アップグレード どん底女子の幸せ探しのレビュー・感想・評価
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頑張ってる女の子に見てほしい
昔からシンデレラストーリーを見るのが好きだった。
陰ながら頑張っている女の子。
死ぬほど努力しているのに報われなくて、嫌われたり疎まれたりしている女の子。
そんな子が高嶺の花の王子様と会ってしまった。
たくさんの嘘をついて、でももっと会いたくて、話したくて、また嘘を重ねてしまう。
嘘で塗り固めた自分から、本当の自分にもどるときに怖くなる。
「バレてしまったらどうしよう」「この関係が終わっちゃう」「絶対嫌われる」「二度と会えなくなる」
そんなことを考えて嘘を重ねてしまう。
「お金があって、地位があって、それでも実直に努力している君が好きだ」
そんなことを言われると苦しくてしかたなない。
そして、すべて失った。
仕事も、キャリアも、住みかも。
もうどうでもいい。
だから打ち明けた。
「別の人生を生きたくて、ウソをついたんです、人生の人生が不安だらけだったから」
この言葉が身に染みた。
え?これでいいの?
よくある「サクセス&ラブストーリー」ではある。
偶然、セレブのイケメンと出会い、気に入られ、仕事にもプラスになり、イケメンとの関係も進展し…
で、ウソがバレると仕事もイケメンも失い、どん底に逆戻り。
でも、ウソを認め正直になって大逆転、と。
こうなることは、冒頭の飛行機のシーンで分かる。
(結末が読めること自体を批判してるワケじゃない。安心して見れるのは、軽いエンタメには必要不可欠だから)
そうじゃなくて、上司やセレブに「気に入られたこと」が「成功の要因」に見えるところ。
それは「キッカケ」としては良いけど、やはり、本人の努力とか、才能の賜物、って結末にすべきだったと思う。
それが残念。
後味は良い
レンブラ◯◯の絵は愛の無いAIでも描ける?!
あまり語り過ぎても周囲に迷惑をかける。
いくつか話す。
1.ここに登場するストーリーはほぼ事実に基づいている。
2.他のレビューでも話したが、来年は必ずや日本のある分野の美術品が高騰する。
原題 Upgraded
製作年 2024年
製作国 アメリカ
配信開始日 2024年2月9日
上映時間 105分
ピンとハネた
上京するたびJREポイントが貯まるのでアップグレードして新幹線のグリーン車に乗ることがあり、車内で知り合いに会ったことがある。
都心と新幹線でつながっている地方住まいの人はお解りいただけると思うが、新幹線ではあんがい見知った地元民に会いやすい。
で、たまさか同僚に会ったとき、わたしはとっさに「アップグレードなんだ」と言ったのだった。
本来そこは「しばらく」とか「奇遇だね」とか言うべきところなのに開口一番「アップグレードなんだ」と弁解した。
そのときの心理を説明すると、労働者であるわたしにはグリーン車が分不相応だという意識と、相手がそう思うかもしれないという自意識過剰が発した「アップグレードなんだ」だった。
むろん相手としてはわたしがアップグレードで乗ってようと、そうでなかろうと、どうでもいいことなので「アップグレードなんだ」の弁解に期待した反応がかえってきたわけではない。
しかし低所得者を自認する身としては自由席一択なのにグリーン車で会ったことで弁解したい気持ちがはたらいてしまったのだ。
けっきょくせっかくのグリーン車両も誰にも会いませんようにと願いつつ大きめの席でどっちの肘置きも使わないように小さく身をこごめて座っているのである。
アナ(カミラメンデス)はサザビーズのような競売会社の採用を目指している野心的なインターンで、ロンドン行きの随伴に抜擢された折、いじわるな先輩からいじめに遭っているのを見かねた客席予約係の裁量でファーストクラスにアップグレードされるという僥倖に恵まれる。
ファーストクラスなんてはじめてだし昂奮したアナは思わずJust got upgraded!と叫んだらTold you it wasn't a myth.神話じゃないって言ったでしょとチェックイン客のひとりが言って「都市伝説じゃなかったんだ」と訳された。
JRのアップグレードなんてさして敷居の高いことではない。利用頻度によってはグランクラスにだって手が届くだろう。でも国際線航空機のファーストクラスなんか100万超だし、エコノミーからアップグレードされるなんてきっと都市伝説級で、アナが熱狂したのはむりもなかった。
しかし人生ではじめてファーストクラスに乗ったアナはすっかりいい気分になってしまい、隣り合わせた金持ちのイケメンに、じぶんは画商でばりばりやっているみたいなことを言ってしまう。ほんとはいちばん下っ端で姉夫婦に厄介がられながら同居している崖っぷち女子なんだが。
公共でじぶんが周囲の人から何者かわかってない状況下、たとえば「お客様のなかにお医者さんはいますか?」みたいなシチュエーションがあったら、ただ一瞬の仰望を浴びたいだけという目的で「わたしは医者です」と言ってみたくなる──というのはわからないでもない。
アナも行きずりのたわいのない会話のつもりだったが、その後もウィリアム(Archie Renaux)は恋心と仕事に絡んできて嘘がどんどん大事になっていく。
amazonプライムビデオからの配給。古き良き軽きロマンティックコメディ、まったく疲れなかった。
映画でアップグレードというとリーワネルのやつだが、あっちのは改良でこっちのは向上。座席等級の向上と、アナの人生が上向いていくことを兼ねたタイトルといえる。(なおupgradeとugradedで一文字違う。)
どっちの意味にしても一般にアップグレードとは良くなることを言うが、世の中にはアップグレードしたことを弁解したくなる妙な心理もあるという話。
ところで日本語のピンハネとは人に渡すはずの金品の一部を先にとることをいうがカミラメンデスの眉毛についてもしっくりくる言葉で、稜線の長さ、角度と濃さと太さと、ピーンと撥ねた感じ。いつもながらすごい眉毛だった。
りっぱな眉毛をさずけた両親はブラジル人で、出自の談話として──
『ブラジルに行くと、アメリカ人のように感じるし、アメリカでは、自分をブラジル人たらしめている特徴にいつも気づかされる。』という述懐がwikiにあった。
ラテンだけど白人キャラクターのように置かれる、なにげに独自ポジションを持っている女優だと思う。
imdb6.1、RottenTomatoes78%と69%。
嘘がとことん嫌いな人は回避を! 物語のきっかけとしての仕掛けだと思えるなら観賞。
嘘から始まるトラブルと人間関係にハラハラする。
こういうスリルは自分に置き換えるとドキドキして耐えられないが、軽い作品なので見られる。
お姉ちゃんと姉の婚約者のいるシーンが楽しい。
婚約者がチクチクいうけど、わかる。共感。
シンプルな作品見ると誰でも描けそうとか。(無知で失礼)
お姉ちゃんの明るさもいい。
こういう作品のアドバイスくれる友達は悪い方の後押しをしがち。悪魔の囁き役。
主人公のキャラクターは危ういバランスだと思った。
コメディだから多めにみて、ただ楽しむ作品。
丸じゃなくて白鳥
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