「面白いとは思うものの」【推しの子】 The Final Act Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
面白いとは思うものの
宿命から逃れられない人々の話と思って観たんだよね。
その手の話は昔はけっこうあった気がすんの。「この家に生まれてしまったから……」みたいなね。
いまは階層がそこまでしっかりしてないから、前世の恨みみたいにして転生させんのかな。
そして主人公のモチベーションが復讐となると「復讐果たしてやったぜ、やった」では終われないよね。だからラストがすっきりしないのは、もう、まさに宿命付けられてる。
この作品は、途中の部分はネットで観てねってことなのかな。
観てなくても、なんとなく分かったから問題ないからいいけど。
ていうか、特に途中経過わかんなくてもいい話だね。
オープニングは齋藤飛鳥のライブシーンで始まるんだよね。
やっぱりすごいね。《映像研には手を出すな!》のイメージしかなかったから、全然違った。「いいもん観たな」と思ったよ。
原菜乃華も良い役で出てるから期待してたんだけど、映画では出番がそんなになかったね。ネットで観ろってことだな。
齊藤なぎさは期待通り。
面白かったけど、なんかどうもね。こんなに人殺さなきゃ書けない話なのかなとは思ったな。そのせいで物語に流れる暗さは払拭できず、だからといってそれを上回るテーマがあるわけではない。
あと気になったんだけどさ。
幼いときに性被害にあったために人格が歪んだ登場人物を、あの事務所に所属していた方に演じさせてるよね。すごい気になった。
恐らくこの作品の面白さはストーリーの幹の部分ではなく、枝葉で描かれた色々なことにあるんだろうな。原作読んだりアニメ観たりしてみよ。
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