ビューティフル・ゲーム

正直、ビル・ナイ✖︎サッカー？の疑問や。
前半は選手の、バックグラウンドが見え隠れしたりで。
またもや？？？だったけど。

後半試合のシーンが増えてきてから、俄然面白くなった。
ゴールにシュートさえすれば、勝てる。
だけじゃない展開に、グイグイ引っ張られる。

サッカーはチーム戦。メンバーがいてこそ試合になる。
そのバックアップ的見守り＝監督。ビル・ナイが渋くてカッコよかった。

サンタンジェロ城の背後にローマの街が。そして、テベレ川が流れる。
ローマへ行きたいね。
ローマの休日だ。

ザ・ピーナッツの『ドナ・ドナ』が日本の敗戦には合ってるね♥日本語の『オー・ソレ・ミオ』
兎に角、サッカーの試合の勝ち負けじゃなくて。

『ローマの良い所は空から何も降って来ないことかなぁ』
がテーマと思った。
『彼道を見つける手助けをしてあげて』
教会でキアラの声を聞く。そして、紡いだ言葉が
『君は素晴らしいプレーヤーだった。』だった。
その言葉が彼の心のすさみを無くした。
勿論、過去形ではあるが。

そうさ！家が無くとも休日のローマがあるんだ！

勿論、ホームレスを出さない社会を作るべきだと思うが。

と言ったレビューを書いていて、なぜ『日本は弱いんだ』と考えた。だがしかし『ホームレス』何でしょ？ホームレスをワールドカップする事はないんじゃないって思った。ホームレスのチームが伝統的に強いって、つまり、ホームレスまでナショナリズムに含むってなんか変だよね。だから、日本が弱くて良いんですよ。勿論、この演出家もそれは理解している。奥深い良い映画に思える。

ジョー・ストラマーの声が懐かしい。

各国それぞれの国事情、
個人の事情がユニーク。

南アフリカチームの出国時の会話、クルド、トルクメニスタンの事情、
日本チームの団体行動、
整列ジャパン、サカナ・・

そして元プレミアのホームレス、ヴィニー、
本物のプレイヤーになれるのか。

安易な展開と、
よく練られたシナリオは表裏一体、
本作は細かな演出と、
各キャストの素朴な芝居の説得力で良品として成立している。

なんと実話ベースで、ホームレスのフットサル・ワールドカップの話だ。
ローマで開催され、出場したイングランド代表が主役、監督はビル・ナイで、日本は初出場とのことだが、一人老人がいて、鈴木清順にそっくりで驚いた。
スポーツモノは面白いのだが、こんな大会があったなんて全く知らず、余計に楽しめた。