「顔を捨てるってどういう事なのか」顔を捨てた男 さかもとさんの映画レビュー(感想・評価)
顔を捨てるってどういう事なのか
セバスチャン・スタンの変貌ぶりに驚くが、驚くだけでは済まされない「不穏さ」がじわじわと襲ってくるのがいいですね。
あちこちで言われているが、どうしても先に「サブスタンス」を観ていると、似たテーマでどう切り込んで来るんだろうと身構えてしまいましたが……さ。
「アイデンティティの乗っ取り」にまつわる不安と恐怖は、見ているこちらもゾッとする。
ただし、個人的には脚本がやや蛇行していて、最終盤の展開にはやや肩透かし感も。狙いは分かるのだが、風呂敷の畳み方はもう一段キレが欲しかったところ。
目的を得たはずの男が、どんどん人間として壊れていくさまを生々しく演じており、「人は見た目ではない」の裏をいく不快なまでのリアリティを見せつけてくれて、色々考えさせられる。
説教臭いという意見も散見されるが、この位の作品もあって良いと思います。
コメントする
