数分間のエールをのレビュー・感想・評価
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ほんわかとした絵
高校生の朝屋彼方は、MV・ミュージックビデオを制作するのが趣味で、ある日、MVの題材を探していた時、雨の中でストリートライブをする女性の歌声に衝撃を受け、その曲のMVを作りたいと思った。翌日、彼の学校の新任英語教師として現れたのは、昨夜のストリートミュージシャンの織重夕だった。彼女にMVを作らせて欲しいと頼み、出来た動画を彼女に見せると、公開はしないで欲しいと言われた。会心の出来だと思っていたのになぜ、と落ち込む彼方は彼女の過去作を全て聴かせてもらい、再度その曲のMVを作る事にし・・・さてどうなる、という話。
MV作りが趣味、なんて、最近の高校生は凄いなぁ、って単純に感心してた。
彼方と夕の恋愛に発展するのかと観ていたけど、・・・・・少し残念。
絵のタッチがほんわかしてて、こんなのも悪くないな、と思った。
夕の歌唱を担当した菅原圭に興味を持った。
根底の澱みを避けた上澄のような爽やか青春劇
ものづくりは楽しい。楽しいが故に没頭し、恋のように人を惑わせ、叶えば天国だが気づけば地獄。
今作では応援される側に共感の軸が置かれており、応援する側は芯はあるが未熟で寄り添う性格にデザインされている。
「夢」を為す思いは、ものづくりで食べていくこと、とは劇中で語られていないのに、「子どもにのみ配役を割り当てられた劇中」だからこそ無垢に漠然と、応援されたヒロインは音楽で食べることを夢見る世界線へ戻っていく。
ファンに対して「分かってない」と思わざる得ない気持ちも分かる。
じゃああなたは、原点の感動において「分かっていた」のか?
20分ぐらい重要なシーンをカットして、単発的な商業的成功に向けて調整した映画に見えてしまうのが残念。
この映画に感動した方々が、無垢に漠然と、迷い道を進むことにならないことを願うばかりです。
ちなみに冒頭を過ぎた後の映像表現やテンポなど、気持ちよく鑑賞できるシーンが多いのは良かったです。
最後の内輪ネタMVは賛否両論な気がしますが、ライブシーンを見応えがあり、本質から目を逸らせば気持ち良く観れる映画だと思います。
クリエイターへのリスペクトであり
レクイエムでもある
自分自身はクリエイターではないが
クリエイター(デザイナー)と密に連携して仕事をしている
なので、
各登場人物の気持ちがよくわかる
身近な人物と重なる
正解がわからないなかで生きる彼らには
信念が必要
認められなくとも折れない
その強い衝動・気持ちに
もっとリスペクトを持たなきゃと感じた
とにかく自分には刺さる映画だった
良い青春映画だ
Mvを作る高校生とミュージシャンだった先生の物語。
この映画を観る前に、TV放送で観た「ガールズバンドクライ」、「夜のクラゲは泳げない」と比較してみてしまうが脚本としてこの作品にはイジメや不登校といったネガティブな部分がなく、ストレートにモノづくりの楽しさ、苦しさが伝わってくるのがいい。
モノづくりでの生徒と教師の関係というのは、新海監督の「言の葉の庭」が思い浮かぶが、ここには恋心というものはなく、クリエイターとクリエイターの心の交流といったものが感じられて、それがまたいい。
絵としてはイラストが動いている感じで全体としてはシャフトっぽく感じたが、水色から青色の統一感があり夏らしさがあって良かった。
短い時間の作品なだけにテーマが絞り込まれていて、観た後に爽やかな気持ちが残る良い映画だ。
この時期、脚本家の花田十輝はガールズバンドクライ、響けユーフォニアムの3期なども手がけているが、書き分けが出来ていて、声優さんが色んな役をやるように、作品ごとに色んな脚本が書けるのはすごいと思う。
「宇宙よりも遠い場所」みたいな名作もある一方で、「艦これ一期」みたいな黒歴史もあるにはあるが・・・これは良い方に入る作品。(;^ω^)
私たちの背中を押してくれる
見に行ってよかった。
しみじみと自分の背中を押してくれていると感じた作品。
絵柄も音楽も素晴らしい!
