劇場公開日 2024年4月5日

「旧3部作の良いところは継承できてない」オーメン ザ・ファースト やまちょうさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0旧3部作の良いところは継承できてない

2024年4月6日
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鑑賞方法:映画館

怖い

オカルト映画の金字塔・・・といえる「オーメン3部作」はすべて視聴しております。が、40年以上前のこと。幼少期に金曜ロードショーかなんかのテレビ放映で初鑑賞して以来、一度も見直しておりません。

しかし、今思い返しますと独特の雰囲気、恐怖の表現手法、心理描写など大変印象深い作品でしたので1、2、3のストーリーの概略、テーマの変遷などは、今でもほぼ正確に掴んでるんじゃないかと自負しております。

私の記憶が確かなら3部作において悪魔の子であるダミアンは周囲の人々を恐怖と不幸のどん底に陥れる悪魔的な禍々しい力を持ってるんだけど、当初、自らの出自やその力に気づいていたわけでなかったということ。それらを知り、運命を受け入れることに彼自身、まず大きなな葛藤があり人として悩むんですよね。今や誰もが彼の名を知る有名な悪魔(笑)なのになんだか妙に人間臭いところがこの作品の味です。

また登場人物の中の「取り巻き(ダミアンの正体を知り内密に守護する者)」がストーリーに与える影響も効果的で、映像表現や見た目以上に不気味な雰囲気を醸し出しています。

旧3部作の回顧にかなり尺を使ってしまいましたが、今作が上記の「継承すべき素晴らしいところ」を少しでも取り入れてくれてたら良かったんだけど・・・あまり、上手くいかなかった、もしくは意識さえしなかったのではないでしょうか。

身体に666のアザがある、6月6日午前6時に生まれるなどお約束はもちろん踏襲されてました。もしかしたら今回も取り巻きっぽいの?も居たかもしれません。

しかし、ストーリー上で有機的なつながりが構築できず、あくまで単発、もしくは誤用なのです。これでは旧作の上辺だけの真似事に過ぎず、下手すれば模倣にすらなりません。

また拡大解釈したそれらしい設定、追加した要素も旧作とは親和性がないので・・・まさか、これからシン・オーメン序破急始めようってことじゃないよね(笑)、とツッコミ入れたくなる始末です。

ファーストもの企画としてはハズレの部類です。

では。

やまちょう