「殺人ナマケモノのコメディ」キラー・ナマケモノ りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
殺人ナマケモノのコメディ
パナマのジャングルで密猟されたナマケモノがアメリカに密輸された。
地味な学生生活を過ごしていた女子大生のエミリーはSNSのフォロワーを増やそうと考え、ショッピングモールで出会ったペット業者に勧められたナマケモノを飼うことにした。エミリーが大学の女子寮に連れ帰ったナマケモノは、可愛くてすぐに女子大生たちの人気となり、アルファと名付けられて寮のマスコットとなった。寮は会長選挙戦の時期で、エミリーはナマケモノ人気に便乗し、会長選挙に立候補し、現会長のブリシアと戦う事となった。女子大生たちは選挙戦を繰り広げるなか、ナマケモノに1人また1人と殺され・・・てな話。
まず、ナマケモノを飼うきっかけだが、ペット業者に渡された名刺の住所に行くまでは良いとして、そこにいたナマケモノをお金も払わず、黙って連れて帰るのはいかがなものかと思った。そのナマケモノは人を殺した直後で、爪に血がついてるのにエミリーは気づかないとか、その後も爪を使って人殺ししても周りの人たちが気にしないのはちょっとおかしすぎる。
また、車のアクセルに脚が届くはずがないナマケモノが車を運転して病院に行くとか、PCの文字が読めたり、日本刀で串刺しにされても死なないとか、現実離れし過ぎてて笑うしかなかった。
ナマケモノの英語がSlothで、シグマ、ラムダ、シーター会の頭文字と掛けてるとか、英語的になかなか工夫してるのがわかった。
それと、ナマケモノを生の獣と訳す日本語字幕上の工夫もあり笑わせてくれた。
ナマケモノはCGじゃなくてロボット人形らしいが、そのことによりグロいシーンがあまり無くて物足りないと感じる部分でもあり、グロの苦手な人にも観やすい作品にしてるんだな、とも感じた。
ナマケモノが次々と人を殺す理由は最後までよく分からなかったが、無理やり連れてこられたアメリカが嫌で、パナマのホームに帰りたい、って事だけが動機なのかな?
そんなに長くもなく、コメディ要素もあり、気軽に、女子大生が次々と殺されるのを鑑賞するには最適な作品で面白かった。