「少しでもモノづくりしたことがある人の背中を無差別に押す映画」数分間のエールを ぺらさんの映画レビュー(感想・評価)
少しでもモノづくりしたことがある人の背中を無差別に押す映画
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登場人物が作品を作り上げていく、その姿に自分ををめちゃくちゃ重ねて、めちゃくちゃ共感して、めちゃくちゃ泣きまくった映画でした。
巷に溢れる露骨な感動映画では涙腺がカラッカラの私ですが、この映画では制御も効かず、前半10分ぐらいですでにうるっときてしまいました…
【以下ネタバレ注意】
映画の中で、主人公の朝屋彼方は彼自身の作ったMVを、その曲を作った織重夕に否定されてしまいます。
「あなたは何もわかっていない、この曲は作ることをやめる自分に向けての曲だから。そんな明るい作品を乗せないで、汚さないで」と
映画を見ていたわたしはこの時点で少し不安が走ります。
「「私、作品を否定された経験、作ることを挫折した経験がほとんどない」」
ここまで順調に登場人物に自分を重ねれてきた私に、「この映画を心から楽しめないんじゃないか、浅い浅い共感しかできずに終わってしまうんじゃないか、自分の挫折の経験が浅すぎるがために、この作品を心から楽しめないんじゃないか」という不安が襲ってきたのです。
でも、そんな心配は必要ありませんでした。
不安がる私をよそに、主人公は挫折の気持ちを理解できないでいます。作品を否定されたり、挫折したことがない朝屋彼方はまさに自分とおんなじ。
そこからの主人公の展開には言うまでもなく共感の嵐でした。
映画を見終わって、最近モノを作れていない自分に気付けました。
そして、モノを作る楽しさ、達成感、そして鼓動の高鳴り…そんなモノづくりの楽しさをありありと擬似体験させてくれる、そんな映画でした。
幸せな1時間でした。
ありがとうございました。
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