「違和感がある」数分間のエールを Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
違和感がある
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MVを作るのが好きな主人公が、ストリートで聴いた曲に感動して、そしたら歌ってたのが新しく来た英語の先生でって話なのね。
主人公も先生も「自分の創ったもので誰かの心を動かしたい」が創作の動機なの。
だから先生はね「私の創った曲で主人公が心を動かしてくれた」で大満足のはずなんだけど、どうも、そうではないのね。
主人公も軽音部のMV頼まれてて創るんだよね。それを観た軽音部の子は感動して泣いたりするんだけど「僕の創ったもので、こんなに心を動かしてくれた」って喜ぶんじゃなくて「そうだ、先生のMVは」みたいになって駆け出してくんだよね。
おかしくない。
主人公と先生のモチベーションは「誰かの心を動かしたい」だけではなく、「不特定多数の人の心を動かして認められたい」「自分の創作物で生活していけるようになりたい」なんだよね。
真剣に創ったら誰かの心は動く。それだけで済まないから創作の難しさがあるのでは。
ラスト、先生は先生を辞めて創作の世界に戻るの。それで『次はモノづくりの世界で会いましょ』になるんだけど、先生、そこ目指してやってきて駄目だったから先生になったんだよね。戻ったからって大丈夫なの。どこかの塾で主人公と再開して「創作がんばってみたけど駄目だったのよ」と言いそうだね。
初期衝動で突っ走れたら簡単だよね。そうじゃないから難しいんだよ。そこを避けて何を語るのかと思ったね。
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