どうしてものを作るか、という原点に立ち戻れた気がします。熱い気持ちになれました。
エンドロールも織重夕の曲にしてもらえれば完璧だった。なんであんな曲にしたのだろう? 監督は納得してあの曲を使ったのだろうか。
追記
脚本は「宇宙よりも遠い場所」の作者と聞き、とても納得しました。
追記の追記
最初見た時には、もの作りを応援する映画だとばかり思っていた。今回見直して、もの作りに限らず、大切なものをあきらめた経験のある人にこそ響く映画だ、と感じた。
未だ自分の中で整理つかず
鑑賞中、鑑賞後から自分の中でこの作品への感想、評価の整理がいまだつかない状態。基本的にレビュー前に他の方のレビューは見ないことを自分に課しているが、はじめて他の方のレビューを先に見てしまい、それでもなお明確な答えは出ていない。
作品は意欲的なもので、独特のCGに拒否感を感じなければ、映像は美しくクオリティは高い。ストーリーは序盤こそ安易に感じるものの、メインキャラが出揃ってからはそんなことはない。
「すべてのクリエイターに対する応援映画」であろうことは伝わるし、自分も努力は報われて欲しいと思う一方で誰もが発信者になれる現代、競争の入り口に立つことはできてもそこからのし上がるのは決して容易ではない。
「作り手の想いが熱ければ、売れるべき」だけでは観るものを共感させることは難しいというのが、この何とも言いようのない感覚の正体なのだろうか。
今こそ大事なテーマ
ミュージックビデオ制作に魅せられた高校生が、歌うたいの夢破れたての新任教師と出会う
自分自身を削り曝け出す原案者と、拡散さらには商業化を支える周りの人、相互理解がまず大事
ふと来てみたら面白かった、80分弱なのも観やすい、あんな事件が起こった今こそ大事なテーマ
エールをもらった
初めて映画にレビューを書きます。
ストーリー自体はあらすじが全て、といった内容ですが、
10年以上趣味で創作をしてる私にとって、人生で1,2を争うほど響く作品でした。
劇中MVが本当に良かったので、全ての創作者に見てほしい。
オチが現実味に欠ける、という意見は私も感じたのですが、一緒に観に行った人に、
「『"モノづくりの世界で"会いましょう』だから、いきなりシンガーソングライターで再挑戦するんじゃなくて、音楽業界に転職して、チャンスを探すって解釈もできる」と言われ納得しました。教職だと趣味バンドもやりづらいですしね。
その辺り、補足があると納得感も高まったのかなと思いました。あと親友があのMVにどんな反応したかも知りたい。
ラストの尺が足りなかった感があるのが今一歩ですが、CG表現や、タイトルからブレないテーマを感じられました。エールをありがとう。
劇場アニオリではここ数年でも出色の出来!
今季、というか過去数年レベルで遡ってもポンポさん以来と言っていいくらい劇場オリアニでも抜群の出来、多分この半年はオススメは?と問われればこれを推す。
ハイコントラスト調の独特の絵柄で毛嫌いしてたら勿体ない(ポスターの絵柄が終始キープされる)。
クリエイター/モノ作りとは、作るモチベーションは?という映画そのものの存在価値を内包したテーマでどストレートに見てるひと(恐らく何かしら作ることに携わったヒト)にぶっ刺さるようになつている。
どれだけ魂を込めた作品でも売れない物は売れない、というジレンマと戦う理由は?この映画ではたった一人でいいから作品が誰かの心を動かせれば!と言い切るがそれがあくまで正解の一つでしかないことはクリエイターに少しでも関わった人には明らか。
MVを作る映画、だけに全体がいい意味で長い尺(68分だが濃密)のミュージック・ビデオをみているよう。
シーンそれぞれに表の意味とおそらく裏の意味があり、それを説明する伏線が計算高く散りばめられている。
車で自転車を追いかけるシーンはその最たる場面。
惜しむらくは花江さんのせいではないのだが真っ直ぐな性格の主人公の言動がどうしても炭治郎と被さってしまい活劇シーンが思い浮かんでしまう。
タイトルロゴが、作品の最初と最後に使い回す、初見と二回目で視聴者の読み取り方が変わってることを期待してるんだろうな。
恋愛要素含め、余計な描写を削ぎ落としているところも好感。
多分たまたまだろうが、教室の俯瞰映像が「古見さんは、コミュ症です」の二期エンディング映像FantasticYouthにそっくりで脳内再生された。
違和感がある
MVを作るのが好きな主人公が、ストリートで聴いた曲に感動して、そしたら歌ってたのが新しく来た英語の先生でって話なのね。
主人公も先生も「自分の創ったもので誰かの心を動かしたい」が創作の動機なの。
だから先生はね「私の創った曲で主人公が心を動かしてくれた」で大満足のはずなんだけど、どうも、そうではないのね。
主人公も軽音部のMV頼まれてて創るんだよね。それを観た軽音部の子は感動して泣いたりするんだけど「僕の創ったもので、こんなに心を動かしてくれた」って喜ぶんじゃなくて「そうだ、先生のMVは」みたいになって駆け出してくんだよね。
おかしくない。
主人公と先生のモチベーションは「誰かの心を動かしたい」だけではなく、「不特定多数の人の心を動かして認められたい」「自分の創作物で生活していけるようになりたい」なんだよね。
真剣に創ったら誰かの心は動く。それだけで済まないから創作の難しさがあるのでは。
ラスト、先生は先生を辞めて創作の世界に戻るの。それで『次はモノづくりの世界で会いましょ』になるんだけど、先生、そこ目指してやってきて駄目だったから先生になったんだよね。戻ったからって大丈夫なの。どこかの塾で主人公と再開して「創作がんばってみたけど駄目だったのよ」と言いそうだね。
初期衝動で突っ走れたら簡単だよね。そうじゃないから難しいんだよ。そこを避けて何を語るのかと思ったね。
諦めなければ夢はかなう?
