「鑑賞後の満足度○ モヤモヤ感が残る。それが映画の出来に対するモヤモヤ感であって、(恐らく原作が捉えているであろう)警察機構ひいては世の中の不条理さに対するモヤモヤ感に昇華出来ていないのが本作の弱点。」朽ちないサクラ もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
鑑賞後の満足度○ モヤモヤ感が残る。それが映画の出来に対するモヤモヤ感であって、(恐らく原作が捉えているであろう)警察機構ひいては世の中の不条理さに対するモヤモヤ感に昇華出来ていないのが本作の弱点。
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(原作未読)①原作未読というか、柚木裕子さんの小説は一冊も読んだことがない。それでも、映画から女性作家としては骨太な本を書く人なんだなという印象を受けた珍しい映画体験。
それだけでも本作を観た甲斐が有ったと云うべきか。
②安田顕は大好演である。対峙する杉咲花も負けてはいない。(ただ、相棒となる男の子は下手。)
この二人の演技合戦は見応えはあるけれども、明快でない脚本(脚色)、重厚さと緻密さのない演出のせいで映画としての面白さに繋がっていないのが惜しまれる。
③あと、ミステリーとしては瑕疵がある(事件の全体像が最後までぼやけている、謎解きの鍵である人物の行動に矛盾がある、手掛りの出し方が偶然に頼りすぎ又は不公平等々)。
メイントリック(意外にスラスラと事件が解決に向かう、何故か刑事でもない事務職の女の子が刑事より先に簡単に手掛りをつかむ)が分かった時の衝撃度が薄い。
元々原作もそうなのか、2時間の映画にする為の刈込み方が悪かったのか、原作を読まないとこのモヤモヤ感は払拭出来そうにない。
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