なかなかおもしろかったです。
ストーリーは、認知症の父・孝蔵の介護のため、久しぶりに故郷に戻った絵本作家の千紗子が、一緒に飲んだ友人との帰り道、友人が運転する車がはねてしまった少年を連れ帰って手当てをするが、少年には虐待の痕跡があり、記憶もなくしていたため、少年を守るために自分が母だと偽って一緒に暮らし始めたことから始まる、父と少年との3人の生活を描くというもの。
公式サイトではヒューマン・ミステリーと紹介されていますが、ミステリー要素はそれほどでもないです。おそらくラストの真相を指してそう言ってるのでしょうが、そこはかなり早い段階で予想がついており、意外性は感じません。むしろヒューマンドラマとしての見どころが大きいと感じます。
厳しい父との確執から距離を置き、自らの不注意で我が子を失った千紗子が、虐待の疑いがある少年との偶然の出会いをきっかけに、家族と自分自身を再生していく姿に胸を強くつかまれます。海で溺れた我が子を思い、息もできないような悲しみと苦しみを背負い続けてきた千紗子が、我が子の姿を少年に重ねることで、やっと呼吸を再開できたかのようです。それは父との関係にも変化をもたらし、失われた家族団欒の日々をかりそめにも取り戻し、止まっていた時間が動き出したかのようでもあります。
しかし、そんなかりそめの幸せは、少年の実の父親の訪問によって、当たり前のようにもろく崩れ去ります。それは、さながら少年と一緒に遊んだジェンガのようです。千紗子と父と少年のそれぞれの“かくしごと”の上に積み上げた穏やかな日々は、一瞬にして崩壊しますが、それでも、そこには確かに強く結ばれた絆があったことだけが、せめてもの救いです。
全体としては、役者の演技に支えられた見応えのある作品に仕上がっていると思います。ただ、少年との生活を始めるまでの流れや、少年宅への訪問やそこでの千紗子の様子など、ちょっと強引に見えて引っかかるものを感じます。また、いまいちテンポが上がらず、やや没入しづらかったのも残念です。仕事帰りの鑑賞で集中力が落ちていたせいかもしれないので、配信が始まったら改めて鑑賞してみたいと思います。
主演は杏さんで、家族の問題に苦しむ千紗子を熱演しています。脇を固めるのは、中須翔真くん、奥田瑛二さん、安藤政信さん、佐津川愛美さん、酒向芳さんら。
杏のこと。ではなくて…(監督のかくしごと)
母と子の絆とは。
父と娘の絆とは。
血の繋がりの有無、どれだけの愛情を注いだか、そしてどれほどの覚悟で向き合っていたのか。
さまざまな要素について、鑑賞者それぞれが主観的に、時には客観的に距離をおいて考えることになる。
ああ、親子って。
なんて思ってたらあのラスト!
『真実の行方』のエドワード・ノートンに驚愕した覚えのある方は、こちらのラストにも戦慄したのではないでしょうか。
監督の意図はまったく知らないのですが、わー、これって虐待からの生き残りを図るためのひとりの少年の物語だったのですか!
とあれこれ想像を膨らませています。
(以下、完全なる妄想なので、ネタバレには当たらない…)
バンジージャンプにかこつけて(あらかじめロープに切り目をつけておいた)行方をくらまし、記憶喪失の状態で善意の人に拾ってもらう。意図的に川から這い出てこなければ、道路には倒れていないはず(普通であれば、河原とか岩に乗り上げていたのでは)。
流石に自分の子として預かってくれる人まで想定していないにしても、あざが鮮明なうちに見つけてくれたのなら児童相談所に届けてくれるだろうし、この賢い少年なら、虐待から逃げるためにバンジージャンプを利用しました、と証言することくらい朝飯前。
母親の作家としての活躍振りを知ったあとではなおさら、杏さんの子どもでいたほうがいい。
そのためには、法廷での証言くらいなんてことない。
ヒューマンドラマではなく、極上のサスペンスとして、是非続編を作って欲しい!
犯罪の隠蔽か認知症かどちらが主題?
作中に迷い込んだかの様な没入感。
何が正解なんだろう
作家の千紗子は、長年にわたり絶縁状態となっていた父が認知症のため裸で徘徊をしたとの連絡を受け、実家へ戻って介護をすることになった。自分のことを娘と認識出来てない父と空虚な日々を過ごしていたある日、友人と飲みに行った帰りに友人が飲酒運転で少年をはねる事故を起こした。友人の懇願により、警察や消防に連絡せず、その少年を家に連れて帰り、ボロボロの服を脱がすと、その少年の身体にタバコの跡やあざなど虐待の痕跡を見つけた。千紗子は少年を守るため、自分が母だと嘘をつき、父と3人で暮らし始めた。そして、次第に心を通わせ、新しい家族のかたちを作っていってた千紗子たちだったが・・・さてどうなる、という話。
ストーリーが素晴らしく、ラストの少年の証言では涙が出た。
何が正解だったのだろうと、常に考えながら鑑賞してた。
千紗子役の杏は気持ちの入った演技でとても素晴らしかったし、認知症の父役の奥田瑛二もあんな汚れ役を見事に演じていた。
医師役の酒向芳もチクッとする発言などあり、名脇役だなぁ、って思った。
少年役の中須翔真はイケメンだったし、これからに注目したい。
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