夢を諦めた人を、応援(本人も気付いていない魅力を提示)して再起させる、ある意味良くある話。
周りの明かりで見えない星、でも光っている。そんな感じで、話は解るし感動的でもある。
とはいえ、誰でも成功できないのも事実、才能の差はやはりある。
(無責任な)応援が本当に人のためなのか、ちょっと考えてしまった。
ストーリーとは関係ないが、CGによるライブ表現は良い。
全力少年のポジティブ劇場
最初は、この時代にこの映像で映画化かぁとか思ってたけど、最後まで見終わるとこれでも良かった感はある。
あとは、何よりストーリーと歌が良い。すごい良い。
夢や目標に向け、ポジティブに全力で向かっていく主人公と夢や目標に向け走り続けた結果、挫折し諦めた友達や先生との絡み合うストーリー的な?
自分の目標に全力な主人公が、自分の価値観が崩され落ち込むがそれでもいいと後押しされ、自分の今できることをひたすらに走り続ける。それに影響された先生もまた、ものづくりの世界へと戻っていく、、、!
引き込まれるストーリーで、共感が得られるところも多くとても綺麗なストーリー。ただ、もうちょい映像が違うといいなぁとかアニメでもいいなとかは思った。
ただ、ほんとに引き込まれメッセージ性もあるストーリーに心に響く音楽、最後のPV(心にグッときてウルっとしてしまった)と完成度は高い映画。非難もしたけれど映画館で見れてよかった!
ものづくり・感動の原点とその先の葛藤をシンプルに描く。パステルカラーで軽快なビジュアルが新鮮!
ものづくり・感動の原点とその先の葛藤をシンプルに描かれていて泣ける!
感動した!
また、パステルカラーで軽快なビジュアルが新鮮でした。
ただ、語られる要素がシンプルなため、時間が短く、少し物足りないのが残念です。
余談ですが、今の人は、「ミュージックビデオ=CGアニメ」一択しかないのでしょうか。
主人公が、何の迷いもなく、確認することも無く「ミュージックビデオ=CGアニメ」と思い込んでいるのが疑問でした。
(自分だったら、あのハードな歌詞と、夕のキャラクターから、CGアニメは連想できないが。)
また、「クリエイター」のみが正解で、サラリーマンや一般の?社会人を下に見ているのではないか。
本作の外崎のように、美術の道を断念した人間などは、ただの負け犬でしかないのか。
そのような描き方については、ただただ不快です。
スタッフたちがいないと、モノづくりの発表の場は立ち行かないのに。
まあ、若いから仕方ないのでしょうか。
新時代『モノ作り』アニメ映画。
とてもキレイな青春映画。本編はじまって1秒で
主人公とヒロインが部屋にいるシーンがあるのだが
とにかく奥行きが見事で、まるで3Dを見ているようだった。
このアニメーション技法の良さを存分に引きだしている。
『映画大好きポンポさん』『SHIROBAKO』などと同じく
すべての『作る人』に向けられている。
その中でも今作の『MV』にスポットが当たるのは斬新。
自分自身も『作る人』の端くれとして観賞させてもらったが、
とても心にくる。
全力を出して作ったものが評価されない事なんて当たり前の世界で、それでも作り続けるしかない。
これはひとえに『それしか出来ないから』に他ならない。
あと菅原圭さんの歌が良すぎる。
60分で簡潔にまとまってて見やすい
内容的にはものをつくる上での悩みや葛藤、考え方などを伝えた学園ストーリー?(学園要素そんなないか)
個人的には同級生のバンド女子のものづくりの考え方がよかったですが、いろんな葛藤などあり個々に様々な解釈ができる作品かな?と思いました!
