劇場公開日 2024年5月24日

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「ええー、そんなことあり得るの?」バティモン5 望まれざる者 あんちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5ええー、そんなことあり得るの?

2024年5月24日
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鑑賞方法:映画館

「レ・ミゼラブル」のラジ・リ監督の新作ということでものすごく期待していた。
レ・ミゼはパリ郊外の、居住者のほとんどが移民となっている団地が舞台であり、居住者の若者たちと警察の人種間・世代間対立、暴力の介在を描きリアルな衝撃があった。
今回も、エレベーターも壊れている古い団地棟(バティモン5=5番棟)を巡って、住民と棟の解体を目論む新任市長の対立を描く。
住民側のリーダーがアフリカ系のアビー(事務所にラスタカラーのポスターがあったのでカリブ系かもしれない)、そしてアビーの友人ブラズがお話のキーマンとなる。
市長側でも、副市長は黒人だし、シリアからの移民に対しては政治的な配慮から寛容だったりするところはレ・ミゼの頃よりはストーリーが複雑化しているとも言えるかもしれない。
でも対立の構造が、本当にそんなことしてもいいの?というレベルまでいっちゃってるところが気になるんですね。
フランスが公権力の強い国であることは承知しています。でも極端な私権の制限にあたる未成年者の夜間外出禁止を地方自治体が法制化したり、裁判所の介在もなく個人の家から警察力を使って住民を追い出したりすることができるのだろうか?
いや言いたいことはよくわかるのですが、ちょっとリアルではない感じがして、最後の方は引いちゃって観ていたというのが正直な感想です。

あんちゃん