ファイナル・インパクト

お金かかっていたけどどちらも中途半端

ウクライナの件があってロシアの文化やロシアと名の付くものを嫌煙していたけど、この映画を見てロシア人に対するイメージがガラッと変わった。
ＳＦも素晴らしいし、親子（父娘）の絆を描く最高のストーリーだった。
私達と同じような感性を持つロシアの人たちが、ウクライナの残忍な戦争に付き合わなければならない世界。
この映画を見て早く戦争が終わる事を願う。

隕石群が旭東方面に落下。ウラジオストクにいる娘を助けるため、隕石による損傷のため落下寸前の危機にある宇宙ステーションの生存者である父親が地上にあるネットワークやカメラを使って奮闘するという物語。隕石群の落下シーンはすさまじく、これはすごいとうならせる出来。娘を誘導するシーンもハラハラさせる演出でGOOD。しかし、残念なのはクライマクスである、炎上したタンカーの爆発を防ぎに行くのか娘とボーイフレンド？ありえない展開に、父親の自己犠牲も一気に台無し。考えれば、もっとほかにあったろうに。もったいない。

原題はMira、ロシアの宇宙ステーションのAIシステムの音声ガイドの名前、邦題は隕石落下映画だから名作「ディープインパクト」をもじったのでしょう、こちらの隕石は遥かに小さい流星群。ストーリは流星群の落ちるウラジオストックで暮らす15歳の少女レーラと宇宙ステーションで働く父のヴァレリー・アラボフ飛行士の絆の物語、地上と宇宙の二人の通話を助けるのがMIRAでした。
レーラは幼いころエレベータの閉じ込め事故で火傷を負い火に対して恐怖のトラウマを持つ少女、救助に戸惑ったアラボフも自身の至らなさにトラウマ、挙句離婚して母親は再婚、継父ボリスと義理の弟８歳のエゴールと暮らす。
流星の落下で街は破壊、宇宙からの父とMIRAの助けで何とか生き延びたレーラは弟を倒壊寸前のビルから救助、父から港の炎上するタンカーが爆発すれば町の半分が吹き飛ぶから逃げろと言われるが弟を救助ヘリに乗せてくれた青年ミーシャと、なんとタンカーに行って消火しようと大冒険、火はトラウマでしょうに・・。弟を助けたり街を救ったりと大活躍のレーラだが宇宙からの父とMIRAの支援が無かったらできなかったことは明らか、レーラや家族は助かったがアラボフは壊れた宇宙ステーションと共に死亡。脱出も可能だったのに自らを犠牲にして娘を救った偉大な父でした。
宇宙から娘を見守るという不可能としか思えないシチュエーションの流星パニック・ムービーでした。