⚠️3D映画の雰囲気が苦手な人は予告を見てからにした方が良いです。
石川県ご当地アニメっぽくはない
2024年劇場鑑賞147本目。
地元で石川県を舞台にしているアニメと紹介されている割には上映館が一館だけとなんとも寂しい状態で、時間も1時間くらいなのでパンフレットもないんだろうなと思ったら意外と作られていて、しかも入場者特典まであってびっくりです。まぁ後日談のマンガという特典でしたがあんなの後日談でもなんでもないです。
序盤に世界で最も美しい駅10で選ばれた金沢駅の鼓門が出て金沢市民のテンションが上がるのですがそこまで。後は見覚えのない景色しか出てこず、動画タイトルにある「片町」というワードだけがかろうじてという感じでした。ストリートライブしていた公園は見覚えあるけど周りの風景は街じゃなくて住宅街だし、あんなライブスタジオ知らないし(これは自分が知らないだけかもしれませんが少なくともいくつかある有名ライブスタジオではない)、スキップとローファーみたいに石川の方言しゃべってくれるわけでもなし。ご当地アニメとしてはがっかりでした。
内容もよくある話とは言いませんが割とシンプルで、起承転結がはっきりしている作品でした。タイトルの「数分間」は歌のことで、「エール」は曲を引き立たせるMVのことだったんてすね。同じ曲で全く違うMVを見られるのは面白かったですが、申し訳ないけど自分は心が動かされませんでした。
花田氏の、仕事抱え過ぎの弊害を勘ぐる仕上がり
個人的にネガティブな意図や感情・訴えを『シャウト』する楽曲はあまり好きではありません。従ってネタそのものの趣味が既に合ってないので評価が下がる原因になっています。※陽気で朗らかな楽しいシャウトはその限りではありません。
首脳陣3名は初めての劇場版『ものづくり』でしょうか? 脚本の花田十輝氏はその名は轟くレベルですが、そんな本作、初めてにしては◯◯と言う冠詞の付く評価は出来そうですが、個人的には微妙でした。
テーマは『ものづくり』産みの苦しみ的な部分で、産み出せずに去る者を応援し、勇気を与え再起を願うソレを『つくる』者が、可能性と向き合って奮闘する、ってテーマは良好でしたのに、でも味が薄かったのが残念です。
背脂豚骨ニンニク増々のコッテコテが好みでは絶対にありませんが(血管が詰まるのでw)。
そんな花田氏の脚本、今回も精彩を欠いた感が否めず、演出の問題も多大でしょうが全体にフラットな印象でした。作話があまり宜しくなくて、冒頭のご都合丸出し展開はチョッとどうかと思う程。そして用が済んだらアッサリ退職とか、脚本の組立て・構成がかなり微妙です。
花田脚本、劇場版2時間枠ってのがあまり得意ではない? 『考えるな、感じろ』的で、2度観3度観が必要なアレです(本作は70分なので更に短く、でも複数観賞は可能?)。
ビジュアルに関しては、フルCGでは馴染みのない新しい感じのテイストで、『ゆるキャン』3期のOPみたいな雰囲気。映像は悪くなかったです。ただ冷静に考えると、内容に対してギミックがあま〜り活きてない気も。このデザインである必要性を感じないと言うか。ただソレを言ったら身も蓋もなくなるのですが、難なら本筋とMV動画シーンを表現分けする等あれば‥‥
また、朝屋のダメ出し喰らった渾身の初作MVを完全版で見られず、2回目の修正版MVは楽曲に乗せてシッカリ見せたのに比較できずモヤります。ナゼなら初作の方がヨサゲに見えたので。
そもそも織重の音楽、朝屋が心に響いたというワリに解釈を誤解する所に彼女の音楽が巧くいかない理由があり、外崎が同じ境遇だから正しく解釈出来た、てのもチョッとおかしい。実際2人は境遇が異なるのでは?
この辺は解釈が間違ってるかも知れませんが、その辺りをもっとシッカリ見せるべきだったかと。ココに限らず脚本上で必要なシーンが結構オチてる気がしました。
今作は同じ花田脚本で何となく『ガルクラ』と同じ質感を覚えますが、2024年春期のバンドネタアニメは『ヨルクラ』の方が好みです。覇権としては『ユーフォ』ですがコレは原作ありで天下の『京アニ』作品ですしw
まァ花田氏、同時に何作も仕事抱え過ぎでこうなった感も否めず‥‥
たくさんの人に観てもらいたい感動映画
この映画をもっとたくさんの人にみてもらいたいと思い初めて投稿します。
何かを始めることに年齢に限りはない、そんな前向きなメッセージをもらえた感動映画でした。
全世代に刺さる作品なのでお薦めしたいです。今日は、妻と子供を連れて観に行きます。
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